≫【ゲーム回想録2024】:新作&旧作ベスト5ほか
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2024年に発売・購入した新作、旧作タイトルの個人的なベスト5、10部門別ピックアップの記録。
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≪Latest Update :1/12/2025 | First Publication Date:1/12/2025≫
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【New title Best 5】
■FINAL FANTASY VII REBIRTH(ファイナルファンタジーVII リバース)(PS5)
オープンワールド風ながら、昔のRPGっぽさのあるフィールドマップと、探索要素の規格外な物量に圧倒された大作。温度が乱高下するストーリーと演出も感情の持って行き所が分からなくなる面白さで、ますます完結編が待ち遠しくなった。
■四角い地球に再びシカク現る!? デジボク地球防衛軍2(NS)
これぞ正統進化系と言うに相応しい理想的な続編。改良された操作性、便利機能の追加、そして強化されたストーリー性が異彩を放つ出来だった。特にストーリーは「ボーイミーツガール」の王道を地で行く内容で、大変いいものを見させていただきました。
■不思議のダンジョン 風来のシレン6 とぐろ島探検録(NS)
初代『風来のシレン』への原点回帰を目指した作りは、同作以来、29年(!!)もご無沙汰していた人間には大変ありがたかった。そして、操作性とインターフェースの良さが突き抜けていた。これを体験してしまったら、過去作に遡るのも難しくなる……。
■ゼルダの伝説 知恵のかりもの(NS)
とうとう出ちゃいました、ホントの『ゼルダの伝説』。近年の3Dゼルダ由来の自由度を表現しつつ、2Dゼルダ特有の手応えを残した作りが好感触。ゼルダが主人公だからこそ映えるイベントも多く、とりわけラスボス戦に向けての展開は非常によかった。
■ファミコン探偵倶楽部 笑み男(NS)
まさか『ファミコン探偵倶楽部』の完全新作が遊べる日が来るだなんて。肝心の内容もハチャメチャに攻めた作りで、終盤の真相が語られる展開は”任天堂らしくない”の極致。こういう賛否覚悟の任天堂作品は凄く久々で、個人的には感無量だった。
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【New title Runners up 5】
■Victory Heat Rally(PC/NS)
すべてにおいて気持ちよさに振り切ったレースゲーム。常時60fpsの冷や汗モノのスピード感、バツグンの操作性によって実現したドリフトの快感が異彩を放つ傑作だった。Switch版も先行したPC版の魅力が損なわれていない出来で凄く良かった。
■マリオ&ルイージRPG ブラザーシップ!(NS)
『マリオ&ルイージRPG4』以降の長編路線が適切な形に昇華された良作。変化に富んだ島々のマップ、それぞれの規模感が特に良かった。快適性を損ねる要因になっていた感もあるが、ドット絵時代の特徴を見事に再現した3Dグラフィックもお見事。
■DEVIL BLADE REBOOT(PC)
鉄と炎の匂いが漂う重厚な雰囲気とは裏腹の“やさしさ”重視の作りが異彩を放った力作。難易度周りのフォローが驚くほど手厚く、シューティングゲームの入門に最適な作品として、自信を持ってオススメできる仕上がりだった。
■Nintendo World Championships ファミコン世界大会(NS)
『ファミコンリミックス』の派生……と思いきや、コンマ1秒を競うタイムアタックがやたらと熱く、延々と遊び続けてしまう意外な中毒性が異彩を放つ良作。ややストイックすぎるきらいもあるが、刺さればとことん遊んでしまう恐ろしいゲームだった。
■サガ エメラルドビヨンド(PC/PS5)
敵が残り1体になっても勝利が保証されず、逆に形成が覆されて全滅の危険すらあり得る「独壇場」のシステムは、まさにターン制コマンドバトルの新境地を切り開いた発明。カオスのひと言すら生ぬるい世界観、ストーリーも胃もたれするほど濃かった。
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【Old title Best 5】
■Castlevania Dominus Collection(NS/PC)
復刻に関する懸案のあった『悪魔城ドラキュラ 蒼月の十字架』をボタン、タッチの両方の操作に対応させる改良を図った開発のM2、それを承認したKONAMIに敬礼!まさに歓喜の復刻コレクション。しかも、(リメイクだが)新作付きとか太っ腹すぎ!
