≫nintendogs(ニンテンドッグス)
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■発売元 |
任天堂 |
■ジャンル |
コミュニケーション |
■CERO |
A(全年齢対象) |
■定価 |
4800円(税込) |
■公式サイト |
≫こちら |
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▼Information
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■プレイ人数 |
1〜2人 |
■セーブデータ数 |
1つ(※フラッシュメモリーバックアップ) |
■その他 |
DSワイヤレスプレイ対応 |
■総説明書ページ数 |
45ページ |
■推定クリア時間 |
測定不能 |
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子犬との暮らしを始めませんか?
15の犬種からお気に入りの子犬を選べば、新しい生活の始まりです。愛情を込めて名前を呼べば、あなたのところへ駆け寄ってきます。なでたり、グッズで遊んだり、散歩したり。マイクを使えば、芸を覚えちゃう事も。
子犬たちにタッチしてコミュニケーションする新しい遊び。
子犬たちの愛らしい仕草に癒されてみませんか?
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▼Points Check
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--- Good Point ---
◆縛りや目的も無く、プレイヤーの好き勝手にプレイできる自由度の高いゲーム内容
◆その自由度の高さが生み出す、プレイヤー自らが創造し、その先の展開を作っていくという面白さ
◆ゲームらしい嘘っぽさに満ちた、システムと要素の数々
◆やり始めるとなかなか止められなくなるほどの中毒性を微小ながらも含んだアイテム(グッズ)集め
◆ゲーマーの方も思わず唸る手強さを誇る、3種類の大会
◆思わず心を奪われてしまうほどの強烈な可愛さを誇る子犬達の仕草
◆子犬の可愛さというものを重視した、ほのぼのとした音楽
◆数バージョンゲーム御約束の「特定バージョンで無いと会えない犬」と言った限定要素の不在
◆犬を飼う事の難しさを徹底的に注意している説明書
◆何処かの誰かさんに顔がそっくり似ている(笑)、大会の司会者『鈴木 ハジメ』さん
--- Bad Point ---
◆マイクの感度が妙に悪い(オプションで最高レベルに設定したとしても悪い。)
◆その感度の悪さにより、微妙に難易度的に理不尽になってしまっている『ドッグコンテスト』(非常に困った問題点…)
◆嘘っぽさはあるが、かなり危険的な要素も含んでいる『子犬の永続』
◆単調な内容となってしまっている『散歩』
◆同じく、『散歩』で三匹同時に散歩させる事ができない
◆犬の体が汚れるスピードがちょっと早過ぎる気がする
◆『水』の値段が妙に高い(というか、何故に水道水が無い…?)
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▼Review ≪Last Update : 12/31/2006≫
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子犬のままで、子犬のままで…。
しかし、現実では「まま」などない。それを心得よ。
かねてから、ニンテンドーDSのデモソフトとしてショーなどで公開され、多くのユーザーから話題をさらった子犬とのコミュニケーションを題材にしたゲーム。
ゲームのようでゲームでない。
しかし、ゲームでなければあり得ない要素も沢山盛り込まれた、不思議な作品だ。
ゲーム内容は、先程に述べた通りだが、可愛らしい子犬とのコミュニケーション…餌をあげたり、散歩をしたりなどを楽しむ事をメインとしたもの。
