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≫スーパーボンバーマン2
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| ■発売元 | 
ハドソン | 
 
| ■ジャンル | 
アクション | 
 
| ■CERO(推定) | 
A(全年齢対象) | 
 
| ■定価 | 
8925円(税込) | 
 
 
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▼Information
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| ■プレイ人数 | 
1〜4人 | 
 
| ■セーブデータ数 | 
無し(※パスワードコンテニュー形式) | 
 
| ■その他 | 
マルチプレーヤー5対応 | 
 
| ■総説明書ページ数 | 
23ページ | 
 
| ■推定クリア時間 | 
2時間半〜4時間 | 
 
 
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ボンバーマンの前に突如現れた、『凶悪ボンバー5人衆』名乗るサイボーグボンバーマン。 
試作一号機であるボンバーマンを連れ戻す為にやってきたと語る彼らに対し、ボンバーマンは必至の抵抗を試みるが、彼らの圧倒的な力の前に成す術も無く敗北。逆に囚われの身となってしまった。
  
そして、凶悪ボンバー5人衆の基地の地下牢で目覚めたボンバーマンは、地球の平和と自らの運命の為に再度立ち上がる事を決意する。広大な基地にうごめく敵の群れ、数々のトラップ、そして待ち構える凶悪ボンバー5人衆。
  
……戦いの行き着く果てにボンバーマンが見るものとは?
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▼Points Check
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--- Good Point --- 
◆説明書を読まなくても直に覚える事のできる、シンプルな操作性 
◆パズル要素が濃くなり、やり応えが大幅にパワーアップしたノーマルモード 
◆スタート時の無敵モードが撤廃され、安定さを取り戻したノーマルモードのゲームバランス(旧シリーズの絶妙のゲームバランスに回帰した) 
◆縦に長い、横に長いステージなど、密度がやたらと濃いノーマルモードのステージ構成 
◆城塞、火炎プラント、遊園地などとバリエーション豊かな全5ワールド40ステージ 
◆まさに「死闘」の名に相応しいものに進化したボス戦 
◆複数の新要素、数多くの新アイテムの登場により、更に過激になったバトルモード 
◆ステージが消滅する恐怖を嫌と言うほど描いたバトルの新要素『サドンデス』 
◆ノーマルモードと相応するかの如く、密度が劇的に濃くなったバトルモードのステージ 
◆色彩の自己主張が弱くなり見易く、スッキリしたものとなったグラフィック 
◆秀逸な出来の音楽(今回はカッコイイ曲が満載) 
◆前作に引き続き、濃いメンツが盛り沢山の登場キャラクター達 
◆シンプルで覚え易い、良心的なパスワードコンテニューシステム 
◆さりげなく友情出演している、『迷宮組曲』のミロン(ファン必見?) 
 
--- Bad Point --- 
◆一人プレイ専用モードとなり、2人プレイができなくなってしまったノーマルモード(今作のステージの構成上、この廃止は止むを得ない…。) 
◆初心者には少し辛い所がある、凶悪ボンバー達との戦闘(攻撃が当て難い…など) 
◆特定アイテムが無いと絶対に勝てないラスボス(前作のような救済処置も無く、辛い。) 
◆同じく異様に強い、ラスボス前座のボス(これもまた、特定アイテムがないとキツい。) 
◆ワールド4に時間切れになるまで行動不能になる、ハマりステージが存在する 
◆パスワードで『5656』と打ち込まねば機能しない、サドンデス(少し面倒) 
◆周辺機器を使わないと出現しないバトルモードのステージ、隠しモードの存在(こういうのは止めて欲しい。)
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▼Review ≪Last Update : 7/28/2007≫
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どんなに硬派に決めても浮く一方…。
  
ボンバーマンシリーズ、鉄の宿命…。
 
  
スーパーファミコン初進出作ながら、アクションゲームとして完全に破たんしたゲームバランスと白熱の4人対戦が色んな意味でプレイヤーに思い出を与えた、『スーパーボンバーマン』の続編。
  
