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≫やわらかあたま塾
■発売元 任天堂
■ジャンル 脳活性化ゲーム
■CERO A(全年齢対象)
■定価 2800円(税込)
■公式サイト ≫こちら
▼Information
■プレイ人数 1〜8人
■セーブデータ数 4つ(※フラッシュメモリーバックアップ)
■その他 DSワイヤレスプレイ&ダウンロードプレイ対応
■総説明書ページ数 20ページ
■推定クリア時間 9〜15時間(完全攻略目的)
『やわらかあたま塾』とは、自分の頭を「やわらかく」したい人であれば、誰でもお金を払わずに入る事ができる塾。塾生になれば、自分の頭の『やわらか度』を知る事ができます。また、一人で学ぶ事も、友達同士で学ぶ事もできます。

”頭がカタイ”と言われた事のあるそこの貴方!
当塾にご入学して、頭を思う存分揉み解してみませんか?
▼Points Check
--- Good Point ---
◆種類の異なる問題を解いて自らの頭の柔らかさを測定するという、斬新なゲーム内容
◆大人の方でも思わず唸ってしまうほど、見た目に反する手強さを持つ、全5ジャンル15種類の豊富な問題群
◆タッチペン操作のみしか本編では使用しないという、シンプルで分かり易い”万人向け”な操作性
◆ハイスコア狙い、メダル集めなど、ゲーム好きも唸らせる遊び応え抜群のやり込み要素
◆プレイヤーの好き勝手にプレイできる自由度の高さ
◆ゲーム初心者の方でも自然に溶け込める、驚異的な敷居の低さ
◆驚異的な音質のサウンド
◆くねくねした動作と時間ごとに変わる台詞が面白い、進行役のハカリ先生
◆2800円と言う、あまりにもお手ごろかつ良心的な価格
◆妙にノリノリなボイスが笑える、選択肢として登場する男性キャラ

--- Bad Point ---
◆『やわらか度』の信憑性が薄い(別に特殊な機器とかで検証したものではないので…。あと、更に言ってしまえば、ちょっと表現があやふや過ぎる気もする)
◆長くプレイを続けていくと、完全な『慣れゲー』と化してしまう(ただ、問題によっては、そうはならないものもあるが…)
◆『分解パズル』の制限時間は60秒(1分)では短すぎる気がする
◆ゲームモードが少ない(あと、一つか二つぐらい…あっても良かったような…)
◆メダルを集めた後の特典がやば過ぎる(詳しくは説明できないのだが…)
▼Review ≪Last Update : 12/31/2006≫
一番金額が多いのはどれでしょう?

チッチッチッチ…って、問題表示しなくちゃ意味ねぇじゃん!


2005年4月に発売された『エレクロプランクトン』を皮切りにスタートした、任天堂製作の最新エンターテインメントゲームソフトシリーズ『Touch!Generations』のシリーズ第五弾としてリリースされたソフトで、脳活性化ゲーム。

空いた時間にサクッと遊べ、サクッと止められる、お手軽知育ゲームだ。

ゲーム内容は、5つのジャンルごとに用意された問題を解きながら、自分の頭の柔らかさを向上させていくというもの。脳活性化ゲームという事で、毎日、トレーニングをしていくようなイメージがあるが、実際は一種のミニゲームのような問題を好きな時間にちょっとずつクリアしていくゲームの要素が強い内容で、特にトレーニングゲームっぽさというのは何処にも無い、…どちらかというと、クイズゲーム集…と言った感じの作りになっている。
この辺が、シリーズ第三弾として発売された『脳を鍛える大人のDSトレーニング』と大きく異なる点だ。つまり、特に事前知識が要される事も無く、誰でも気軽に楽しめる、脳活性化ゲームという事。大変敷居の低い内容となっているのだ。

