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≫スーパーマリオUSA


■発売元:任天堂 / ■ジャンル:アクション /
■CERO:A(全年齢対象) / ■定価:4,900円(税別)

◇備考リンク(※バーチャルコンソール版)
≫スーパーマリオUSA | Wii U(商品&購入ページ)
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©1988-1992 Nintendo
▼Information
■プレイ人数:1人 / ■セーブデータ数:無し / ■推定クリア時間:5~6時間
ある晩、マリオは不思議な夢を見た。
それは上の方にある扉へと続く、長い長い階段の夢。扉を開けると、その先には見たことのない世界があった。そして耳を澄ますと、微かに声が聞こえてきた。声によれば、ここは「サブコン」と呼ばれる夢の国。今やこの国は「マムー」と呼ばれる何者かによって魔法をかけられ、酷い有様になってしまったという。そんなマムーを倒し、サブコンを元の姿に戻して欲しい、私たちを助けて欲しいと声の主は訴えかけ、その瞬間、マリオは目を覚ました。

翌日、マリオはルイージ、キノピオ、ピーチ姫にこの不思議な夢のことを話した。
そして、彼らが近くの山にピクニックへと出かけた時のこと。
目的地に着き、辺りを眺めると近くに小さな洞穴が。その中には、かつて見た夢に出てきた階段があった。

全員で階段の一番上まで登ると、そこにも夢で見た扉が。
開けた先にもやはり、夢で見た世界が広がっていたのだった。

かくしてマリオたちの不思議な冒険の幕が開ける。
▼Points Check
--- Good Point ---
◆変化に富んだコース攻略の面白さと高いリプレイ性を演出する、プレイヤーセレクトシステム
◆これまでのシリーズでは救出対象だったキノピオ、ピーチ姫のプレイヤーキャラクター昇格
◆ジャンプが独特、力持ち、空中浮遊できるなど、明確に示されたキャラクターごとの個性
◆地面に埋まった野菜、ブロック、爆弾、果ては敵キャラクターを持ち上げ、投げるという単純ながらも独特な深みを持ち合わせた攻撃アクション(いつもの踏みつけが通用しない点も新鮮)
◆軽快な手触りと少なめのアクションがもたらした分かりやすさが光る操作性
◆中ボスを倒してゴールに到達する、一風変わったステージクリア方式で進む本編
◆その特色も相まって個性付けの徹底ぶりが凄いボス戦(ワールドごとのボスが必見)
◆特定のアイテム回収が求められるなど、若干の探索要素も盛り込まれた独特なコース構成
◆本編よりもコース総数は少ないが、その分を個々の密度の濃さでカバーしたボリューム(体感的には本編のシリーズと引けを取らないぐらいに盛り沢山の内容になっている)
◆どのキャラクターでもクリアできるよう、過度な要素を抑え込む工夫を凝らした難易度設定
◆全体的にシンプルながら、楽曲のノリと合わせて世界観の独特さを表現しきったグラフィック
◆楽曲総数は少ないが、作風ごとの違いが明確に表現されている音楽
◆見た目のシンプルさもあって、異質な空気感と怖さが表現された演出(特に敵の1体「カメーン」)

--- Bad Point ---
◆性能が平均的すぎるため、使用機会に恵まれないマリオ(突出した個性が無いのが起因している)
◆最序盤から難易度の高いコースが登場するなど、やや不可解な点も見受けられる本編の構成
◆一部、攻略に異様な時間を要するコースの存在(特に5-3がしんどい)
◆一度選んだ後は、ゲームオーバーになるまで再選択不可能なプレイヤーセレクトシステムの制約
◆必然性がなく、不必要に難易度を上げる要因になっているコンティニュー制限(しかもたった2回)
◆目押しはほぼ不可能に等しいボーナススロット(出目がやたら早く回る)
◆賛否分かれるエンディング(人によっては困惑必至)
▼Review ≪Last Update : 12/20/2020≫
そう、ここは夢の国。

それすなわち……?


