≫スーパーマリオギャラクシー2
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■発売元 |
任天堂 |
■ジャンル |
アクション |
■CERO |
A(全年齢対象) |
■定価 |
5800円(税込) |
■公式サイト |
≫こちら |
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▼Information
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■プレイ人数 |
1〜2人 |
■セーブデータ数 |
3つ(※1ブロック使用:SDメモリーカードへのコピー可) |
■その他 |
ヌンチャク専用、解説DVD『はじめてのスーパーマリオギャラクシー2』同梱 |
■総説明書ページ数 |
32ページ |
■推定クリア時間 |
10〜14時間(エンディング目的)、60〜95時間(完全攻略目的) |
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これはもう一つの星くずの物語。
光り輝く星くずがキノコ王国の大地に降り注ぐ、百年に一度の季節が巡って来た。
その日、ピーチ姫からの誘いを受けたマリオは胸を躍らせ、星降る草原を走っていた。
その途中、草むらから不思議な光が。
恐る恐る覗き込むと、そこにいたのは迷子の小さな星の子だった。
すっかり懐いた迷子の星の子『ベビィチコ』を連れ、マリオはお城へと辿り着く。
そこで待っていたのは…。
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▼Points Check
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--- Good Point ---
◆前作以上に2Dマリオらしさが強化され、より取っ付き易さが増したゲームシステム
◆横スクロールタイプが増強され、迷い易いという3Dアクションの懸念事項がほとんど取り除かれた、珠玉の完成度と前作からの進化ぶりが光るコース(ギャラクシー)
◆『スーパードラゴン』の肩書きに相応しい、多彩で強烈なアクションの数々をお披露目するサポートキャラ・ヨッシー
◆遂に基本システムへの昇格を果たした、ルイージプレイ
◆敵への攻撃から仕掛けの妨害まで可能となり、真の意味で二人同時の協力プレイへと進化を遂げた『アシストプレイ』
◆雲マリオ、ゴロ岩マリオなど、前作以上に芸達者ぶりを見せるマリオの変身アクション
◆球体の裏側に移動するというユニークさが光る新要素『ドリル』によるアクション
◆歯応えが増したが、嫌らしさは皆無の絶妙なゲームバランス
◆難所を自動攻略してくれる親切さ、挑戦意欲を刺激するサポート機能『おたすけウィッチ』
◆マリオシリーズの進化を描いた演出と地形設計が光る、見所満載のチュートリアル
◆前作譲りの違和感の無さと優れた取っ付き易さを誇る操作性
◆より美しく、派手になったグラフィック
◆前作譲りのフルオーケストラによる秀逸な音楽(更に懐かしの名曲も多数収録)
◆膨大極まりない総計ボリューム(エンディングまでは短いが、スター集めは鬼)
--- Bad Point ---
◆2D要素強化に伴う箱庭感の激減(広々としたギャラクシーは少なくなってしまった)
◆相変わらず特殊な為、感覚狂いが起き易い球体コースのカメラワーク
◆移動時の制御にかなりの慣れを必要とする『ゴロ岩マリオ』の操作
◆同じく制御に慣れが必要とされる『フライングバード』の操作
◆前作同様、大ジャンプのタイミングの掴み難さがタマにキズな『バネマリオ』
◆酷く平凡なものになってしまったストーリー(前作が異質過ぎたのもある)
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▼Review ≪Last Update : 12/26/2010≫
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愛嬌振りまくのもそろそろ飽きた。
スーパードラゴン、満を持して覚醒する。
