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≫スターフォックス64 3D
■発売元 任天堂
■開発元 キュー・ゲームス
■ジャンル 3Dシューティング
■CERO A(全年齢対象)
■定価 パッケージ版:4571円(税別)、ダウンロード版:4571円(税別)
■公式サイト ≫こちら ※音が流れます。
▼Information
■プレイ人数 1人(通信プレイ時:2〜4人)
■セーブデータ数 1つ
■3D表示 あり
■その他 ローカルプレイ対応、ダウンロードプレイ対応
■総説明書ページ数 17ページ(※電子説明書)≫Web版はこちら(※PDF注意)
■推定クリア時間 55分〜1時間半(エンディング目的)、40〜55時間(完全攻略目的)
ライラット系第四惑星コーネリア。この惑星で生まれ育った天才科学者Dr.アンドルフは子供の頃から異彩を放ち、若くして調次元空間における動力機開発の一人者となったが、後に理性を失い、彼は究極の科学兵器を主要都市に対して向ける反逆行為に出た。防衛軍必至の活動で危機は回避されたが、一連の戦いでコーネリアは壊滅的打撃を受け、首謀者のアンドルフは軍の最高責任者ペパー将軍によって辺境の惑星『ベノム』へと永久追放されるに至った。

だがそれから5年後、ベノムで不審な動きが察知される。
ペパー将軍は、調査の為に雇われ遊撃隊『スターフォックス』を派遣するが、メンバーの一人、ピグマ・デンガーの裏切りでリーダーのジェームズ・マクラウドが命を落としてしまった。
ベノムの不審な動きはアンドルフの宣戦布告に過ぎなかった。後にアンドルフはライラット系の惑星を侵略し始め、遂にその魔の手はコーネリアまで及ぼうとしていた。

だが、コーネリアには最後の切り札が残っていた。
ジェームズの息子フォックス・マクラウド率いる、新生『スターフォックス』が…。
▼Points Check
--- Good Point ---
◆オリジナル版と何ら変わりない、リプレイ性を高める仕掛けが豊富に盛り込まれた本編の構成
◆従来の空中から地上、更には360度のフィールドを舞台にした戦闘と、多種多様なシチュエーションで構成された全16にも渡るステージ(オリジナル版から全く色褪せない出来)
◆1日1ステージの適度なペースでも楽しめる余地を生み出した待望の新機能『途中セーブ』
◆違和感の無い手応えとスライドパッド操作にも対応させた(更にいつでもON/OFFができる!)良心的な配慮が光るジャイロセンサーによる新たな操作スタイル
◆オリジナル版よりも多少、優しめに難易度が調節されたほか、ジャイロセンサーならではの独特のドッグファイトが楽しめる売りに富んだ新要素『ニンテンドー3DSモード』
◆ゲームオーバー後のペナルティ緩和(最初からやり直しにならなくなった!)
◆背景からモデルに至るまで、オリジナル版以上に鮮明で美しくなったグラフィック
◆セーブ機能の搭載、ゲームオーバー後のペナルティ緩和などの仕様変更で、より幅広い層に受け応えられるものとして劇的な進化を果たしたゲームバランス
◆モード別の管理になったほか、新たに『スコアアタック』なるモードが追加されたのに伴い、オリジナル版以上にやり応えのあるものへとパワーアップした『勲章集め』のやり込み
◆やり込み要素の強化に伴って、劇的に増量した全体のボリューム
◆オリジナル版と別物になったのみならず、より白熱する内容へと様変わりを遂げたバトルモード(シングルプレイにも対応しているので、一人でも楽しめる)
◆オリジナル版に近い操作感覚に仕立て上げるなど、細かな調整と絶妙な配置が光る操作性
◆3Dスクロールで進行していくゲームならではの立体視との相性の良さ(奥行き感は抜群)
◆オリジナル版そのままで、敵にショットを撃ちこんでいる事を実感させる手応えが心地良い、質の高い効果音

