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≫ゴッド・オブ・ウォーII 終焉への序曲
■発売元 カプコン
■開発元 SCE Studios Santa Monica
■ジャンル アクション
■CERO D(17歳以上対象) ※過度の暴力、出血描写等あり
■定価 7140円(税込)<Best版:2940円(税込)>
■公式サイト ≫こちら
▼Information
■プレイ人数 1人
■セーブデータ数 最大で10個(※525KB以上の空き容量が必要)
■その他 プレイステーション2専用メモリーカード対応、アナログコントローラ(DUAL SHOCK2)専用
■総説明書ページ数 20ページ
■推定クリア時間 10〜12時間(エンディング目的)、35〜50時間(完全攻略目的)
女神アテナの計らいにより、新たな神として君臨したクレイトス。
だが、神となった後もクレイトスには妻子を殺めた忌まわしき記憶が付きまとい、絶大な力を得たクレイトスは人間であった頃以上に残虐な狂神と化してしまう。
更に過去の出来事から神を信用できなくなったクレイトスは、かつて同じ玉座に座っていたアレス以上に無慈悲な戦いでスパルタの軍勢を統率。他の神を信仰する街を次々と侵略するなど、神々に対する反逆とも取れる行動を取り続けた。

そしてある日、クレイトスはロードス島の街をスパルタ軍と共に侵攻し、自ら決着をつけるべく地上へと降り立つ。それが神々の彼に対する反撃の始まりと知らずに…。
▼Points Check
--- Good Point ---
◆前作譲りの国内アクションゲームの良い所取りで構築されたゲームシステム
◆サブの武器が充実し、前作にも増して多彩且つダイナミックな攻撃の数々が楽しめるようになったプレイヤーアクション
◆キーレスポンス、動かす面白さ共に神がかり的な仕上がりの操作性
◆空中戦を始め、新たなパターンが追加されて更に爽快感がパワーアップしたCSアタック
◆平均台ギミックが消滅し、動き回る楽しさが大幅に向上したマップ(一本道ながら、狭さを感じさせない設計もそのまま)
◆大迫力のカメラワークと圧倒的な浮遊感で魅せる、ペガサスによる大迫力の空中戦闘
◆前作の推定2倍の量に膨れ上がったボス戦(ゲーム展開の華やかさが一層アップ)
◆前作と同様、初心者から上級者まで幅広く対応した懐の広いゲームバランス
◆手強くなったが、優し過ぎず難し過ぎずの絶妙なバランスはそのままの謎解きネタ
◆難易度の上昇やボス戦増強でで気持ち、増強された総計ボリューム
◆2周目引き継ぎが加わるなど、更に魅力溢れるものへと進化したやり込みプレイ
◆アクションの操作解説から絶妙なリトライ&セーブポイントの設置と痒い所にまで手が届き過ぎたサポート機能群
◆やっぱり皆無なロード時間(待たされることは今回も無い!)
◆相変わらず、「次世代機などまだ出る幕ではない!」な仕上がりの美麗なグラフィック
◆戦闘シーンなどの各場面を盛り上げる、重厚な音楽(曲調変化の演出もそのまま)
◆例によって、悪人全開のクレイトス(でも、それだけじゃない。<CV:玄田哲章>)

--- Bad Point ---
◆打ち切り漫画風のストーリー(三部作とは言え、エンディングの結末はあまりに酷い。。)
例によって、CERO:Dでも生温い感が否めない残虐描写(子供は遊んじゃダメ。)
◆相変わらず、随所に仕込まれた過激な謎解きの存在(今回は僧を殺すとか…)
◆謎解き要素も絡むため、若干作業的になり易い一部のボス戦
◆強力過ぎるバーバリアンハンマー(扱い難いけど、あの威力は反則過ぎる。。)
◆大型ボスの少なさ(もう少し、そういうのがいても良かった気がする)
◆何故か削除されたボスの体力ゲージ
▼Review ≪Last Update : 12/27/2009≫
復讐が更なる復讐を呼ぶ。

彼の暴走は頂点に達した。


プレイステーション2の限界を超えたグラフィックと大迫力の映像、そして抜群のゲーム性で世界中で大ヒットとなったアクションゲーム『ゴッド・オブ・ウォー』の続編。開発は前作に引き続き、ソニー・コンピュータエンタテイメント・サンタモニカスタジオ、ローカライズ全般をカプコンが担当。