海外で発売された『Super Mario Bros. 2』を日本へと逆輸入する形で発売された、スーパーマリオシリーズの外伝作品。元は1987年にファミコンディスクシステム用ソフトとして発売された『夢工場ドキドキパニック』で、同作のプレイヤーキャラクターをマリオシリーズのキャラクターへ置き換えた、ある種の移植作品でもある。

外伝ならではの独特な試みとアクションが光る、見所満載の傑作だ。

基本的な内容はステージクリア方式で展開される、横スクロールアクションゲームだ。プレイヤーは主人公のマリオたちを操作し、夢の国「サブコン」の各地を冒険しながら、国中にひどい魔法をかけた邪悪な敵「マムー」の打倒を目指す。
本編の流れも過去のマリオシリーズとほぼ変わらず、ワールドごとに用意されたコースを順番に攻略しながら展開。しかし、各コースのクリア条件は「ゴールに辿り着く」というものではなくなっている。厳密にはゴールは用意されているのだが、その直前に中ボスとの戦闘が挟まれる。それを倒さないと、ゴールに入れない(コースクリアにならない)仕組みになっているのだ。つまり、本作では全てのコースにボスが登場。ワールドの山場たる最後のコースに限らず、普通のコースにも出てくるのである。普通にゴール地点に到達すればコースクリアになっていた過去のマリオシリーズとはあまりにも対照的。やることは邪魔なボスを倒すだけと単純ではあるが、一定の段取りを踏むのが求められるという、捻りを加えた構成にまとめられている。
そんなボスに限らず、行く手を阻む敵の倒し方も独特。そもそも、本作ではマリオシリーズの定番攻撃アクション「ジャンプによる踏みつけ」ができない。種類にもよるが、それをやった所でマリオたちが敵の頭に乗っかってしまうだけで、何らダメージを与えられないのである。彼らを倒し、ダメージを与えるならば「物」を投げつけるしかない。地中に埋まっている野菜、ブロック、爆弾、果ては敵そのものを持ち上げ(引き抜き)、直接相手に向けてぶつけることが唯一の攻撃手段となっているのだ。そのため、過去のマリオシリーズとは異なる立ち回りが求められる。中でもボス戦はその象徴で、相手の攻撃、周囲の環境から投げつけられる「物」を見つけて対処するという、観察力と判断力が試される作りになっている。投げられる「物」も、例えば爆弾なら爆発しなければダメージにならなかったり、ブロックなら走って勢いを付けてから投げないと飛ばなかったりと、異なる反応を見せるため、それぞれに応じたアクションと戦術を駆使する必要がある。アクションとしてはシンプルで、操作もワンボタンで行える程度に取っ付きやすいが、キャラクターの動かし方やタイミング、「物」の性質を踏まえた判断が試される、なかなかに侮りがたい手応えに富んだものになっている。また、これが基本的な攻撃アクションのため、本作にはマリオシリーズ定番のパワーアップアイテム(変身アクション)も用意されていない。ファイヤーボールを投げることも、尻尾を振って空を飛ぶことも叶わないのだ。その分、操作周りはシンプルにまとめられている。そして、これを補う意図でプレイヤーセレクトシステムが導入されている。
マリオたちと書いた通り、そして冒頭のストーリー紹介の通り、本作で動かせるキャラクターはマリオだけではない。弟のルイージにキノコ王国の住民でピーチ姫のお守り役でもあるキノピオ、そして件のピーチ姫本人もプレイヤーキャラクターとして選べ、コース攻略に挑めるようになっているのだ。さらに4人にはそれぞれ個性付けも施されている。マリオは平均的な性能を持つのに対し、ルイージは独特な浮遊感と高さを特徴とするジャンプを決める、キノピオはジャンプ力が非常に低いが「物」の持ち上げが早い、ピーチ姫は「物」の持ち上げが遅いがジャンプ後に一定時間空中浮遊ができるなど、独特の個性を持ち合わせているのである。そのため、選んだキャラクターによって難易度も大きく変化。空中浮遊が可能なピーチ姫ならその飛距離を活かしたショートカットができたり、力持ちのキノピオならボス戦をある程度有利に立ち回れるなど、他のキャラクターとは異なるやり方でコースの攻略に挑めるのだ。 基本的に選択の機会はゲームスタート時に限定で、以降はゲームオーバーにならない限り、別のキャラクターへの変更はできないという少し窮屈な仕様ではあるのだが、お馴染みのマリオ、ルイージ以外のキャラクターで遊べるのは非常に新鮮。特に大魔王クッパにさらわれてばかりのピーチ姫が動かし、コース攻略を楽しめる点はシリーズを遊んできた人ほど感慨深い気持ちになるだろう。前述の通り、本作ではクッパも1ドットすら登場しないため、その点でも新鮮に感じるかもしれない。
このほか、本作には制限時間システムも無し。また、ダメージ制が採用されており、敵やその攻撃に接触しても即ミスとはならなくなっている。ちなみにコースの攻略開始時は体力の最大値が2なのだが、「スーパーキノコ」を獲得すれば最大値を増やせるようになっている。この「スーパーキノコ」はコース内に隠された「赤い薬」を投げると出現する扉から行ける「裏世界」に隠されているのだが、時折、薬のある場所とは違う所に隠されていたりと、若干の推理が試されることもある。また、裏世界では野菜が「コイン」へと変わる。このコインを集めておくとコースクリア後に「スロットゲーム」がプレイでき、出目を合わせられれば残機を増やせる。本作はコース上に「コイン」も置かれていないので、このスロットか、或いは道中に隠された「1UPキノコ」を見つけるのが残機を増やす手段となっている。それもあって、残機の重みが過去のシリーズにも増して強いのも特徴のひとつになっている。
このように基本はお馴染みのステージクリア型アクションながら、システム周りは完全な別物。まさに外伝と言った感じで、本編シリーズでは到底味わえないであろうアクションと、それらを駆使してコースを攻略する楽しさが詰まった作品に完成されている。シリーズとしても、マリオとルイージ以外のキャラクターを動かせたり、クッパではない新たな敵が登場するなどと見所満載。いつもと違うマリオを遊んでみたい、という欲求に応えてくれる内容と言っても過言ではないだろう。

