≫レインボーアイランド タワーリングアドベンチャー
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■発売元 |
タイトー |
■ジャンル |
アクション |
■CERO |
A(全年齢対象) |
■定価 |
800Wiiポイント |
■公式サイト |
≫こちら(任天堂紹介サイト) |
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▼Information
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■プレイ人数 |
1〜2人 |
■消費ブロック数 |
295 |
■セーブデータ数 |
1つ(※1ブロック使用:SDメモリーカードへのコピー可) |
■推定クリア時間 |
40分〜1時間(エンディング目的)、3〜5時間(完全攻略目的) |
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『レインボーアイランド』には、『ナナれぼし』という彗星がやってくる『タワー』が建っていた。そしてナナれぼしが飛来した時、人はそのニジイロ魔法の力を借りて天まで届くタワーを登れる様になるという。 更に彗星が飛び去り、魔法が消えてなくなる前に『ナナれぼし』に出会えれば、どんな願いも叶えてくれるというのだ。
そんな噂を耳にした二人の少年、バビーとボビーはタワーを登る決意をする。
だが、イタズラ好きな彗星は、星のカケラで作ったシモベ達を差し向け、バビーとボビーを邪魔してきた。
更に、噂を聞いてタワーにやってきたのは2人だけじゃなかった。魔法よりも科学の力を見せつけたい『ミカヅキ博士』が、彗星を捕らえようと自身が造ったロボットと共に追いかけて来たのだ!まさに板ばさみの格好となった二人。彼らはこの困難を無事乗り越え、タワーの最上階へと到着し、『ナナれぼし』に願いを叶えてもらえるのだろうか?
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▼Points Check
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--- Good Point ---
◆最上階を目指して各エリアを突破していく、アーケード風味の分かり易いゲームシステム
◆下に向けて迎撃するユニークな構図と緊張感が魅力的なボス戦
◆縦スクロールならではの爽快感と攻略性を引き立てる新アクション『レインボージャンプ』
◆敵配置に構造、ロケーションまで色々とぶっ飛んだ構造の全7エリア
◆自らの限界に挑戦する面白さと圧倒的な中毒性が売りの『チャレンジモード』
◆極めた結果が直接反映される達成感とやり込み甲斐に秀でた『タイムアタックモード』
◆空いた時間にサクッと楽しめる、手頃な総計ボリューム
◆アーケード風味の容赦の無さと上達の快感の双方を兼ね備えたゲームバランス
◆ファミコン風味の十字キーと2つのボタンのみで行う取っ付き易い操作性
◆ポップで明るい世界観を丁寧に描いた綺麗なグラフィック
◆昔ながらのゲームミュージック全開の音楽(曲も明るいものが満載で世界観とグラフィックに絶妙にマッチしている)
◆友情出演のインベーダー(しかも、ちゃんと原作準拠の攻撃をしてくる)
--- Bad Point ---
◆綺麗とは言え、ゴチャゴチャし過ぎな感も否めないグラフィック(特に画面の表示情報の見難さは如何ともし難い)
◆幾ら何でも厳し過ぎるベストエンディングの条件
◆ダメージを受けた際に減少する制限時間の異様な多さ(30秒って…)
◆リモコン振って発動させる方式が若干煩わしい『レインボージャンプ』(発動の判定がやや曖昧なのも気になるところ)
◆テンポ良くコンボを繋げていかねばならぬ為、シビアでアクションが苦手な人には厳しいゲームバランス
◆若干、運も絡む『ダイアモンドアイテム』の出現パターン(なかなか出現しない為に時間切れになってしまうことも…)