不思議な重力が作用した球体コース、Wiiならではの快適な操作性と絶妙なゲームバランスで大好評を博した『スーパーマリオギャラクシー』、まさかの続編。開発は前作と同様、任天堂東京開発部が担当。
前作の魅力はそのままに、より手強く、遊び易い進化を遂げた続編だ。
ゲーム内容は前作『スーパーマリオギャラクシー』と同じ、3D視点で展開するアクションゲーム。マリオを操ってギャラクシー(コース)を駆け巡り、様々なトラップ、イベントを攻略しながら『パワースター』を集めていくというものだ。
ゲームシステムも前作を踏襲。Wiiリモコンを振って繰り出す攻撃アクション『スピン』、奇妙な重力の働いた『球体エリア』などは今作でも引き続き起用されている。『パワースター』を集め、新たなギャラクシーを一つずつ解放していくゲームの流れに関してもそのままだ。しかし、今作ではこのゲームの流れの部分に関し、大幅な変更が行われている。全体マップ移動システムが起用されたのだ。
前作では『ほうき星の天文台』という自由に動き回れる拠点から、様々なギャラクシーが用意された『ドーム』へ移動。各ギャラクシーに挑戦し、スター集めをしていくのが大まかな流れだった。それを今回は簡略化。『ドーム』を廃止し、今回の拠点である『空船マリオ』の操縦席に待機するだけで全てのギャラクシーに挑戦、移動できるマップ方式に改めた。要は『Newスーパーマリオブラザーズ』とほとんど同じ流れになったのである。拠点という自由に動き回れる場所が存在するのを除けば、今回の全体の流れを司るシステムは2Dマリオそのものなのだ。その為、これまでの3Dマリオシリーズの中では、旧作の2Dマリオを強く意識した作りになっている。
また、マップの構成も2Dシリーズと同様、ワールド単位で分けられている。唯一の違いとして、一定量のパワースターを集めないと解放されない『ゲート』なるものが存在するが、それを除けば仕組み自体は2Dマリオと一緒。ワールドの最後に待ち構えるクッパのギャラクシーを攻略すればワールドクリアとなり、次のワールドへと移動する方式となっている。最も、このワールドクリアの仕組みは前作でも起用されてたが、今回はマップ移動システムに改められた事でより2Dマリオらしさが強化された感じだ。一瞬で次のワールドへと移動し、新たなギャラクシーを始められるようになったのが、その2Dマリオらしさの強化を物語っている。拠点移動も今回は簡略化されたので、そこに手間や時間を取られる事も無くなったし、テンポ良くゲームを進めて行けるようになったのも結構、大きな進化。その分、拠点をウロウロする楽しみが失われてしまった感も否めないが、より多くの人に楽しんでもらう為の処置としては、このシステムの起用は妥当な判断だと言える。3Dマリオは2Dマリオみたいに直にコースが遊べないのが嫌、と感じてたプレイヤーにとっては、今回のシステムは凄く望ましい形になっていると言っても良いだろう。まさに3Dマリオシリーズで初めてとも言える、2Dの強みを沢山取り入れたシステムに今回のは仕上げられているのである。
それだけに留まらず、今回はギャラクシーに関しても前作以上に横スクロールの地形が増強。更にプレイヤーがすべき事を明確にさせる為、箱庭感を弱めて一本道を駆け抜ける楽しさを重視するなど、2Dマリオの強みを活かしたレベルデザインが行われている。中には3Dマリオらしい箱庭ギャラクシーもあるが、前作に比べると大幅に削られた感じだ。これもまた、過去の3Dマリオが好きだった方には賛否が分かれるところ。だが、その分遊び易く、攻略し甲斐のある内容に作られているので、満足感はかなりのもの。3Dらしさは失ったとは言え、マリオ独自の楽しさはそのままだ。
変更が加えられたシステムだけに留まらず、3Dマリオでは『スーパーマリオサンシャイン』以来となるヨッシーの登場、球体の裏側へと移動する『ドリル』なるアイテムの登場、『雲マリオ』、『ゴロ岩マリオ』と言った新たな変身アクションなど、新要素も盛り沢山だ。特にヨッシーは必見。敵を食べたり、それを吐き出したり、高速ダッシュしたり、風船になって空を飛ぶなど、シリーズ史上最強とも言える芸達者ぶりを見せてくれる。マリオサンシャインのように水で溶けてしまうと言った酷い虚弱体質でもないので、そう簡単にやられもしない。それどころか、あまりに芸達者で性能が良過ぎる為、マリオの存在を喰いかねないほど本編には活躍の場が多い。まさに『スーパードラゴン』という本来の肩書きが存分に発揮されたその暴れっぷりは、シリーズファンなら唸ること間違いなし。3Dで正当進化を遂げたヨッシーがじっくり堪能できる。