ストーリーを除き、完璧な進化を遂げた続編だ。

ゲーム内容は前作と同様。謎解き要素を盛り込んだ、3D視点で展開する一本道のアクションゲーム。スパルタの戦士『クレイトス』を操作し、迫り来るモンスターを倒し、マップ上に仕掛けられた謎を解きながら冒険を繰り広げていくというものである。システムも前作を踏襲。リズムゲームのようにタイミング良くボタンを押すことで、アクロバティックなアクションが楽しめる『CSアタック(コンテキスト・センシティブアタック』、敵を倒すと得られる『パワーオーブ』なるリソースを武器に与えて強化するシステムなどは、そのまま引き継がれている。
それに加え、新しいアクション、新しい戦闘シーンを追加。アクションでは、メイン武器の『ブレイズ・オブ・アテナ(前作のブレイズ・オブ・カオス)』がパワーアップ。カプコンの傑作『ヒットラーの復活』を髣髴させる、ワイヤーアクションが可能となった。フック(ワイヤーをかけられる)箇所は限られているが、これにより、前作にも増してスピーディなアクションが楽しめるように。単に斬るのがメインだった前作以上に、その用途が広がっている。
更にメインのみならず、サブの武器もパワーアップ。前作では『アルテミスの剣』しか、メイン以外に用意されてなかったが、今作ではハンマー、槍、弓矢とその種類が増え、より多彩な攻撃アクションの数々が楽しめるようになった。しかも、単に攻撃だけが増えた訳であらず。中には『イカロスの翼』なるものあり、これを入手すると滑空しながらの飛行まで可能になる。更にこの翼は攻撃にも使え、敵を浮かせたり、弾を弾き飛ばすことまでできたりと、意外に用途も広い。そんな武器なのか、装備なのかあやふやなものまで加えてしまっているのも、サブ武器の見逃せない進化の一つである。
また、今回は一部の敵との戦闘、謎解きにおいてもサブ武器を扱う場面を豊富に用意。それに伴い、各武器を使い分ける戦略性も向上し、より奥行きのある戦いが味わえるようになっている。そして、使用用途が増えた影響で各武器の存在感も向上。ブレイズだけで終わらせぬその多彩な展開は、前作以上の魅力溢れる体験をプレイヤーに提供してくれる。
展開絡みで、戦闘シーンにも新たに『空中戦』を追加。ペガサスにまたがって、四方八方から迫ってくる敵を斬り落として行く、迫力満点・スリル満点の空中アクションが味わえるようになった。空中戦は3Dシューティング風味の強制スクロールで展開。しかし、基本的にシューティング要素…弾を撃つと言ったものはなく、攻撃はブレイズによるアクションが中心。それで斬ったり、時には相手に飛び乗ってCSアタックで翼を斬り落とすなど…クレイトスらしい豪快なアクションの数々が楽しめる。CSアタックとの相乗効果によるカメラワークも迫力満点で、今にも落下しそうになるヒヤヒヤ感は強烈。
強制スクロールのイベントゆえ、数はそこまで用意されては無いのだが、その迫力と浮遊感は癖になる凄さ。サブ武器を使い分ける多彩な展開のみならず、この戦いもまた、今作において見逃せない進化の一つだ。
その他、前作で多くのユーザーから指摘された欠点も大幅に修正。少しの手違いが命取りになる『平均台』の仕掛けがほとんど除去され、僅かに3つしか無かったボス戦が2倍の量に増強されたなど、より快適に、より派手なゲームプレイが味わえるようになっている。その一方で難易度を上げたりと、少しハードにした部分もあるが、それもきちんと本編の謎解きや戦闘の面白さへと繋げている辺りはさすが。
基本は前作と同じにしつつ、問題点はほぼ解消させ、より派手なアクションとゲーム展開が楽しめるように各要素をブラッシュアップ。全体的にアクションの手応えやその辺は前作と大差無いが、遊び易さが爆発的に向上。続編の名に恥じない、見事な進化を遂げた内容に仕上げられている。超大作の続編としては、まさに申し分が無い進化ぶりである。