--- Bad Point ---
◆あまりにも軽く、ヘボいものになってしまった音楽(特にボス戦の曲が酷い。)
◆仰々しさが無くなり、全体的に地味で大人しいものになってしまったボス撃破時の爆発演出
◆声優陣の全面刷新(特に棒読み気味なペッピーはミスキャスト感が強い。他はまあまあ)
◆何故か削除された音楽周りの音量調節オプション機能(この為、今回はボイスOFFで遊べない)
◆レスポンスが悪くなった、イベントデモスキップ機能(オリジナル版と異なり、直にスキップしない)
◆ボリューム面を増強させてはいるが、水増し感も否めない勲章集めのやり込み(特典が少なくなって、集める意義が薄れているのもいただけないところ)
◆存在意義がいま一つなバトルモードのカメラ機能を使ったプレイヤーの表情表示システム(このシステムが存在する所為で、ネットワークに未対応というのも勿体ない…)
▼Review ≪Last Update : 12/21/2014≫
「こんなの後にも先にも…」

地味に変わってたりします。


1997年にNINTENDO64用ソフトとして発売され、完成されたゲームシステムとバランス、臨場感溢れる演出で国内外を問わず高い評価を得た3Dシューティングゲーム『スターフォックス64』のニンテンドー3DS向けリメイク作。開発は初代『スターフォックス』でプログラマーを務めたディラン・カスバート氏が設立した開発会社、キュー・ゲームスが担当。