◆スピードアップアイテムを取ってない際のプレイヤー移動スピードの遅さ
◆足場から落下した際の奇妙な浮遊感(スパッと降りない為、気持ち悪い)
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▼Review ≪Last Update : 10/10/2010≫
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そう簡単に願いは叶えさせませんよ。
願いが叶うかのカギは巨大な邪魔者の撃破だ。
攻撃と移動を兼ねた『虹の魔法』による独特のアクションで好評を博した、タイトー製作のアクションゲーム『レインボーアイランド』のWiiウェア向けの新作。
アーケードライクな”容赦の無さ”全開の佳作アクションゲームだ。
ゲーム内容はステージクリア型のアクションゲーム。縦スクロールで展開する塔のステージを敵やトラップを避けつつ、ひたすら登っていくというものだ。舞台となる塔は7のエリア(階層)で構成。最終的にエリア7の最上階まで到達できればゲームクリアとなる。
本編は基本、地続きで展開。エリア1の階層を突破したら、休む間もなくエリア2の階層が始まる継ぎ目の無い仕組みとなっている。俗に言う、アーケードスタイル。ぶっ通しで最後まで突き進んでいく、昔ながらの味溢れる内容に仕上げられている。しかも、制限時間まで設けられており、それも地続きするという地味に嫌らしい要素まで実装。勿論、時間切れになればその時点でゲームオーバーとなる。但し、途中でゲームオーバーになっても、ミスした階層の始めから再開と、リトライの仕様はそんなにシビアではない。意地さえあれば誰でもクリアできる、親切なバランスとなっている。アーケードライクな作りとは言え、そこだけは現代風味。少しシビアなところがあるとは言え、基本的には時代を意識した工夫を徹底した作り込みが成されている。
独自の要素としては、プレイヤーの攻撃アクション。これは旧レインボーアイランドシリーズでも共通だが、プレイヤーキャラは180度の形(分度器と同じ形)の虹を作り出すという特殊な技能を持つ。これで進路を作ったり、敵を倒したりなど、少し風変わりなアクションの数々が楽しめるのが、今作ならではの特徴だ。この虹を作りながら、プレイヤーは塔の最上階目指して進んで行く。ちなみに虹は初期状態だと1個しか作れないが、アイテムを取るとその数を増やしたり、作成速度を速めると言った進化を遂げる。また、プレイヤー自身も初期状態では移動速度が遅いのだが、アイテムを取る事によってその移動速度が速くなる。但し、速く移動できるのにも制限時間が設けられているのがミソ。ずっと速い状態で最後のステージまで進むのは容易でなく、上手く速度を高めるアイテムを取って繋ぐ、コンボ的なテクニックが求められてくるバランス調整が成されている。単にアイテムを取ればその能力は一貫してそのままという訳でも無い辺りが、如何にもアーケード風味。継ぎ目の無いエリアの構成もそうだが、そう言った細かいところに独特のシビアな味付けが施されている。
更に旧レインボーアイランドシリーズになかった新要素として、『レインボージャンプ』なるアクションが登場。敵を連続で倒してコンボを繋げ、その際にWiiリモコンを振る事で、画面内の敵を一掃する全体攻撃も兼ね備えた強力なジャンプができるようになった。ジャンプの威力は7コンボ単位で上昇。上がれば上がるほど、強力な全体攻撃と大ジャンプができるようになっていく。また、ジャンプの範囲が伸びれば伸びるほど、時間短縮もできるので、制限時間切れを起こさずに頂上を目指すに当たっては非常に重要なアクションだ。特徴自体はそれほど真新しさは無いものの、敵を沢山倒した末に大ジャンプする開放感はなかなか。リスク&リターンの概念の活きたアクションに仕上げられている。また、縦スクロールで展開し、制限時間制を取り入れた今作だからこそ可能にした独自性と爽快感の高さも非常に魅力的である。アイテムを取ったりしながらテンポ良く進んでいくだけでなく、こう言ったどのタイミングでアクションを発動させるか、と言った戦略が要求される場面も多々あり。やる事自体は至って単純とは言え、こう言った要素の存在もあってか、一筋縄では行かぬ塔登りという独自の手強さも演出されている。アーケード風ゲームならではの容赦のなさ、と言った感じ。とにかく、細かな要素であれシビアさを際立たせる為の工夫が徹底されている。