その超大作の続編だからこそのド派手な進化が今作の売りだ。
ほとんど語り尽くしてしまったので繰り返しになるが、武器やボス戦やら、各シチュエーション別の作り込みに磨きがかかった恩恵で、前作以上の派手で飽きの来ないゲーム展開が味わえるようになっている。特に秀逸なのがボス戦。僅かに三体しかいなかった前作と異なり、2倍もの数に増強されたので、無駄に盛り上がる。山場が増えると、こうもこのゲームは面白くなるかと、前作経験者なら衝撃を受けること間違いなしだ。
個々のボス戦も大変面白い。そして、無駄に迫力満点。クレイトスの約10倍以上の体格を持つ巨大な敵との戦いあり、ワイヤーアクションを駆使して戦うバイオニックコマンドーな戦いありと、そのバリエーションの多彩さには溜息すら出る。大型ボスは前作にも一体いたが、よくもまあ、プレイステーション2であれほどの巨大感と迫力を表現できたなと、スタッフの技術力には脱帽する。更にボス戦が謎解きパートとしての一面を持っているのもユニーク。ダメージを与える際に特殊な手順を踏まないといけないなど、その道筋を考える手応えは、任天堂のゼルダの伝説シリーズを髣髴させる面白さがある。中にはボスそのものが謎解きという大胆な存在もおり、前代未聞の「考える戦い」を強いられることも。多少、そこに限り、面倒臭い一面が出てしまってる感も否めないが、ボス戦は「ただの戦い」という固定観念に捉われないそのアイディアの柔軟さは実に見事。戦いであっても見せ方を変えてプレイヤーに驚きを与えるという、前作の謎解きで発揮されていたパターン化防止の工夫が炸裂している。この辺のパターン化を防ぐ処置の上手さもまた、さすがの一言に尽きる。
ボス戦だけでない。マップ構成からそこに仕込まれた謎解きの数々の作り込みも前作譲りの出来栄え。マップの構成は、今回も息付く間も無いアクションの連続。沢山のギミックとイベントの数々が、プレイヤーに休む暇を与えない。巨大ボスが乱入したり、空中戦が続くと思ったら突然救助イベントが始まったりと、相変わらずそのパターン化を徹底して防ぐ工夫と構成の上手さには舌を巻く。何気に最初の巨大ボス戦が、操作解説を兼ねたチュートリアルになっているなど、体験を通してプレイ感覚を掴むというレベルデザインが図られている辺りにも、スタッフのセンスの高さを痛感させられる。
そして謎解きも、今回は総じて難易度が高めにされているが、落ち着いて考えれば解けるタイプの絶妙な調整で、解くだけでも楽しく、作業感を感じ難いのが秀逸だ。相変わらず、中には過激な謎解きネタ(僧侶を殺すとか…)もあるが、そのネタも独創性に富んでおり、過激なんだけど唸る凄味があるという奇妙な面白さを含んでいるのが何とも面白い。暗にカメラワークにヒントを込ませるなど、前作で見られた手法も炸裂していて、そのプレイヤーが気持ち良く楽しめるようにと、徹底して細かな配慮を凝らすこだわりには、これまた脱帽だ。
只でさえ、前作が尋常無いレベルで完成された作品だっただけに、続編ではクオリティの低下も避けられないと正直、思っていた。刺激は薄くなるだろうと。しかし実際のところは、そんな低下は見受けられないどころか、前作以上に派手な内容に進化しているという有様。本当、これには驚きを覚えざるを得ない。
あんなにクオリティの高いゲームでありながら、まだ高められるものなのかと。当然、開発時にはスタッフも元が凄いだけに前作が超えられるかどうか、悩んだと思うが、結果、それを超えるものを生み出してしまったのだから、驚きだ。
それもこれも、ゲームとしての「面白さ」へこだわる姿勢がもたらしたものなのか。本当、超大作と言う前作を持ちながら、それを超える出来にさせた手腕には驚きだ。今回も間違いなく、超大作…そして、神の域に達したゲームと言ってもおかしくないだろう。このクオリティを前にしては、それ以外の表現も思い浮かばない。

そして、操作性も最高だ。相変わらず、思い通りに且つ豪快にクレイトスを操れるそのレスポンスの快適さは、神がかってると他に言い様が無い。単にボタンを押してるだけでも楽しい、「動かす面白さ」もバッチリで、アクションゲームの基本をきちんと抑えているのも見事である。その操作性の素晴らしさにアクセントを加える、クレイトスの豪快なアニメーションの数々もまた、よくぞここまでの一言。今回も素晴らしい「人間離れした」動きを魅せてくれる。
グラフィック、音楽のクオリティも例によって神の域。
特にグラフィックは相変わらず、プレイステーション3なんてまだ要らんだろ、とツッコミたくなるほどの美しさ。ハードの限界に挑戦した、背景描写と敵モンスター達のデザインの圧倒的な美しさと迫力には、誰もが声を詰まらせてしまうだろう。例によって、これほど美しいグラフィックを表現しながら、ロード時間は皆無で、60フレームを維持。快適且つ滑らかな映像表現の数々は、ストレスなんてものをプレイヤーには決して与えない。
しかし、一方でシナリオは劣化。前作では、クレイトスの復讐と葛藤を描いた深みのある内容だったが、今回は全編、復讐だけに絞られた少し味気ない内容になり、魅力が半減してしまっている。そして、何よりも残念なのが、今回のシナリオが打ち切りオチで終わること。これは地味に痛い。元々、3部作構成との事なので、その繋ぎとして今回はこうしたのかもしれないが、だとしても、あの某ジ●ンプの漫画の打ち切りを思わせる結末は後味が悪い。せめて、打ち切り風にしても、自然な結末にして欲しかったところだ。ラスボスを別のキャラクターにしたりなどして。

ただ、目立つ欠点はその程度。ボリュームとか、その辺は適切な量でまとめられているほか、引き継ぎ周回プレイが可能になった恩恵でやり込み甲斐も増し、長く遊べる内容に進化している。平均台のギミックとか、その辺の意地悪なシチュエーションも今回は無いので、何処においても無駄にイライラさせられる場面が無いのも魅力的だ。
総じて、出来は前作以上。相変わらず、ゲームとしての面白さにこだわり抜いたゲームデザインには、開発スタッフのセンスと技術力の高さを痛感させられる。シナリオを除き、前作以上の迫力と感動が味わえるこの『ゴッド・オブ・ウォーII』。
前作と同様、これはアクションゲームとPS2を愛する、全てのユーザーが遊ぶべき神作品だ。これを遊ばずとしてPS2とアクションゲームは語れない。オススメです。だけど、例によって子供はやっちゃダメよ。あと、シナリオは1の続きなので、必ず前作をプレイしておくように。一応、プレイしなくても、十分について行ける内容であるが。
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