素晴らしい進化と違和感を覚える退化が混在する、良くも悪くもな出来のリメイク作だ。

リメイク作という事で、基本的な内容はオリジナル版『スターフォックス64』と変わりは無い。強制3Dスクロール方式で進行する、ステージクリア型3Dシューティングゲームで、主人公のフォックスが搭乗する戦闘機『アーウィン』を操縦し、仲間と共に迫り来る敵機を撃墜していき、最終目標たる皇帝アンドルフが待ち構える惑星ベノムを目指すというものだ。
システム周りは、1993年にスーパーファミコンで発売された前作に当たる『スターフォックス』を踏襲。フル3Dで描かれたステージごとのフィールド、シューティング初心者に優しいダメージ制度、全部で三人(匹?)の仲間達が織り成す通信会話とそれと共に描かれる敵の襲撃イベント、全部で10以上にも渡る多彩なステージと言った特色は今作にも引き続き採用されている。その一方で様変わりしたシステムも幾つかあり、前作ではゲームスタート時にレベル1〜3のいずれかを選択し、そのルートに沿ったステージを攻略していくという本編の構成は、各ステージで特定の条件を達成するかしないかでその後の展開が変わる、完全な分岐方式へと一新。前作の時点でも軽めの分岐が仕込まれていたが、今作ではより露骨なものへと様変わりしている。また、通信会話は前作では特殊な効果音を用いてボイスが表現されていたが、それも今作ではプロの声優陣による日本語ボイスに。スコア周りにしても、前作はステージクリア時に総合的な点数される仕組みだったが、今作では『撃墜数』という敵を撃破した数がスコアとして換算される、より分かり易い形へと一新された。この他にも仲間の個性付けが明確に設定され、その仲間が居ないとボスの体力ゲージが表示されないなど、ストーリーとリンクした作りへと一新、背景まで全てが奥行きのあるフル3Dで描かれたグラフィックとステージ、そのグラフィックを最大限に活かした360度の広大なフィールド上で展開される『オールレンジステージ』の登場、宙返りに方向転換、チャージショットと言ったアーウィンのアクションの増強、周辺機器『振動パック』の対応に伴う振動機能の追加、『ゴールドリング』なるアイテム登場に伴う体力アップ要素の実装、シリーズ初の最大四人までのマルチプレイモードの搭載など、正統進化系を通り越した究極進化系と言わんばかりのパワーアップが施された内容になっている。
前置きが長くなったが、今作はその『スターフォックス64』を3DS向けにアレンジ、強化・改善を図った作品だ。オリジナル版の完成度が極めて高かったのもあり、該当する箇所はそんなに多い訳では無いのだが、いずれの部分も明確な違いが現れたものになっている。
まず第一にゲームモードの追加。厳密に言うと操作スタイルの追加なのだが、今作よりニンテンドー3DSに内蔵されたジャイロセンサー機能でアーウィンを操縦するスタイルが新規に追加された。このスタイルで遊ぶモードとして『ニンテンドー3DSモード』なるものがあり、オリジナル版とは全く異なる操作で本編が楽しめるようになっている。また、ジャイロセンサーを一切使用しない、オリジナル版を忠実に再現した『ニンテンドウ64モード』も収録。特異な操作ではなく、普通の操作で楽しみたいというプレイヤーの欲求に応える配慮もしっかりと成されている。しかも、オリジナル版のやり込み要素『勲章』は3DS、ロクヨンの二つで個別に管理される仕組みになり、一つのモードに集中するだけで良かったオリジナル版以上に大変且つ、やり甲斐のあるものへとパワーアップを遂げていたりもする。そんなやり込み周りのボリューム面の増強もこのモード追加に伴う見所。水増し感もあるが、オリジナル版以上に長く遊び込める内容へと刷新されている。
また第二の変更点、やり込み周りの話に関連して、メインモードのストーリーとは独立する形で『スコアアタック』なるものも追加。ストーリーでクリアしたステージを自由に選択して遊べるほか、個々のステージごとに設定されたノルマに挑戦するという新たなやり込み要素が楽しめるモードになっている。しかも、このモードで獲得できる勲章は3つのグレードが設定されており、最高評価の勲章を獲得するという、本編以上にコアな遊びが楽しめるようになっている。どうせなら、更なる限界を突き詰めたい!…というプレイヤーには嬉しいモードとも言え、先のモードと同様に本編のボリュームアップを図る追加要素として仕上げられている。
更に第三の変更点として、システム周りの刷新。前作は基本、ストーリーは途中セーブも無く、通しでやり切らなければならない作りだったが、今作では携帯機と現代の情勢を反映し、オート方式による途中セーブ機能を実装。プレイヤーごとのペースに沿って本編が楽しめるようになった。加えてコンティニューシステム周りも刷新。前作のゲームオーバーになったら問答無用で最初からやり直しのシビアさを撤廃し、途中からの再開が容易にできる良心的な仕様へと様変わりした。これにより、ゲームバランスはオリジナル版以上に優れたものとなり、プレイヤーの苦手有無を問わない難易度設定を実現させている。早ければ1時間以内の決着が可能とは言え、通しはきつかった、ゲームオーバーの仕組みが過激すぎたと感じたオリジナル版経験者にとっては、まさに待望の改善。より遊び易く、今作の世界に浸れる作りへと進化している。
この他にも、グラフィックの全面的な改修が行われており、テクスチャー周りの強化に伴って背景から3Dモデルまで、ありとあらゆる部分の美しさが大幅にアップ。オリジナル版のポリゴンっぽさが劇的に軽減されたものへと様変わりしている。また、対戦モードもオリジナルと同様に実装されているが、アーウィン限定の対戦方式になったほか、遊び方にしてもまるで違うものになるなど、ほとんど別物も同然な作りに。そして、オリジナル版の売りでもあったフルボイスの会話劇はそのままだが、声優陣が変更されるという、オリジナル版を知るプレイヤーには違和感を抱く刷新も成されている。
しかしながら、リメイクとしてはオリジナル版の魅力を抑えつつ、当時のユーザーから指摘を受けた箇所を全面的に改善した作り。理想的とも言える改善を的確に突いてきた、完成度の高い内容にまとめられている。何よりも、携帯機のスターフォックスにして、シリーズとしてもリメイクながらも、純粋なシューティングが楽しめる。これだけでも、近年のシリーズに煮え切らない思いを抱いていたプレイヤーにはこの上なくうれしい作品であるのは間違いないだろう。

