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≫東北大学未来科学技術センター 川島 隆太教授監修 もっと脳を鍛える大人のDSトレーニング
■発売元 任天堂
■ジャンル 脳活性化ゲーム
■CERO A(全年齢対象)
■定価 2800円(税込)
■公式サイト ≫こちら
▼Information
■プレイ人数 1〜16人
■セーブデータ数 4つ(※フラッシュメモリバックアップ)
■その他 DSワイヤレスプレイ&DSダウンロードプレイ対応
■総説明書ページ数 48ページ
■推定クリア時間 測定不能
脳の機能は青年期を過ぎると、加齢と共に低下していく。
これは、ごく普通の生活をしていても体力や筋肉が年々低下していくのと同じ。しかし、体力や筋肉は毎日の運動習慣で低下を防ぐ、或いは向上させる事ができる。
そしてそれは何と、脳についても同じであるという事が、最近の脳科学研究の進歩と共に、明らかにされてきた。毎日、積極的に脳を使う習慣を身に付ける事によって、脳の機能の低下を防ぐ事ができるのだ。

最近、物忘れが酷くなったと感じたりと言った事などが思い当たる、そこの貴方!東北大学の川島 隆太教授が監修し、更なる内容のパワーアップが施されたトレーニングドリルで、もっと脳を鍛えてみませんか?

そして、自分の”脳年齢”を新形式で測ってみませんか?
▼Points Check
--- Good Point ---
◆タッチペンを主に使用する、直感的で大変分かり易い操作性(説明書要らず)
◆プレイヤー心理を巧みに捉えた、トレーニング継続の為の配慮の数々(ハンコシステム、隠し要素、スコアアタックを始めとした限界を極めるやり込み要素の存在)
◆ゲーム的要素が強化され、更に短い時間にパッと遊べ、パッと止められる作りの全14個のトレーニング
◆文字を書く事の気持ち良さを表した、爽快な効果音
◆勉強臭さがまるで無い、『漢字書取』、『英単書取』等のトレーニング(驚嘆に値する)
◆ご年配の方や視力の悪い方を考慮した、見易さ抜群の文字フォント
◆話題が新しくなった、『教授語録』(今回も、脳に関するタメになる話が満載)
◆純粋に音楽演奏ゲームとしても楽しめる『名曲演奏』(曲目も充実している)
◆自由にチェック項目を選べる機能が搭載され、大幅に進化した『脳年齢チェック』モード
◆パズルゲームファンも驚愕のリラックスゲーム『細菌撲滅』
◆相変わらずの感受率と認識率を持つ、音声認識システムと漢字認識システム
◆前作以上にバリエーションが増えた音楽(特に『細菌撲滅』の曲は秀逸)
◆ついつい、何度も何度もプレイしてしまう不思議な中毒性
◆リーズナブルで金欠の方にも優しいお値段
◆露骨に仕込まれた、マリオネタの数々(何と今回はゼルダにカービィ、更にはファミコンウォーズDSのネタまでもが!)

--- Bad Point ---
◆文字認識の精度が悪い(特に平仮名。ちょっと今回は雑)
◆『聖徳太子』のトレーニングは、内蔵スピーカーでは非常に聴こえ難い(更に、似たような声の主が被ると何の事かサッパリ分からなくなる事もある)
◆『日付計算』と『時計判断』のみ、数字認識の精度が非常に悪い(何故?)
◆規定問題数を終えると同一データ上で二度とプレイ不可能になる『漢字書取』
◆『名曲演奏』の『かえるの合唱』での譜面変更演出(正直、ビビる…)
◆『英単書取』の問題選別が主観的過ぎる(優しい問題の選別に説得力が無い…。)
◆川島教授をイジる事ができる要素の存在(行き過ぎてます…)
▼Review ≪Last Update : 12/31/2006≫
全問達成しました。

もっと、やらせてくださいよ!「もっと」なのに!


実に100万本以上のセールスを記録し(当時)、大ヒットを記録した『脳を鍛える大人のDSトレーニング』の続編、上級者向けに製作された作品。『Touch!Generations』シリーズの第9弾。

前作以上に、ゲームっぽさが大幅強化された作品だ。

基本的なゲーム内容は前作と全く同じ。加齢と共に低下した脳を活性化させる為のトレーニングが多数収録された、脳活性化ゲーム。簡単な計算問題や記憶問題等のトレーニングを毎日行い、脳機能を改善する為の努力をしていくのが目的なのも前作と同じだ。操作方法もタッチペン一つ、プレイスタイルもDSを縦に持つ形式。
基本となる部分は、何一つ変更されていない。
その一方で、収録されているトレーニングとその内容、総計ボリューム、そしてテイストは大幅に変更された。今作では、計算問題、記憶問題の他に漢字書き取りに英単語書き取り、小銭計算等が新規追加。更に、声の聴き取り、音楽演奏などの異質なトレーニングも収録。前作以上に、ゲーム的な楽しさが強化されたラインナップとなっている。
そのトレーニングの数はなんと、14種類と前作の倍。やり応え抜群だ。