本編で飼う事のできる子犬の種類は多種多様で、ミニチュア・ダックスフンド、ヨークシャー・テリア、柴など、世間に存在するほとんどの犬とのコミュニケーションを楽しむ(飼う)事ができる。しかし、本作はにはかの『ポケットモンスター』のように、3種類の異なるバージョンが用意されており、各バージョンごとに飼う事のできる犬が異なるという仕組みが導入されている。各バージョンごとに飼う事のできる犬については、話すと長くなるので、公式サイトを参照してください…と、逃げときます(汗)。お手数をかけて申し訳ない。
なお、本作にはポケモンのように全バージョンを揃えなければならないとか、通信を行わないと出現しない犬がいるなどの要素は一切無いので、必ずしも全バージョンを集める必要も、通信をする必要も無い。その辺は全てプレイヤーの自由に委ねられている。この辺りの縛りの無さが、本作の大きな魅力。まさに、コミュニケーションゲームらしい配慮、そして普段ゲームをやらない層を想定して作られたゲームだけにある配慮といえる。
しかし、かと言ってゲームをやる層を完全に無視しているという訳ではない。しっかりと、アイテム収集要素や子犬を育成して挑む大会モードなど、ゲーム的要素は完備されている。クリアしなければならない、というような制約が全く無いので、緊張感こそ薄いが、それでもなかなかの手応えを提供してくれる。
特に、大会はどれもやり応え満点。一つだけ、理不尽なものが含まれてしまってるのが残念と言えば残念だが、かなりの熱い展開をプレイヤーに提供してくれるはずだ。また、ゲームをやり続けていく事で、飼える子犬の数が増えていく…などという細かな要素が盛り込まれている事も要注目だ。
肝心の本編で飼う事のできる子犬達は、全てフルポリゴンで描写されているという事もあって、どれも大変リアル。本物の犬の動きや仕草を研究して作った事もあるので、尚更も尚更だ。特に仕草の可愛さは殺人的と表してもおかしくない。
誰もが思わず、清水 章吾氏のようになってしまう事、間違いなしだ。
しかしながら、本作をプレイするユーザー…特に低年齢層、子供の方々、その親の皆さんには特に注意して欲しい事がある。それは、本作で登場する子犬は、ずっと子犬のままであるという事。そして、子犬達は絶対に病気に掛かったりする事も、死んだりする事も無い事。
子犬との永遠のコミュニケーションを主題に置いたゲームである故に、こう言った要素を盛り込んだのかもしれないが、本当…これだけは気をつけて欲しい。
取扱説明書にも書かれているが、実際の子犬達は成長し、年を取る。
そして、病気にもかかる。それによって、死んでしまう事もある。
それが本作には一切無い。本作では子犬が子犬のままで、永遠に生き続ける。
決して、この虚構と実際の現実を同一視しないよう、気をつけて欲しい。
そして、親の皆さんもそう指導するようにして欲しい。
命の軽視、確かにこれは、大変深刻な事だ。今の社会からしても、これは許し難い配慮と言える。でも、本作にはゲーム…虚構の場を舞台にしたものである。そして、そこには夢が詰まっている。可愛らしい子犬との永遠の生活が楽しめるという夢が。だから、その夢を描いた姿勢は個人的には評価に値すると感じている。問題発言かもしれないけど、現実には無い事をこのゲームは成し遂げたのだ。まさに、ゲームだからこそ許される事。嘘の世界で、嘘を成立させたその制作者達の姿勢は、立派だと思う。夢を作る職種、ゲームクリエイターとして。しかし、それでもリアルな要素も少しでも入れて頂きたかったなと思うのも事実。せめて、死はまだしも、病気とかは入れるべきだったのではないか?
その他にも、散歩ルートに仕込まれた数々のお遊び要素、某桃姫のラジコンカート等の任天堂ファンをニヤリとさせるサービスアイテム、心地よいサウンドなど魅力は満載。
特に、散歩ルートの非現実的なお遊び要素の数々は、色んな意味で笑える。
何もペナルティが無く、ゲームのようでゲームじゃないゲームという事もあって、ゲームに慣れた方々には手を出し難い部分もあるが、「自分が創造し、作っていく過程の面白さ」という今のゲームでは希少な要素が沢山詰まった内容となっているので、是非、昨今の物語に引っ張られるゲームになれた方は、少しでもいいので体験してみて頂きたい。
メイン対象ユーザーである、ゲームを普段しない人に関しては文句無しにお薦め。
但し、子供にプレイさせる際は先述の通り、要注意。
しっかりとした指導を付け加える配慮を心掛けましょう。
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