言うまでも無く、今作の魅力は理想的と言わんばかりの秀逸なリメイク具合だ。グラフィックの全面的な改修は勿論のこと、オリジナル版に無いのが不思議でならなかった機能、システムの実装に改善など、経験者ならば「それをやって欲しかったんだよ!」と思わず言いたくなってしまうフィーチャーが満載の仕上がりになっている。
特に途中セーブの追加、ゲームオーバーのシビアさが緩和されたのは大きい。慣れれば1時間以内での決着が可能なほか、その厳しさを緩和する為に残機アップの機会を豊富に用意していたとは言え、いずれの特徴はシューティング初心者に敷居の高さを感じさせる面も否めないものだった。その辺の悪い部分がこれらのシステム追加、改善に伴い緩和された事で、よりプレイスタイルの幅が広がったのは、『スターフォックス64』というゲームの魅力を更に底上げさせる進化と言っても過言では無いだろう。ゲームオーバーのシビアさは何故、このようにしてしまったのか、オリジナル版の時点で既に相当な違和感を覚える部分(そして、欠点の一つ)でもあったので、改善はまさに「待ってました」と言わんばかりのもの。有限方式という違いはあったが、スーパーファミコンの初代『スターフォックス』を髣髴とさせるものへと回帰したのは素直に嬉しいところだ。とは言え、先の通りに本編では結構、残機が増える機会が非常に多く用意されているので、そんな滅多にゲームオーバーに遭遇する訳でも無く。ただ、特定の条件をクリアする事で解禁される高難易度モード『エクストラ』の攻略及び挑戦がし易くなったのは、オリジナル版で煮え湯を飲まされたプレイヤーには有り難いところと言えるかもしれない。そのシビアさに魅力がある、と思ったプレイヤーには改悪かもしれないが。
ただ、やり込み周りの強化はその手のユーザーも唸る改善点と言えるだろう。二種類のゲームモードの追加に伴い、実に倍近くの攻略が必須となったストーリー本編は多少ながら、面倒臭さを感じさせるところがあるが、『スコアアタック』モードでの勲章集めは強烈。それと同時に突き詰めれば突き詰めるほど、オリジナル版『スターフォックス64』のゲームバランスの練り込み具合が如何に凄いものであったのかを痛感させられる内容になっているのが実に秀逸だ。主に最高評価のアベレージの設定は近年の任天堂製ゲームにおける十八番となりつつある、「どうしたらそんな得点が取れるのよ!?」というエゲつないものになっていたりするのだが、いざ突き詰めて行くと本当にそのスコアが取れてしまったりなど。そして、それと同時にストーリー本編でのいつも以上に残機を稼げるようになってしまうなど、プレイスタイルを一変させてしまうから面白い。その実はこうも突き詰めることで大きな得点が獲得できてしまうのかと気付かさせる作りは、何処となくかつて、ゲームボーイカラー専用ソフトとして発売された『スーパーマリオブラザーズデラックス』のチャレンジモードを髣髴とさせる。あれと同様に今作もまた、オリジナル版の魅力を高め、その深淵を見せ付ける作りとなっている辺りには何処となく、宿命的なものを感じさせられるばかりだ。
また、今作はジャイロセンサーによる新たな操作スタイルで遊ぶゲームモードが実装されているが、このモードがジャイロ操作で遊ばなくて良い作りになっているのも嬉しいところ。実は『ニンテンドー3DSモード』はジャイロ操作だけでなく、従来のボタン操作にも対応しており、それで普通に遊べてしまう作りになっているのだ。しかも、ジャイロを使ってプレイするかしないかはゲームスタート時に設定可能。そこで「しない」を選択すれば、ニンテンドウ64モードと同様のスタイルで遊ぶ事ができてしまう。更にゲーム中においても、下画面をタッチする事で自由に切り替えられるようになっている。仮にも新しい操作スタイルでありながら、パッド操作で遊べちゃうようにするのはコンセプトがブレてないか?…と思うところもあるが、実を言うとこの『ニンテンドー3DSモード』は『ニンテンドウ64モード』と異なり、僅かながら難易度に調整が加えられている。と言っても、本当にごく些細な調整で、敵の出現量が減らされていると言ったパッと見では気付き難いレベルではあるのだが、それ故にオリジナルとの微かな違いを楽しむと言った遊び方もできる作りになっている。そんな遊び方だけでも楽しめる余地を…という意図なのかは分からないが、従来操作でも遊べる作りにされているのである。また、ジャイロをONにしている際でもスライドパッドの操作は効くようになっており、いざとなったらその操作で微調整を図ると言った事も可能。一見、近年の任天堂宜しく、特異な操作を強制させるかのようなモードに見えてしまうが、実は結構、プレイスタイル広め。様々なユーザーの好みを反映させた、なかなかに気の利いた作りになっているのだ。また、そのようなスライドパッドの操作も効くのもあり、ジャイロ単体の操作感も非常に気持ち良く、それでいて違和感が無い。何よりも、本当に自分が操縦管を握ってアーウィンを操作しているかのように思えてくる感覚は、上手く言葉で表現できない面白さがある。この操作を適用している時に限り、立体視の機能が切られる仕組みにしても分かっているの一言で、その気の利いた配慮には嬉しさすら覚える。
合わない人には合わない部分があるのも否めないが、戦闘機を実際に動かしているかのような手応えは格別。細かな配慮も光っており、その仕上がりにはWiiにおいてよく見られた、頑なに特異な操作にこだわる任天堂の緩和が見られるのも素敵だ。拒否感を覚える所もあるが、とりあえずはまず触ってみて欲しい。ジャイロ操作で3Dシューティングがどう変わりのか、その違和感の無さと臨場感の高さには新しい可能性を見るかもしれない。
オリジナル版で問題となってた箇所を直し、そして隠された魅力をあぶり出すモードを導入しつつ、新たな操作スタイルの追加でこれまでにないプレイ感覚を演出する。純粋にリメイクするだけでも、今作は元の完成度が高いのもあり、十分な満足感が得られただろうが、それに留まらずに新要素を導入し、全く元の魅力を壊さずに新たな魅力を持つ独立した作品として仕上げているのはまさに職人技というほかない。「こうすればよかったのに」…という要望に応え、且つ「こういう遊びもあるよ」という新たな提案もしっかり行って、元の良さを保つ。このようなレベルの高い作り込みが成されているだけでも、今作のリメイク作品としてのスタンスは合格点以上。それほどまでによく出来た作品に仕上げられている。