本作の魅力も明瞭だ。いつもと違うマリオを表現しきった各種要素とシステムの数々である。
最もその点が強調されているのはプレイヤーセレクトシステム。そもそも、キノピオとピーチ姫という本編では救出対象のキャラクターたちが動かせるのだ。それだけでも、十分過ぎるほどいつものマリオとの違いを存分に味わえる。それでいて、キャラクターごとの個性付けがしっかり図られているのが大変素晴らしい。これにより、1つのコースで最低4回は遊べる高いリプレイ性のほか、異なる特徴を活かしながら行動する攻略の楽しさが演出されている。
4人の中で特に注目、かつ面白いのはルイージとピーチ姫だ。前者は『スーパーマリオブラザーズ2』において、兄のマリオ以上に高いジャンプ力、移動からの静止時における滑りやすさと言った個性付けが図られていたが、本作ではその高いジャンプ力に加えて、通常のジャンプも浮遊感のある挙動がプラスされた通称”じたばたジャンプ”へと一新。『スーパーマリオブラザーズ2』にも増して癖の強いキャラクターへと改められている。同作のプレイ経験がある人ならば、思わず「なんじゃこりゃ!?」と戸惑うこと確実。見た目的にも通称通り、足をジタバタさせながら飛ぶので大変面白く、それでいてルイージのイメージすら一変させるほどのインパクトに満ちている。主に上級者のプレイヤーほど使ってみて欲しいキャラクター。癖はあるものの、慣れると他の3人以上に大掛かりなコース攻略が可能になるという、アクションゲームの醍醐味たる上達の実感を存分に味わえる魅力が秘められている。人によっては、その個性的な動きから、ルイージに対する愛着も増してしまうほど。アクションゲームが苦手、まだ本編の特徴に慣れ切っていない時(初見プレイ時)は選ばないのが吉だが、慣れたら使ってみて欲しい。きっと色んな意味で強烈な印象を残すだろう。
後者に関しては、操作できる時点で相当な魅力だ。しかも、ジャンプした後に一定時間宙に浮き、そのまま十字キーを横に入れればその状態で移動できてしまうというのもインパクトがある。主に穴の多いコースを攻略するに当たっては大活躍間違いなしだ。またその特徴から、他のキャラクターなら細々とジャンプしなければならない場面を意図も容易くショートカットできてしまうので、最速クリアのやり込みで使ってみるのもおすすめ。その縦横無尽ぶりには、きっと「この姫、只者ではない」とボヤきたくなるだろう。反面、物を持ち上げる速度が4人の中で最も遅いので、ボス戦においては注意が必要。ルイージ同様、初見プレイ時は余程の時以外は避けた方が賢明かもしれない。
裏を返せば、より緊張感に満ちた戦闘が味わえることも意味する。他のキャラクターを使って物足りないと感じた時は選んで挑んでみるのも一興だろう。前述のルイージもそうだが、いずれかのキャラクターを選ぶとクリア不能になることはコース、ボス戦共にない。挑むならばためらわずに行こう。
そんなどのキャラクターでも、公平に遊べるよう仕上げているのも地味ではあるが、本作の魅力のひとつだ。コースにボス戦、いずれも特定のキャラクターなら圧倒的に有利・不利となるようなことはない。楽になるのも、厳しくなるのも”少しだけ”という程度に留め、全体を構成することを徹底している。なので、どのキャラクターで攻略していても極端な不公平感は感じさせないし、門戸を開いているからこそ、他のキャラクターでも挑戦したくなる気持ちも湧いてくる。この辺の性能差を依存しすぎない作りに留めている所は、パワーアップ状態か否かで難しさに変化が出るも、行きすぎないバランスに留めている『スーパーマリオブラザーズ』の精神を受け継いでいる印象だ。本作にはそのようなアイテムがない関係で方向性は大分違うが、異なる形でもシリーズ伝統の味(ゲームバランス)は表現されている。その安定感のある仕上がりには、特にシリーズ経験者ほど唸ること間違いなしだ。
件のコース及び舞台も「夢の国」にちなんだ、独特の雰囲気を醸し出しているのが印象的。仕掛け、登場する敵も多彩で、徹底したプレイヤーを飽きさせない工夫の数々にはさすがマリオの名を冠した作品と実感させられるだろう。ボスも登場する面子が全員、本作オリジナルのキャラクターたちなので見た目的にも新鮮味抜群。多くはオリジナルの『夢工場ドキドキパニック』からの出演だが、一部本作初登場のボスもいるので、そちらを経験したプレイヤーも注目だ。
ただ、全体の本編構成に関しては最序盤より、「空飛ぶ絨毯」を敵から奪わないと突破できない大穴が出てきたり、序盤終わり、中盤に極端に長丁場なコースが登場するなど、若干不可解に感じる箇所もある。
キャラクターの性能も主人公格たるマリオは性能面が平均的すぎて、使用機会に恵まれないのが気がかりではある。一応、ジャンプ力の点でキノピオに勝るのだが、彼の力持ちである長所が活かされる場面が多々あることから、総合的な魅力では劣ってしまっている。仮にも作品の名を冠するキャラクターなだけに、もう少し強みを持たせても良かったのではないだろうか。他がよく出来ている分、あともうひと押し、何らかの魅力を足して欲しかったと思うばかりだ。