その他のドリル、変身アクション全般も本編で効果的に活かされているほか、前作では味わえなかった爽快感、動かす楽しさに秀でている。基本的な作りは前作と同じ。しかし、テンポが良くなって遊び易くなったシステムに2Dの遊びが強化されたギャラクシー設計、そしてスーパードラゴンなヨッシーと、内容自体は正統進化しつつも、別物とも言えるほどのものに。前作が過去の3Dマリオの進化系ならば、今回は2Dから派生させた3Dマリオと言ったところだろうか。それほど基本コンセプトの部分において大きな差が際立つ、非常に珍しい続編に仕上げられている。
そして、今作最大の魅力はその2Dカラーを大幅に強化したゲームデザインだ。基本システムにしろ、ギャラクシーの構成にせよ、全てに2Dマリオ独自の『親しみ易さ』に秀でているのが、3Dマリオとしてはもの凄く新鮮。そして、このシリーズとしては革新的だ。今までの3Dマリオは、広大な箱庭フィールドを駆け巡り、そこに張り巡らされたアスレチック、イベントを攻略しながらスターを集めていくのが最大の売りでもあり、特徴でもあった。そして、その箱庭フィールドには大きな強みがあった。それは、自由に動き回れること。色んな範囲に動き回れて、好きな手順で攻略が楽しめる。世界が広いからこそ、好き勝手に色んな遊びが楽しめる。その面白さは『スーパーマリオ64』や『スーパーマリオサンシャイン』にて色々な形で示されてきた。その自由度の高さとフィールドを動き回る楽しさに魅了された人も、決して少なくはないだろう。
だが、この箱庭フィールドには致命的な欠点もあった。それは、目的を見失って迷い易いこと。そして何よりも、アクションが難しい。3Dになった事で、距離を意識した微妙な操作が求められる事になり、2Dのようなアバウトな感覚でプレイするのが難しくなってしまった。その結果、アクション初心者にとって凄く敷居の高いゲームとして、このシリーズが印象付けられてしまった感は否めない。広いフィールドにしても、始まったと同時に「あとは好きにやって」と放置されるのもあり、遊びとしては慣れるまでが大変なものだった感じはある。
その問題解決に望み、誰もが遊べる3Dアクションを目指したのが前作『スーパーマリオギャラクシー』。アバウトな攻撃を可能とした『スピン』のアクションを取り入れたり、球体に働く重力で落下の恐怖を和らげるなど様々な試みを行い、遊び易い3Dアクションを目指した。その結果、過去の3Dマリオ二作以上に敷居は下がり、初心者でも遊び易い3Dアクションとして、大きな進化を遂げた。しかし、箱庭ステージの迷い易さなど、完全な解決に至ってたとは言い難い感じだった。そもそも、箱庭を削ってしまえば、もはや3Dアクションというのは厳しいのがあると、大きな迷いがあったのも否めない。事実、それがシリーズの売りでもあった訳だから、根こそぎ削りでもすれば「らしさ」が損なわれてしまう。だが、残せば残す事で敷居を下げられない。そんな葛藤の末、前作ではあのような形に収まったのかもしれない。
対し、今作はどうかというと、2D要素が強化された事から分かる通り、吹っ切れてしまった感じだ。箱庭は極力削除し、2Dマリオみたいな親しみ易くて分かり易い遊びを目指す目的で、思い切った方向に舵を取っている。最大の売りを削るとか、愚かな選択だと見て取れなくもないが、そもそもマリオのゲームとは誰もが遊べるのが最大の魅力。その方向性を維持する為、この判断に走った事自体は妥当な選択だったと言えるだろう。実際、2Dの遊びを強化した事で、今回はプレイヤーがすべき事が鮮明に示されるので、遊び易さは大幅に向上している。遊び易さを取るか、表現を取るか、その二つの選択肢のどちらかを選ばなくてはならないのなら、前者が適切だろう。これまではどちらかというと、後者の表現にウェイトをかけてたのが3Dマリオシリーズでもあった訳だが、今回はそれ以上に遊び易さにウェイトをかけた。そういう意味では、シリーズとしては革新的な試みだと言っても良いだろう。