ゲームモードは全部で3種類で、『やわらかテスト』、『あたまのストレッチ』、そして『たいせんあたま塾』が用意されている。メインとなるのは『やわらかテスト』と『あたまのストレッチ』。この2つのモードで、プレイヤーはやわらか頭を鍛えていく事になる。『やわらかテスト』は文字通り、自らの頭の柔らかさを計るモードで、5つのジャンルごとにランダムで1つ出題される問題を解き、自分のやわらか度(脳味噌1400g中、何グラムがやわらかいかを示した値)を測定する内容。出題される問題の制限時間は全て1分、5つのジャンルを終えるのに最大で10分もかからないほどボリュームも短めに設定されており、サクッと楽しめる手軽さがあるのだが、そこそこの中毒性も秘めており、何度も何度も測定したくなる、禁断症状に陥る事もあり得るので、注意が必要。
もう一つの『あたまのストレッチ』は、各ジャンルごとの問題を自由に選び、自分の得意ジャンルを伸ばしたり、苦手なジャンルを克服しながら頭を揉み解していくというモード。簡単に言えば練習モード。問題は最初から全てをプレイする事ができるようになっており、高得点を記録するとメダルがもらえるというやり込み要素も収録されている。また、テストを何回もしないと現れない問題があるなどの作業的な要素が一切全く盛り込まれておらず、軽い気持ちでプレイする事ができるのもナイスだ。しかし、最初から問題が全部オープンされてしまっているという点は、コアユーザーの方には少々、不満を感じるかもしれない。いずれのゲームモード共々、空いた時間の合間を縫うには最良の作りで、この辺りからも作り手の「何も考えずに楽しめるゲームを作ろう」という熱意を感じ取る事ができる。

収録されている問題も、5ジャンル×3種類=計15種類と豊富。また、各問題ごとには数百種類にも渡るパターンが用意されているので、なかなか充実している。
問題ジャンルも、言語、記憶、分析、数字、知覚とバリエーション豊か。いずれの問題も幼稚園児が解く問題がほとんどで、特に事前知識無く問題に入っていける敷居の低さも素晴らしい。が、出展している問題が有名幼稚園で出されている問題がメインという事もあって、難易度は普通の幼稚園で出されている問題の比ではない。甘い考えを持って挑むと、確実に痛い目に遭うこと間違いなし…だ。
また、全ての問題はタッチペン操作のみで解答するものとなっており、複雑な操作は一切要求されない。更に、使うタッチ動作も、触る事と書く事(少しだけ)に限定されているので、まさに説明書要らずの簡単さ。子供から大人のみならず、ご年配の方々まで溶け込める、この敷居の低い操作はさすが、任天堂だと言わざるを得ない。
「色んな世代の人に新しいエンターテインメントを」、そのモットーは伊達じゃない。
しかしながら、そう言った問題面、操作面が素晴らしい反面、文字フォントやタッチ範囲が小さ過ぎる(狭い)などの粗があるのは痛い。些細なレベルであるが、文字フォントに関してはもう少し、大きめにしても良かったのでないだろうか。
さすがにあの大きさでは、ご年配の方にはきついものがあると思う…。

その他にゲーム以外の面で、サウンドが素晴らしい。とても2800円という低価格を思わせないほど、サラウンド全開というのが圧巻だ。改めて、ニンテンドーDSのサウンド機能の凄さを思い知らされる。 また、キャラクター面もガイド役として登場する『ハカリ先生』が大変面白い。お昼頃(本作では、現実の時間によって、ハカリ先生のコメントがかわるという仕掛けが導入されている)になると、突然興奮し始めたり、『立ち動き寝』なる変な睡眠をしてしまったりなど、実に個性的なリアクションを見せてくれる。しかも、妙な突っ込みどころ満載の設定もあるので、その辺も要チェックだ。

ゲームを普段遊ばない方を対象として作られたゲームなので、コアユーザーの方への配慮がいま一つ弱い事、そして長くプレイしていくと完全に慣れゲーとなってしまう(特にコアユーザーの方ほどなり易い)、そしてメダル集めのやり込み要素がいま一つなど、残念な所もチラホラあるが、シンプルで分かり易いゲーム内容と初心者に対する気配り、そしてシンプルな操作性にハカリ先生のお遊びなど、全体的にはとても丁寧に作り込まれている本作。小さな子供から大人、そしてご年配の方まで、幅広い年齢層のユーザーに自信を持ってお薦めできる、ニンテンドーDS屈指のお手軽脳活性化ゲームだ。通勤・通学、そして暇つぶしのお供などにどうぞ。そして、やわらかい頭を鍛えたい方も是非、お試しあれ。逆に、本格的に頭を鍛えたいという方は、『脳を鍛える大人のDSトレーニング』を。
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