先月から無料の体験版配信が始まったクラシックFPS。
題名からしてあからさまだが、NINTENDO64の名作『ゴールデンアイ 007』、そのシステム的続編『パーフェクトダーク』、日本ではPlayStation 2向けに発売された『タイムスプリッター ~時空の侵略者~』に強烈な影響を受けて制作されたオマージュ作品。2021年に早期アクセス版の形で発売予定。部分的ながら日本語にも対応している。
ゲーム内容は『ゴールデンアイ 007』などと同じで、箱庭ステージを舞台に指定されたミッションの遂行を目指す。ミッションがひとつでも失敗したらクリア扱いにならない所も共通。また、難易度を上げるとミッションの数が増えるシステムも採用。さらにマップにも探索可能・不可能な領域が設定されるように作られている。
ちなみに難易度は3種類。一番低いのが「Silver Agent」、中間が「Golden Agent」、そして最上位が「64 Agent」。露骨すぎる(笑)。けど、4種類じゃないのが(経験者視点からすると)惜しい。最も低い「Blonze Agent」があってもいい気がする。製品版での実装が検討されている可能性もあるけど。
ひとまず、ダウンロードして遊んでみた感想としては、「見た目通りすぎる」の一言。強力な自動照準(エイムアシスト)機能、音を聴きつけると大挙してやってくる敵の行動パターン、倒した際の仰々しいやられ様、そして『パーフェクトダーク』や『タイムスプリッター』のように武器ごとの差別化は一切なく統一された銃弾装填(リロード)時間。完全にゴールデンアイです。驚くほど忠実。
操作にもロクヨン当時を意識した1本のスティックで遊ぶスタイルまで用意されていて笑う。ただ、デフォルトは2本のスティックでプレイするスタイルになっているが。この辺はむしろ『タイムスプリッター』ですな。
気になるところも「見た目通りすぎる」こと。難易度ごとにマップの探索範囲が変化する点を除けば、ゴールデンアイのクローンでしかない。あと、『パーフェクトダーク』や『タイムスプリッター』みたいにミッション目標が近い時にアナウンスが入る演出がない関係で、攻略中は若干、ウロウロしやすい。ここはゴールデンアイの仕様をなぞった格好なのかもしれないけど、あれはあれで理不尽な所もあったから、『パーフェクトダーク』以降のをなぞった方がいいように思う……。それ以外だと、全然スパイ感がないことか(汗)。消音機(サイレンサー)付きの武器でコッソリ侵入していくことより、ドンパチで押し通していく場面が多い。初期装備の時点でいきなりドカドカうるさい武器を使いこなすのもどうなのだろう(汗)。意図している可能性もあるけど。
ひとまず、ツッコミ所はあるけど、問題なく遊べる出来にはなっている。グラフィックもあの頃らしいローポリゴン感が凄いし、音楽もあまりにも英国紳士的(笑)。弾丸がヒットした手応えもちゃんと分かって作られているし、続きのステージ及びミッションを遊んでみたくなる。
最終的にどれぐらいのボリュームになるのかは分からないけど、とりあえずスパイらしく、ドンパチを避けることが推奨されるステージが後発で続くことを期待したい。というか、現在のステージ1も消音機でコッソリ潜入する過程は作って欲しい。今の段階ではスパイの格好をしたコマンドーかランボーみたいな感じなだけに。
何気に対戦プレイの搭載は予定されてなく、シングル特化になる点でも興味深い1本。かつてゴールデンアイに没頭した身としてもこれからの磨き上げに期待です。早期アクセス版も出たら買うとしよう!地味にアプデと共に値上がりする可能性も示唆されているし。。