前作の面影を微塵も感じない、洗練されたゲームバランスとシステム。 
隙の無い丁寧な作り込みが光る、ボンバーマンシリーズ屈指の名作だ。
  
ゲーム内容は前作と同じ。見下ろし視点のステージクリアタイプのアクションゲームで、プレイヤーはボンバーマンを操作し、十字型の爆風を放つ(自らも触れるとミスになる)爆弾を使いこなしながらステージ内を徘徊する敵キャラクター達を倒し、仕掛けを解除してステージをクリアしながらゲームを進めていく。 
収録されているゲームモードは前作と同じ、『ノーマルモード』と『バトルモード』の二種類。前作同様にメインはノーマルモード。凶悪ボンバー5人衆の野望を阻止する為、全5ワールド40ステージを順番に攻略していく内容だ。 
今作のノーマルモードの構成は基本的には前作と同じだが、一部だけ大きな変更が加えられている。その部分というのがボス戦。今作では何とボス戦が二回戦形式で執り行われるものとなっているのである。 
具体的に説明すると、まず最初に凶悪ボンバー5人衆との戦いが行われる。彼らとの戦いは、後で解説する対戦モード『バトルモード』のコンピュータ対戦激化バージョンとも言うべき内容で、ボンバーマンに近づいてきたり、ブロックを常時貫通する明らかに違法な爆弾攻撃(しかも火力も半端じゃない)を交わしながら、戦っていく実にスリリングなものとなっている。はっきり言って手応え満点。しかも、彼らは大型のボスとは違って、人間のように爆風を回避する行動に出たりする為、非常に攻撃を当て難い特徴がある。辛うじて、戦闘ステージ内にリモコン爆弾などの便利なアイテムが登場するようになってるので、下手に詰まってしまわない為の工夫は成されているのだが、それでも苦戦は必須。挙句、今回はあの無敵が無いので、真っ向勝負で望まねばならない。もう、手応え満点である。 
そして、この戦闘に勝利すると続いて第二戦、巨大メカに登場した凶悪ボンバーとの戦いとなる。この戦闘は前作のボス戦と全く同じで、大きなボスを相手に数発の爆風を当てていくものとなっている。こちらは難易度は低め。だが、後半になると凶悪ボンバー以上に凶悪なボスも出てくるので、油断はできない。これらの戦闘を乗り越える事で、ようやくそのワールドはクリア。次のワールドへと進める。 
このように、本作は前作以上に一筋縄では行かない、歯応えのある内容に仕上げられているのである。しかもあのごり押しが可能な無敵攻撃が消滅した為に、正攻法で望まねばならぬ始末。もう、半端じゃない。
  
だが、歯応えのある内容を助長している要素は、このボス戦だけに留まらず。プレイヤーの前に立ちはばかる、ステージの構成も歯応えを助長しているのだ。 
本作では、前作の反省も踏まえてステージごとの密度を大幅に増強。縦に長いステージや横に広いステージなど、旧シリーズでお馴染みのステージが復活し、ボリューム感が跳ね上がっている。極め付けはステージごとのクリア条件。前作とは違い、徘徊する敵を全滅させて各ステージに配置されている『スイッチ』を全て点灯させ、出口の扉を開けるというかなりパズル要素の濃い条件に改められているのである。 
スイッチは基本的に全ステージに配置されており、爆風を当てる事によってONにできる。聞いた感じ、簡単そうに思えるが実はこれがそうではなく、危険な仕掛けの近くにあったり、更には一定の過程を辿れないと到達できない位置にあるなど、これまた一筋縄では行かない工夫が施されているのである。更に、ゲーム後半になると、一度ONにしたスイッチがまた爆風を当てるとOFFに戻ってしまうという嫌らしいスイッチまでもが登場する始末。 
他に扉を開ける条件でもある敵キャラクター達もまた厄介で、ブロックに隠れた敵やステージの環境によって行動パターンが激変する敵、更には特定のスイッチを破壊しないと倒せない敵など一筋縄では行かない面々が数多く登場する。そしてステージの仕掛けも、爆弾を引き寄せる磁石、広範囲に渡って爆発するダイナマイト、地雷、大砲、ジャンプ台、更には壊れた床と言った前作では見られなかった激情的なものが数多く登場。 
ここまで来て、来る結論は見え見えだろう。…とにかく、手強いのである。恐らく、シリーズの中では1,2を争う内容の濃さだろう。かと言って初心者お断りなほど難しい訳ではない。確かにボスの第一回戦こそ手強いが、全体的なゲームバランスは総じて安定しており、アクションゲームさながらの遊びこめば遊び込むほど結果がプレイに反映される絶妙さを維持している。また、既述だが前作で物議を醸した無敵モードは完全に撤廃され、卑怯な攻略法は使えなくなった。その為、今作では如何にも真っ当なアクションゲームらしい手応えを全編を通じて感じる事ができる。初心者が凡ミスを犯し易くなってしまったのもあるが、成功とは失敗から学ばれるもの。そういう意味では、とても良い厳しさを実現している。 
画面の都合上から2人プレイができなくなってしまったのは残念な所ではあるが、それを拭い去る魅力が本作のノーマルモードにはある。総じて折り紙付きの完成度。前作の大失敗を活かそうする姿勢がビンビン伝わってくる、素晴らしい作りとなっている。一言で締めると「これは面白い」。今回はしっかりとした、遊び応えのあるアクションゲームを楽しめる。
  
