持ち越し”てんこ盛り”の年の瀬

投稿者: | 2023-12-31

どのみち、年内に仕事が納まらないのは分かっていた。
しかし、想定したよりも数がてんこ盛りになってしまった。
これ、1月は大変なことになるのでは。

そんな訳で、今年は年内にベスト5を発表してしまった次第です。(今更の説明)

とにもかくにも、1年の総括。

■個人的な2023年
精神面の不調と不安定化に悩まされ続けた1年。

振り返ってみれば、ショッキングな出来事続きだったことが露骨に響いた。
最もキツかったのが3月末、母方の祖母が亡くなったこと。幼い頃、沢山のゲームを買ってくれた思い出があるほか、ライター活動を始めた自分のことをずっと気にかけてくれていただけに、衝撃は計り知れなかった。そして、その悲しみを埋めるための時間を作らなかったことが、結果として自分自身を必要以上に追い込み、後の様々な失敗を招くことにもなってしまい……。本当、振り返ってみても自己嫌悪することばかりだった。そりゃ7月の不調悪化も当然だったというか。ただ、7月の下旬における不調は明確に”人為的なもの”だったが。

そんな中で心を満たしてくれた『Gravity Circuit』には、今でも感謝してもしきれない。

あと、その不調の中で一気見した『江戸前エルフ』。実はリアルタイムでも追っていた作品で、一気見は事実上の2周目だったが、たまには時間を目いっぱい割いて没頭するのもいいなと改めて思った。最近、そういうことをしていなかったのもあるほか、それによる回復効果の大きさも思い知ったので。そこから映画を沢山見ることにも繋げたかったが……実現せず。というか、映画と言えば『シティーハンター』の新作を観に行けなかったのは痛恨の極み。上映時期が絶妙に悪かったため、若干仕方がないところもあったが……。

とにかく、2024年はこんな不調を繰り返さないよう、必ずどこで休みを取ることを心がけたく。
あと、今年こそと思って取り組んだ夜型から朝型への転換も成し遂げたい。年明け間もない頃はできそうな感じがしていたのに、結局元の木阿弥だし……。
それ以外ではニュース、テレビ、SNS断ちも精神的な不調を招く遠因になるから継続していきたい。

■ゲームの2023年(世間)
新型コロナの規制緩和で「東京ゲームショウ」を始めとするイベントが完全な形で復活。しかし、6月恒例のE3は再び中止になるどころか、28年の歴史に幕を下ろすという、明暗の分かれる出来事が印象的だった。

小さくなった新型PlayStation 5(PS5)の発売も外せない。ただ、価格は安くなるどころか旧バージョンより高くなるなど、円安の影響は相変わらず。それでも転売問題はほぼ解消され、Xbox Series X|Sも普通に買えるようになるなど、一時期に比べたらかなりマシになった。個人的にもようやく理想的なサイズのPS5が出たということで、12月にお出迎えした。結果的に1月の業務用新型PC購入に続く、大きな出費になってしまったけど。

Nintendo Switchは『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』の記録的な大ヒットから、久しぶりの2Dマリオ最新作『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』にまさかのリメイク版『スーパーマリオRPG』発売など、相変わらずの話題尽くし。ゲームじゃないけど、『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の大ヒットも凄かった。
しかし、Nintendo Switchは本体スペックの限界がいよいよ隠しきれなくなってきた。それでありながら2024年も現役を押し通すというのには、素で大丈夫かと言いたくなる(レベルファイブに至っては『レイトン』新作を2025年にSwitchで発売するとか、もっと恐ろしいことを言っているのだが)。下手に意固地になったら、またWiiの後期やWii U時代の二の舞になりそうな気がするんだが……。『ティアーズ オブ ザ キングダム』のような大作、話題作の発売も予定されていないだけに、色んな意味で2024年は今後を左右する年になるかもしれない。
え、『メトロイドプライム4』?あれは次世代機になるんじゃないんですかね……。