その他、エリア自体の構成も単に塔を登っていくだけに留まらず、終盤にはボス戦があったりなどと、一筋縄では行かない仕掛けが徹底されている。特にボス戦は独特の作りで、塔を登る基本的なゲーム性に則った、登り続けながら戦う緊張感溢れるものとなっている。最終的にボス自体を倒すか、或いは次のステージの入口まで逃げ切るかと、勝利条件も二種類と、プレイヤーの選択に沿った戦い方ができるのも特徴だ。しかし、例によって逃げ切る戦法で勝利すると、最後の最後でしっぺ返しが待っていたり。
全体として、ゲーム自体はシンプルで遊び手を選ばない。しかし、細かい所にテクニックセンスが問われる仕掛け、工夫が徹底されており、一筋縄ではいかぬ作りとされている。まさに、見た目が現代風になっただけのアーケードゲームと言った感じ。シンプルながらも熱くなれる、オールドユーザーならばアドレナリンが放出されるようなアクションゲームになっているのだ。見方を変えれば、昔のタイトーらしいゲーム。容赦のなさが光る内容だ。
そんな如何にもアーケードのゲームらしい、基本は単純だけれど、もの凄く硬派な内容が今作の売り。
特にノーミスクリアを目指すやり込みの熱さが秀逸だ。基本的には制限時間から継ぎ目なしの構成と、今作は全てにおいてシビアな設定が成されており、普通に進めば、決まって途中で時間切れが発生するようにされている。更に制限時間は、ダメージを喰らう事によって減少。そして、敵を倒した際のアイテムを回収する事で増やせる。なので、やり方次第では余裕が作れたり、限界到達点が狭まったりと、その後の流れも大きく変わってくるので、プレイ時の緊張感も半端じゃない。ミスを最小限に抑え込み、時間も徹底して余裕を残すよう意識してやっていかねば一瞬でミスとなる。そんな油断の許されぬシビアさがまた、ノーミスクリアへの意欲、そして面白さを大いに湧き立てる。スムーズに行き難くされてるからこそ、熱くなってしまう中毒性があるのだ。
何よりも、継ぎ目なしの構成が良いアクセントを与えている。休む間もなく展開していくからこそ、「ずっと繋げた状態で進めないと流れがおかしくなる」妙な使命感が煽り立てられ、ノーミスで進めたくなる気持ちにさせられる。連続した流れだからこその不思議なやる気を刺激させられるのである。もしこれが継ぎ目ありだったら、こんな使命感を覚えるのもなかっただろう。そんな上手い具合にプレイヤーにノーミスのやる気を刺激させ、熱さのドツボに陥れるこの作りは、あまりにも絶妙の一言だ。テキストで提示させず、全体の空気からその使命感を出させる作りは、アーケードゲームには手馴れたタイトーと言ったところである。
また、シビアながら全体のバランスもなかなか。普通にクリアする目的なら、意地さえあればどうにかなる、ノーミスを目指すと歯応え出まくりと、スタイルに応じた難易度設定が上手く表現されている。そして、クリアした際の達成感の高さも格別で、アーケードゲームらしい「極める快感」に秀でているのも見事だ。加えて、ゲームの単純さも相まって、昔ながらの良さが際立っているのも見逃せないところ。単純だからこそのめり込めるという魅力に秀でたその作りには、今作のアーケードライクなゲームとしての完成度の高さを納得させられる。仮にこれがパッケージで出されたとしたら、その魅力も大きく半減して時代錯誤なゲームとして非難されたに違いない。そういう意味では、シンプルなゲームもありなWiiウェアというダウンロード方式に絞った選択は正しかったと言えるだろう。何でもありだからこそ強み。それを踏まえた上でリリースに狙いがあったのだとすれば、それもまた拍手モノだ。