■まーるい地球が四角くなった!?デジボク地球防衛軍(NS)
「なぜ俺は今まで遊ばなかったんだ!?」と、強烈な後悔の念に襲われた『地球防衛軍』シリーズ随一の良スピンアウト作品。ブラザーのシステムが生み出す多彩な戦術と、簡略化された成長システムが非常に良かった。
■ゲームセンターCX 有野の挑戦状 1+2 REPLAY(NS)
前述の『ドミナスコレクション』と同じ2024年発売のタイトルだが、オリジナルの魅力はそのままに、操作周りの改良を図ってより遊びやすくなった良リマスター作品。新ゲーム『炎の格闘サラリーマン ヤッタロー』もなかなかに遊び応えのある仕上がりだった。
■スーパーマリオRPG(NS)
オリジナルのスーパーファミコン版経験者には感涙モノのアレンジが図られた傑作リメイク。個人的にはオリジナルで不満だったレベリング周りが、新要素「きょうてき」と難易度設定によって改善されていたのが特に良かった。
■New Super Lucky's Tale(PC)
オリジナルの『スーパーラッキーテイル』から、ステージ構成やプレイヤーのアクション周りに至るまで別物レベルで変更という、大胆な試みが光った良作。これを遊んでしまった今では、オリジナルに復帰するのにも抵抗がある……。
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【10 Sectoral pickups】
■惜しい部門:『闇の仕事人KAGE Shadow of The Ninja』(PC/NS)
ゲームとしては断じて惜しい作品ではない。オリジナルのファミコン版の魅力はそのままに、操作性と武器システム周りを適度にアレンジした良リメイクだ。だからこそ音楽がもの凄く惜しい。特にラスボス戦の曲!正直、ズッコケどころじゃなかった……。
■ネタ部門:『13 Seconds』(PC)
誇張抜きに、この世で最も長い13秒間が体験できる唯一無二のゲームではないだろうか。
■ギャップ部門:『神無迷路』(PC/NS)
シルエットで描写されたキャラクターのグラフィックからして、モロに『か●いたちの夜』……と見せかけて、実は現世の果てで少女が恋を唄う感じのストーリー。「そういうのなの!?」と驚くのも無理はなく。
■キャラクター部門:笑み男(『ファミコン探偵倶楽部 笑み男』)
『ファミコン探偵倶楽部』の新作を現実にした、紛うことなき救世主。本編の彼については、その所業からして救世主とは言いにくい存在だったが、アレとかコレとかを思うと、ある意味、救っていた……のか?
■グラフィック&ビジュアル部門:『マリオ&ルイージRPG ブラザーシップ!』(NS)
過去作のドット絵の特徴を忠実に再現し、3Dに違和感なく落とし込んだ仕上がりは素晴らしかった。アルファドリームから制作を引き継いだアクワイアのデザイナーの方々には最大級の賛辞を。
■ミュージック部門:『サガ エメラルド ビヨンド』(PC/PS5)
ほかにも候補となるタイトルがあったけど、「心躍らせて」「扉を超えて」という熱すぎる名曲との出会いから、こちらに軍配。現在は2曲とも作業用BGMとして活躍中。
■アイディア部門:『サガ エメラルド ビヨンド』(PC/PS5)
「独壇場」のインパクトが凄かったことから、音楽に続いてこちらでも選出。
本当にターン制コマンドバトルの歴史に一石を投じる発明だったと思う。
■残酷部門:『Mute Crimson DX』(PC)
血しぶき自重しなさすぎ。あんなカワイイ蛾(!!)を斬り捨てるニンジャも無慈悲(でも……?)。
■癒し部門:『BORE BLASTERS』(PC)
もう、これからはドリルじゃなくてマシンガンで穴を掘る時代だと思うの。
■どうしてこうなった部門:『Tetris Forever(テトリス フォーエバー)』(NS)
『ドミナスコレクション』が歓喜の復刻コレクションなら、こちらは悲嘆の復刻コレクション。ひどい音割れ(※Switch版のみ)、オリジナル版に存在したセーブ機能のカット、それによって遊ぶハードルが高まった隠し要素など、なぜこんな状態で出したのと言いたくなる出来だった。ドキュメンタリー部分は凄く良いのに、肝心のゲーム側がこれとは、ホントにどうしてこうなった。
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◆2024年の覚え書き
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◇元日のおめでたムードを帳消しにする、暗い話題の連続から始まった年。ただ、2023年の年の瀬に考えた「自分ができることに集中する」というスタンスを意識した結果、その種の話題に気を取られたり、引きずられたりもせず、業務に取り組められたように思う。今になって振り返ると、2023年の教訓が試された1年……だったのか。
◇2023年の教訓が活かされた一方、朝型人間にクラスチェンジするという年明けに掲げた目標はものの見事に未達……を通り越して、雲散霧消となった。緊急の対応から夜中まで起き続けることを余儀なくされたり、その反動で寝付きたくても寝付けないほど体内時計が狂ってしまったりとメチャクチャ。それで早寝早起きを心がけたら、トラブルに次ぐトラブルに見舞われるようになって、夜型に戻ったら逆にほとんど起きなくなって落ち着く形になるし。まさに「早寝早起きは三文の損」を痛感するばかりだった。さすがにこれだけは絶対に教訓にしてはいけない(確信)。