また、システム面でもゲームオーバー後でなければ再選択不可能な仕様、コンティニュー制限の2つは特に不可解な箇所だ。前者はミスする度に再選択できても良かったのでは。他のキャラクターを選んで突破を図る攻略面の幅も広げられるだけに、不可能な仕様に設定されているのは惜しいと感じるばかりだ。
後者に関しては単純に必然性を感じさせないだけでなく、その回数が2回だけとやたら少ないのも不可解の極みである。しかも、これを増やす手段は存在しない。2回使い切れば、問答無用で最初のステージからやり直しである。ついでに言えば、セーブ機能も無いので、途中からの再開も叶わない。そもそも、オリジナル版の『夢工場ドキドキパニック』にはセーブが存在したのに、なぜ消す必要があったのか。回数制限もかける必要があったのか。どのような意図があったにせよ、これはさすがに別仕様(無限設定、セーブ有り)に改めて欲しかった限りである。結果的に不必要な難易度上昇を招いてしまっているのが残念だ。(※注:ここでは具体的に触れないが、後発の『スーパーマリオコレクション』を始めとするリメイク版では一連の仕様が撤廃され、遊びやすくなっている)
ただ、マリオシリーズのお約束たるワープポイントは健在のため、これを活用すれば、一部のワールドはスキップ可能。どこに置かれているかをあらかじめ調べる必要は生じるものの、過度な上昇を防いでいる点ではせめてもの救いだ。
そんなワールドも7つ、コースは全部で20と結構な物量。コース総数は本編マリオシリーズよりも少ないが、その分、ひとつ分のボリュームが大きめなほか、必ず最後にボス戦が用意されている構成もあって、相応の手応えを得られる作りになっている。特に少し難易度面で粗はあるのだが、ワールド3-3のスケール感は必見だ。
それらのコースを彩るグラフィックも背景周りは味気ないのだが、それが反って独特な空気感を表現している。中でも洞窟、敵のアジト全般はバックに流れる音楽の不気味さも相まって、強い印象を残すはずだ。そんな音楽も楽曲数は非常に少ないが、マリオらしいメロディアスなものから雰囲気重視のものまで、それぞれ明確に作風を分けて用意しているのが面白い。特に最後に対峙することになるマムーとの戦闘曲は、いい意味でマリオらしからぬ緊張感に富んだ楽曲になっているので要チェックだ。人によっては、「これマリオじゃなくてゼルダの曲では?」となるかもしれない。