また、ノーマルモードのみならず、バトルモードも劇的に進化。新たに『サドンデス』、『ゴールデンボンバー』、『ルーレット』の要素が加わり、より白熱し、尚且つ恐怖感満点のスリルが味わえる対戦が楽しめるようになっている。 
中でも際立つのが『サドンデス』で、時間切れが近づくにつれてフィールドに埋め尽くされていくブロックが画面中央まで埋め尽くすようになるという驚愕の新要素で、かつてない対戦の恐怖感を演出している。また前作までのシリーズではできた『ドロー狙いのタイムオーバー戦法』なる卑怯な方法が一切通用しなくなったのも注目に値する部分。公平な対戦ができない事を悩んでいた方にとっては、この上ない新要素と言える。なお、このサドンデスはパスワードで『5656』と入力しなければ使えない。何故、ここまで便利なシステムをこんな形式にしたのか、この辺に関してはちょっと理解ができない。予め、オプションメニューに入れておいた方が正直、快適だったと思うのだが…。 
しかしながら、それでも対戦の面白さに代わりはない。これらの新システムの他にも、爆弾を持ち上げて投げるパワーグローブ、投げるとあちこちに飛び回るスライムボムなどの数多くの個性的なアイテムが用意されており、かつてない対戦の興奮と爆笑を味わう事ができる。更に、対戦ステージもノーマルモードに沿うかのようにユニークな仕掛けが設置されたものが多数登場し、プレイを大いに盛り上げる。 
まさに対戦にこだわりのあるボンバーマンならではの徹底振りと言った所だろうか。こちらの方も、ノーマルモードに負けず劣らずの「これは面白い」な対戦プレイが味わえる。全く持って、作り込みが深い…の一言に尽きる。 
その他、グラフィックや音楽の出来も凄い。特に音楽の出来は群を抜いていて、前作以上にカッコイイ曲が満載となっている。曲自体も名曲が多く、特にバトルモードのメインテーマ曲とも言えるステージ1(他)の曲、ノーマルモードのボス戦の曲はピカイチだ。この曲を聴く為だけでも、本作をプレイする価値は十分にあるといえる。
  
操作性も前作と同じものと踏襲しているという事もあって快適。前作の売りでもあった可愛い足音が消えてしまったのは残念といわざるを得ないが、代償としてアクションゲームならではの動かす気持ち良さが実現されているのは注目に値する部分だ。
その他、コンテニュー形式も前作同様に4桁と覚え易く良心的である事、相変わらず濃さが半端じゃない登場キャラクター達などと見所は満載。 
やや難しめではあるが洗練されたゲームバランス、ボリューム感満点のステージ、そして熱いボス戦と対戦プレイと一本のアクションゲームとしても、接待ゲームとしても並外れた完成度を誇る本作。スーパーファミコン初進出時の屈辱、遂に晴らされたり。シリーズ未経験者から経験者、そしてアクションゲーム好きの方まで幅広くおススメできる傑作アクションゲームだ。正当進化系の在るべき姿を括目せよ。言葉があまりにも古いが、今回はマジでイケてる。
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