タイトル絡みは『ティアーズ オブ ザ キングダム』もそうだが、とにかく話題作に次ぐ話題作のラッシュだった。『バイオハザード RE:4』、『ホグワーツ・レガシー』、『ファイナルファンタジー16』、『ピクミン4』、『アーマードコア6』、『ストリートファイター6』、『Starfield』、『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』と、色々出すぎ。小規模なタイトルでも『パラノマサイト FILE23 本所七不思議』など、ユニークなタイトルが揃っていた印象。2年前に発売された『スイカゲーム』が謎の大ヒットを記録したことも外せない。それから『ロックマンエグゼ アドバンスドコレクション』と『世界樹の迷宮I・II・III HD REMASTER』に象徴される懐かしのタイトルの快進撃。
特にエグゼの大奮闘は、シリーズファンとしては本当に胸が熱くなる出来事だった。この流れがかつての『ロックマン11』のような新作に繋がることを心待ちにしています。

2024年も『風来のシレン』の復活、リメイク版『ファイナルファンタジーVII』の続編、ヴァニラウェア開発の新作SRPG『ユニコーンオーバーロード』など、話題作が目白押し。渋い所でも『魂斗羅オペレーションガルガ』、『闇の仕事人 KAGE Shadow of the Ninja』という懐かしの名作アクションゲーム復活が予定されている。特に気になるのは、1月早々に現れる『風来のシレン』。満を持しての完全新作がどんな評判を呼び、広がっていくのかが楽しみ。個人的にも突撃を決めたので、久々に罠やら何やらで翻弄されたく思います。

■ゲームの2023年(個人)
全く予想だにしない『メトロイドプライム リマスタード』の参上で、「メトロイド オモロイド」な始まりになった1年。しかし、『メトロイドプライム4』の続報は無かった。リマスター版の発売からして、少しでもあるかと思っていたのに。前述したけど、もうここまで年月を重ねてしまったのなら、次世代機になるんだろうな……。

それ以外では3年越しのPS5参上が大きなトピックだった。
今のところ、ゲームソフトは『ラチェット&クランク パラレル・トラブル』、PS5版『Gravity Circuit』の2本に留まっているが、2024年はさらにこの数を増やし、PS4からの世代交代を進めていきたく思う。

世代交代と言えば秋以降、Nintendo Switchで動作周りに難のあるインディーゲームがPC(Steam)へと移行する動きが活発化したことも。きっかけは9月発売の『ロックマンX DiVE オフライン』が新型PCにおいて、最高設定のまま問題なく動作したこと。そこから動作の重いインディーゲームの多くがセール開始のタイミングに乗じて一気にSwitch上から消えて移った。世間でもSwitchは性能上の限界が指摘されているが、とうとう自分の方でも新型PCの参上という出来事と共に顕在化し始めた感じ。

現在もこの動きが収まる傾向は見られず、ますますSwitchでインディーゲームを遊ぶことが減っていきそう。そもそも、『Gravity Circuit』のようにドット絵のゲームでもSwitch版だけ動作が重い(ロードが長い)という問題が出てきたし。まだ任天堂タイトルという大きな存在もあって、稼働率は落ちずに保たれ続けるだろうけど、ちょっと来年の後半以降、位置づけが変わりそうな気がしてならない。

あとは積みゲー絡みだが、発売日当日買いした新作をすぐに遊ばず、長きに渡って積みっぱなしにしてしまう問題はだいぶ避けられた印象。1本も出さないことは未達だったけど、それ以上に一区切り着けられたタイトルが多い比率になった。おかげで年越し前にベスト5をまとめられたというのもある。この傾向は来年も継続し、究極的には1本も出さないことを目指したいと思う。

稼働率は相変わらずSwitchが高かったけど、後半はむしろPCが勝っていた印象。そちらに積みゲーが集中しているというのもあるが、それ以上にSwitchからの移行組だったり、今まで家庭用機版を選んでいた著名タイトルが一部参上したことも響いたように思う。あとは案件絡み。とりわけ『9th Centinel Sisters』の記事を書くに当たってサバイバー系タイトルを片っ端から触れたのは明らかにデカい(汗)。前述のインディーの件もあるけど、PCの稼働率は来年、さらに高まりそうで、いずれはメインがこちらに移る時も近いかもしれない。
けど、最も高めたいのはPS5。そのためにも2024年の新作はPS5の比率を高めたいところ。

なお、2020年から圧倒的な存在感を維持し続けたスマホ・タブレットに関しては『プロセカ』のプレイを止めてしまい、完全に空気だった。今では読書の為に使うことがほとんど……。けど、来年は来年で一部、プレイする必要のあるタイトルが出来ているから、存在感を回復することがある……かどうかは未定です。