そんな新しいトレーニングの中で特に注目なのが、漢字の書き取りと英単語書き取りのトレーニングだ。いずれもゲームっぽさは薄く、次々と左画面に表示される問題を解いていく、まさに勉強トレーニングという感じの作りで、若干の堅苦しさがあるのだが、実際に触れて見るとこれがまた実に楽しい。何よりも、覚えている漢字や英単語をどんどん解いていく快感が、前作同様のペンを書く時の心地よい効果音や正解時の効果音の相乗効果で上手く表現されているのが驚嘆に値する。普通ならば、凄く固くなってしまう勉強トレーニングをこんな形で楽しいものにしてしまうとは!改めて、制作スタッフのセンスの高さに脱帽だ。
また、漢字・英単語の認識率は極めて高く、書き方を間違えなければほとんどヒットする調整がなされているのもさすが。更に、このゲームで漢字、そして英単語を書いていくうちに実際のノートに書くそれらの字が上手くなる効果、そして醤油などの難しい漢字を難なく書けるようになる効果もある、驚愕のおまけ付き!完璧としか言い様が無い。
しかし、漢字書き取り、英単語書き取りのトレーニング共に、一定の問題数を超えると二度と出来なくなってしまう要素が盛り込まれているのは、ちょっと残念。できれば、「もっと」の名の通り、全問解いたらループする…というような要素を入れて頂きたかった。折角、面白い作りなのに勿体無い…。

また、音楽演奏のトレーニングも、手軽に楽しめる音ゲーとも言わんばかり出来で要注目だ。難しい事を考えずにピアノの鍵盤をタッチしていくだけで、あの名曲がスラスラと弾けてしまう快感は実際にプレイしてみないと分からない。曲のラインナップもメジャーなものからマニアックなものまで勢揃い。1日1日、トレーニングを積んで行く事で弾ける曲が増えていくという要素が盛り込まれている点もニクイ。
この他、あの『脳内エステ IQサプリ』を思わせるような『漢字合成』なるトレーニングに日付に絡んだ『日付計算』など、面白いトレーニングは満載。しかも、いずれのトレーニングも面白いだけでなく、しっかりと脳の活性化も保証されてるのが凄い所だ。まさに、これぞゲームの底力と言うべきか。
また、脳年齢チェックも専用のトレーニングが自由に選択できるようになったなど、大分フレンドリーな作りになった。反面、チェック用の問題は全て新規のものに置き換え、更に難易度アップとかなり手強いものになっている。
この手強い問題をやり終えた末に叩き出される、貴方の脳年齢は…?

その他、リラックス用のミニゲームとして『細菌撲滅』なるあの『ド○ターマ○オ』を髣髴とさせるパズルゲームが収録されていたり、ダジャレコンテスト、更には筆跡診断なるおまけも収録されているなど魅力は満載。
前作で多くのゲームユーザーを湧かせた、あの古き良きゲームの熱さが秘められたスコアアタック、タイムアタックは今回も健在。今回は、熱さだけでなく、ミニゲーム『細菌撲滅』の中毒性も兼ね備えられているので、その熱中性の高さはかなり強烈だ。音楽もトレーニングの都合上、曲数が増加。あの川島教授も、今回は巨大化するなどの奥義を備えて、パワーアップしている。相変わらず、これは本人に失礼じゃないか、という空気に満ちてるのは否めないが…。

ただ、文字認識や音声認識の甘さに関しては、前作からあまり進歩していない気がする。 漢字や英単語こそ、かなりレベルの高い認識率を誇ってはいるけど、平仮名については相変わらず。また、今回は一部ゲームにおいて数字の認識率が極めて悪い(12と書いたはずが、7になってしまうなど)のも気になる。
音声認識に関しても、上に同じく。さすがに前作の発売から間もないリリースだっただけに、上手く調整が出来なかったのか。できれば、もうちょっとこれらの点は慎重にやって頂きたかった。

ともあれ、前作と変わらず、今回も相変わらず高い完成度を誇る本作。前作同様、衰えた脳を鍛えたい方から普段ゲームをしない方、そして己の限界に挑戦するゲームへの熱い思いを持つ方には文句なしにお薦めの一品だ。
単品のゲームとしても面白いので、普通にゲームが好きな方にもお薦めだ。
漢字や英単語を書き、そしてピアノを弾いたりしながら更に脳の向上させるべし!
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