勿論、遊び易さと2D要素を重視したからとは言え、箱庭自体が消滅した訳ではあらず。数は少ないがギャラクシーによっては広いフィールドもあるし、動き回る楽しさを重視したイベントも用意されている。その辺のフォローはバッチリだ。それに今回は目的がはっきり明示される故、迷うことも滅多に無し。広いフィールドには抵抗が、という方でも楽しめる為のフォローもしっかりしているので、様々なユーザーが楽しめる仕上がりだ。ギャラクシーのバリエーションも多彩で、重力のネタを活かしたギミックに新要素『ドリル』を活かしたトリック、ヨッシー大活躍のアスレチックなど、その練りに練られた設計はプレイヤーを大いに唸らせる。
箱庭感の大幅な消滅は、コアなプレイヤーほど賛否が分かれる感じは否めない。だが、アクションゲームとしての攻略性の高さ、動かす楽しさ、そして流れは決まってるとは言え、好きなパターンで攻められる可能性を残した『パワースター』の仕様など、シリーズ独自の魅力や面白さは磐石だ。犠牲にされた所もややあるが、それにより親しみ易さは劇的に向上。今回のはまさに3Dマリオの目指すべき方向性が示された意欲作だと、そう評しても不思議ではないだろう。前作にて示された誰もが楽しめる3Dアクションは、更なる進化を遂げたのである。
その他、Wiiリモコンとヌンチャクを扱う操作性は前作同様、抜群の気持ち良さ。ストレスを感じる事無く、多彩なアクションの数々を堪能できる。対し、ゲームバランスは遊び易さ向上の反動でか、結構厳しいものに。アスレチックやボス戦など、前作以上に手強めの調整が図られている。しかし、決して理不尽さはなく、繰り返しプレイする事で必ず突破できるバランス。またアクションゲームが苦手な人でも安心楽しめるよう、『NewスーパーマリオブラザーズWii』で起用された『お手本プレイ』こと『おたすけウィッチ』なる救済処置も取り込むなど、万全の対策が図られている。厳しいけど、初心者から上級者まで幅広く対応。厳しくなったとは言え、前作のマリオらしさはきちんと残された仕上がりになっている。
『おたすけウィッチ』以外にも『ヒントテレビ』など、救済処置は豊富。チュートリアルも万全だ。特にオープニングのチュートリアルは、3Dアクション初心者にもの凄く優しく、それでいて表現的に大変面白いものになっている。マリオシリーズファンならば唸ること間違いなしのその場面は、何が何でも要チェックだ。
グラフィック、音楽も前作譲りの完成度の高さ。音楽は今回もフルオーケストラで作曲されているので、宇宙らしい壮大さに溢れている。更に今回は『クラウドガーデンギャラクシー』などの新たな名曲のみならず、過去の懐かしの曲のアレンジまで収録するという豪華さ。前作の音楽に魅了された方も、今回の曲には満足すること間違いなしだ。聴き逃せないぞ。
一方で、前作では結構凝った作りだったストーリーは、如何にもマリオらしい平凡なものになってしまった。ただその分、ゲーム本編に集中できるようになったのは良い進化。マリオらしさ全開の楽しい展開が繰り広げられる。
ちなみに今回もルイージは続投。ゲームが進むと、ルイージに交代してのプレイでもできるようになるなど、ファンサービスも万全だ。今回も彼の活躍からは目が離せない。
ボリュームも前作とほぼ同じだが、難易度の上昇で歯応え大幅アップ。今回は前作を楽々コンプリートできたプレイヤーですら苦戦を強いられるほど。挑戦状とも言えるその深さには、強烈な手応えを感じること、間違いなしだ。その他、あの『スーパーマリオ64』のコースや懐かしの敵が再登場したりなど、見逃せない売りは盛り沢山。
2D要素が強化された為、3Dマリオ独自の箱庭感に強いこだわりを持つプレイヤーには正直、賛否両論な内容であるのは否めない。しかし、完成度はかなりのもの。そして、遊び易さも3Dマリオシリーズ屈指のレベルだ。
豊富なファンサービスに練りに練られたギャラクシー(コース)設計、歯応え抜群のゲームバランスなど、全てが水準以上の仕上がりとなっている。誰もが遊べる3Dアクションとして、遂に理想的な形へと到達したこの『スーパーマリオギャラクシー2』。前作同様、Wiiを持ってるユーザーなら要プレイの名作だ。今回も文句無しにオススメ。3Dマリオに抵抗のあった方も、今回は2D要素強化で凄く遊び易くなっているので是非。
冒険盛り沢山のギャラクシーへレッツゴーだ。
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