■サイトとブログ、ライター業務の2023年
サイトはレビューのレイアウトを刷新し、更新頻度を上げて未掲載タイトルの本数を増やそうと上半期に試みたのだが、自らの精神的不調などもあり、失速してしまったのがもの凄い心残り。ブログの方も感想系の記事を全然書けなかった。それでも、年内にベスト5をまとめることはできたが……。
2024年はそのリベンジをできればと思うけど、まずその前に不調を完全に正すことを優先したい。

ライター業務に関してはどこを振り返っても失敗と猛省しかない。ただ、一連の出来事を経て学んだことも山ほどあり、特に痛感したのは、自分は誰を信頼して仕事をしているのかと考えること、そして初心に立ち返ることの重要性。どちらも節々でその大切さを痛感させられたので、今後もその2つは常に考えるようにしていきたい。

▼33年の時を経て蘇った“スーパーリアリズムアクション”『闇の仕事人 KAGE Shadow of The Ninja』。ファミコンの隠れた名作が令和に復活、原作の魅力はそのままに遊びやすく、幅広い攻略も可能に【TGS2023】

ネガティブな話題に限らず、ポジティブな話題も色々あった。特に昨年、全滅に終わったイベント取材への復帰。ビジネスデーの1日限定だったが、4年ぶりに「東京ゲームショウ」へと足を運べたのは感無量だった。その取材でナツメアタリ「TENGO PROJECT」の岩月博之さんと久々にお会いし、『奇々怪界 黒マントの謎』を作ってくれたことへの感謝を直接伝えられたのも満足。ディレクターである宮部寿保さんにも初めてお会いし、来年発売のリメイク版『KAGE』やそのオリジナル版の意外過ぎる開発経緯など、興味深いお話を聞けたのも嬉しかった。

▼ガトリングやギター(!?)でステージを破壊し尽くしながら駆け抜けるラン&ガン系アクションゲーム『METAL SUITS』がやりごたえ抜群。爽快ながらも、戦術的な立ち回りが求められる【TGS2023】

でも「東京ゲームショウ」で強烈な印象を残した(思い出になった)のは、『METAL SUITS(メタルスーツ)』の取材。まさか、あんなにも上手くいってしまうとは思いもしなかったです……(汗)。

▼『ロックマンエグゼ』がオンライン対戦に対応したのは本当に凄いことなんだ――思い出と夢が凝縮されたアドコレの誕生秘話を江口名人に訊く

インタビュー絡みでも絶対に外せないものとして『ロックマンエグゼ アドバンスドコレクション』。江口名人こと江口正和さんにアドコレの開発経緯からオリジナル版当時のお話、果ては『ロックマン11』のことまで色々お聞きできたのは夢のような瞬間だった。記事仕上げの段階で沢山お手数とご迷惑をおかけしてしまったのは猛省する限りだけど、本当に当日はありがとうざいました。記事の方ではカットしたアレの裏話は墓場まで持っていきます……。

▼後の“定番”となったシステム変革 発売30周年『ロックマンワールド4』はシリーズ史における重要な名作だ
▼リメイク版『スーパーマリオRPG』発売とともに振り返る、2冊の“オリジナル版”攻略本

他に書いた記事で印象深かったものだと、リアルサウンドテックさんで書いた『ロックマンワールド4』の記事。あれは本当に初心に立ち返って書けたという大きな手応えがあった。それから『スーパーマリオRPG』の攻略本を振り返る記事。まさかあの後、正真正銘の「FINAL EDITION」が発表されるとは夢にも思わなかったよ……!

全体的には猛省ばかりの1年だったけど、相応に反省を活かせたところもあり、特に11月下旬から今月は本来の調子に戻すことができたかなとは思う。この調子を維持しつつ、時に初心に返ったりしながら来年も引き続き。色々と書いたり取材していければと思います。

とにもかくにも2023年もありがとうございました。そして、お騒がせしました。

2024年の本館「box sentence」の更新は1月14日から、ブログは1月3日から通常更新を再開予定です。

新型コロナの件はまるで終わったかのような雰囲気になっているけど、それでも油断できない状況は続いていて、暗い話題も消え去ってはいない。とは言え、自分にできることには限界がある。だから、2024年はその”できること”をよく考え、取り組むことを大事にしていきたいと思う。そして、無理せず辛い時は休むことも忘れずに。

そんなこんなで、良いお年をお迎えください。

なお、新年の挨拶は前述したように喪中のため、控えさせていただきます。