ただ、あまりにアーケードらしさを強調し過ぎた功罪として、初心者のプレイヤーには厳しいゲームになってしまった感は否めない。主にエンディングに関して、全てのボスを全滅させないと、完全な結末が見れない(一体でも逃げて勝利してはならない)のは際どいものがある。ダメージを受けると、30秒も制限時間がマイナスされるというのも、幾ら何でもペナルティとして厳し過ぎる。これは15秒とか、その辺に下げて頂きたかった。
また、純粋にアクションゲームとして操作感が地味に悪いのもきつい。キャラクターの動作が鈍いなど、3Dグラフィック特有の悪さが出てしまっているのは調整不足と言わざるを得ない。慣れれば気にならなくレベルではあるが、やはり快適な感触はアクションゲームには不可欠。そのキビキビとした快適さを大事にしたものに仕上げて欲しかったところだ。『レインボージャンプ』を発動する際、リモコンを振らなければならぬというのも地味に煩わしい。
でも、操作自体のシンプルさは特筆モノ。ファミコンのゲームを遊ぶような感覚で楽しめるのは結構な強みだ。また、振る操作があるにしても、一部だけに限っているのでそれほど強烈な煩わしさが滲み出てないのも良い。その辺のバランスの良さは、さすがの一言に尽きる。あともう少し、頑張ってくれれば文句無しの操作になってたのも事実だが。
そんな具合に調整をコアにし過ぎたのはちと致命的であるとは言え、シンプルなゲーム性とやり込み甲斐の高さは特筆すべきものあり。昔ながらの手強いゲームとしては、十分に及第点とも言える完成度と言っても良いだろう。舵の切り方が極端とは言え、その辺のこだわりには目を見張るものがある内容なのである。
その他、先ほどにノーミスクリアが熱いと語ったが、それ以外にも今作はやり込みへの意欲を刺激させるものが充実。具体的にはメインとなる『ストーリー』以外にもモードが充実。高度0メートルから、何処まで登れるかの限界を極める『チャレンジ』、エリアを選択して登る速さを競う『タイムアタック』など、様々な遊びが楽しめるようになっているのである。特にチャレンジは中毒性も高く、一度始めるとなかなか止められぬ作り。自分の限界に挑む楽しさにも秀でており、非常に魅力溢れるモードに仕上げられている。ノーミスを狙うのも良いが、こちらも熱いので要チェックである。
また、グラフィックや音楽の出来もそこそこ。いずれも平均的過ぎて個性の弱いところがあるが、ソツの無い仕上がりは如何にも今のタイトーらしさが出ていて良い感じだ。
ステージのロケーションも個性的で、塔を登っていたら宇宙にまで飛び出してしまったりと、そのぶっ飛び感は2Dアクションらしい嘘っぽさに秀でている。しかも、宇宙のステージではあのインベーダーが敵として出てきたりと、ちょっとしたサービスも仕込まれている徹底振り。そのインベーダーを何の脈絡なく出す辺りも、如何にも昨今のタイトーらしい。
全体として、アーケードゲームとしてのカラーの強い仕上がりであり、どちらかというと新規よりはオールドユーザー向けの内容となっている。主にノーミスクリアを目指すシビアさやバランス調整は、その頃の面影全開なので、やり込み派ならば唸ってしまうだろうと思う。
もっさりとした操作性やエンディング、ダメージ判定のシビアさなど、そこがちゃんとしていれば…な欠点もあるので、完璧とは言い難いのだが、ゲーム自体はきちんと遊べる出来。ノーミスの熱さも含め、ついのめり込んでしまう魅力がある。昔ながらのアーケードゲームっぽいシビアさと熱さ、そしてやり込み甲斐の深さに秀でた今作。やや味気ないところもあるが、ワリとやり甲斐のある佳作だ。アクションゲームの腕に自身のあるプレイヤーなら機会があったら試してみて欲しい。値段も800ポイントと安いのでお手軽です。
なお、今作はXbox LIVEアーケード版も配信されている。中身はこちらと一緒だが、アバターを使えるなどの独自の要素が収録されている。値段がWii版より高めであるのがネックだが、もしWiiを持ってないという方はそちらをどうぞ。
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