◇3月から4月にかけ、ゲームに手を付ける時間が作れなくなって、積みゲー進捗が大幅に滞るというあの時期は本物の地獄だった。全部、自分のスケジュールを見誤りと、これまでにも増して面倒臭さが増した確定申告がいけない。特に一番影響が大きかったのが後者。2025年はこんな事態、絶対に回避しないと。
◇2023年、自分の精神面回復に貢献してくれた『江戸前エルフ』の記憶が強く残る中で迎えた2024年のアニメは、春から秋にかけて継続視聴になる作品が多数あり、いつになく豊作だった印象がある。特に良かったのが夏に放送された『負けヒロインが多すぎる!』。題材のネガティブイメージからは想像もつかない前向きな作風と、ヒロインたちの個性の強さ、彼女たちに翻弄されつつも立ち直るきっかけを与える活躍を見せる主人公が強く印象に残った。推しは小鞠知花です(力説)。あと、主人公の温水を演じられた梅田修一朗さんは、秋に放送された『ぷにるはかわいいスライム』のコタローに(ゲームだが)『ファイナルファンタジーVII リバース』のチャドリーなど、1年を通して、随分と声を聞く機会の多い声優さんだったような気がする。
◇ここしばらく、本数を重ねられずにあった映画もだいぶ鑑賞できた。新作もいくつか観たけど、ダントツで良かったのはNetFlix映画の『シティーハンター』。鈴木亮平さん、凄すぎですわ。あと、ハンマーの解釈は紛うことなき天才的発想で、思わず膝を打った。旧作だとビートルズが存在しない歴史を舞台にした『イエスタデイ』が結構良かった(特にジョン・レノンが出てくるシーン)。あと、なぜか吹き替え版で観直した『ジョニー・イングリッシュ アナログの逆襲』。スマホがスマへですんまへん。
◇オリジナル版も含めて『ファイナルファンタジーVII』というゲームに最も向き合った年だった。最初の始まりは『ファイナルファンタジーVII リバース』の先行プレイおよびインタビューの取材案件。その後にも製品版を買ったり、(HDリマスター版の)オリジナルを一通り体験するなど、それまで自分にとっては断片的な印象(特に2023年も『江戸前エルフ』を通してネタバレを喰らったエアリスの処遇)しかなかった『ファイナルファンタジーVII』のことを知ることができたのは、間違いなく2024年最大の収穫だったと思う。ただ、元々掲げていた『ファイナルファンタジー』シリーズの行脚が大幅に偏る事態も招いてしまった模様。
◇『ファイナルファンタジーVII リバース』のインタビューもそうだが、2024年はまさか直接お話しできるとは夢にも思わなかったクリエイター、著名人の方への取材に参加できたのはもの凄く大きな経験になった。ダントツで印象に残っているのは、やはり『ファイナルファンタジーVII リバース』絡みでインタビューした野村哲也さん。ホントに「なぜ俺はこの御方へのインタビューを……!?」と、年が明けた今でも現実味がない(汗)。質問する側としての参加は無かったけど、『サガ エメラルドビヨンド』の取材で河津敏秋さんとお会いしたのも現実味のない出来事で、心の中で「神は実在した……」とボヤいていた模様。ほかにも、もの凄い御方への取材がいくつかあったのだが、それについては表に出た時に改めて。
◇インタビュー取材と言えば、個人的にライター業務を始めて以降、目標のひとつとして掲げていたカプコンに訪れることができたのは、まさに本懐を果たす出来事だった。あのカプコンファン垂涎モノのロビーは刺激が強すぎました。しかし、そのようなインタビュー取材は複数経験できたのに対し、東京ゲームショウなどのイベント取材が全滅に終わったのはいかんともしがたい……。2025年はそのリベンジを果たしたく。
◇後継機の存在と発表が明言にされ、閉店ムードになっていくと思われたSwitchだが、結果的にそんなことを思いもさせない存在感を発揮していた印象。特に2Dゼルダ新作『ゼルダの伝説 知恵のかりもの』の発売は想定外過ぎた。だが、一番想定外だったのは『ファミコン探偵倶楽部 笑み男』だ!2024年で最も印象に残ったゲームニュースと言われたら、ダントツで『笑み男』です。9月にPS5で発売された『アストロボット』の快挙も凄かったけど、当時、前述のゼルダと被ったことからスルーしてしまい、遊べず終いだったのが心残り。なので、2025年のどこかしらのタイミングで押さえておきたい。
◇どうしてこうなった部門に選出した『Tetris Forever(テトリス フォーエバー)』だが、現在は最新のアップデートでSwitch版だけに存在した音割れが修正され、全く気にせず遊べるようになった。さらに開発チームによれば、次の2025年初頭予定のアップデートで一部タイトルで排除されたセーブ機能が復活するとのこと。正直、セーブ機能については最初から入れておけよと言いたくなる思いもあるが、直してくれるだけでも救い。そのため、2025年の上半期のうちにはオススメできるゲームになると思われる。いずれセーブ機能が復活し、問題なく遊べる仕上がりになった暁には、なにかしらのフォローをしたい。
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