演出面もそれほど派手な感じではないが、敵キャラクター周りの個性付けなどで臨場感をカバーしており、特にワールドの最終コースにて現れる「カメーン」はその象徴になっている。特定の扉を開けるために必要なカギを持つと同時に襲い掛かってくる、文字通り仮面の敵キャラクターなのだが、その執拗さと異様な速さはホラーゲーム並に恐ろしいものになっている。しかも、当人は無敵というおまけ付きである。こんな敵からどのようにして逃げればいいのかは、実際にプレイして試行錯誤してみて欲しい。きっと、嫌でもこのゲームの象徴として脳裏に刻み込まれるはずである。人によってはトラウマになるかもしれない。
「カメーン」以外にも敵キャラクターには個性的な面子が多く、何度も目にする「ヘイホー」と「ムーチョ」の2体の独特の存在感は色んな意味で必見。また、ボスも通常コースの中ボスとして何度も立ちはばかる「キャサリン」も印象的。しかも、ゲームが進む度にちょっとした形で強化されていく仕掛けが凝らされている。どんな風に強くなるかは例によって、直接対峙してのお楽しみ。あれこれ手を焼くことになるかもしれない。
前述の通り、本編構成にキャラクターの個性付け、難易度設定などにおいて首を傾げる箇所や粗も多い。しかし、キノピオにピーチ姫も選べるプレイヤーセレクトシステムと個々の性能面での差異、シンプルながらも深みを持つ「物」を持って投げるアクション、そして外伝ならではの独特の世界観などが補って余りある魅力を醸し出しており、強烈な印象を残す良作アクションゲームに完成されている。まさに正真正銘、いつもとは違うマリオな本作。アクションゲーム好きはもちろん、これまでのマリオシリーズを遊んできた人も要プレイの1本だ。
本編とは異なるアクションとキャラクターたちを駆使して、夢の国を救う冒険に旅立とう。
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