だが、オリジナル版から劣化した箇所もある。特に露骨なのが音楽、演出全般だ。前者に関しては新規にアレンジされたものになっているのだが、そのどれもがヘボい。オリジナル版のスペースオペラ調の重厚且つ、壮大な雰囲気が大幅に損なわれてしまっている。特にボス戦、具体的には『アタックキャリアー』等のボス戦で流れるもう一つのボス戦曲だが、これがまた泣きたくなるほどに酷い。一言で言うと、間抜けとしか言い様の無いものになってしまっている。真の最終ボス戦もそれ相応の酷さで、何でこんな出来でゴーサインが出てしまったのか不思議でならない有様だ。これなら普通にオリジナル版の音楽を流用した方がマシだった。冗談抜きに余計な真似をするなの一言に尽きる。
また、ボイス演出も声優陣一新はオリジナル版経験者には賛否の分かれるところ。演技的にも一部、違和感を抱かせる部分があり、特にペッピーは棒読みスレスレ。他の面々は概ね問題ないだけに、一人だけ極端に浮いているのが厳しい限りだ。これだったらオリジナル版の声優陣で再録しろよ!…と言いたくなるかもしれないが、残念ながらオリジナル版でペパー将軍、アンドルフ等を演じていた郷里大輔氏は2010年に逝去されてしまった。どの道、変更が発生するのは避けられないので、一新に踏み込むのは致し方が無い判断だ。そのような事情等もあってか、一概にこの部分に関しては欠点と言い切れないのがもどかしいところだ。それにしたって、人選は少し考えろよ、と言いたいところはあるが。
更に爆発演出にしても、全体的に弱くなっている。具体的にいうと、爆風が散るまでの時間が早くなっている。オリジナル版はボスが大爆発した後まで爆風エフェクトが残っていたが、今作では爆発してすぐ間もない内に消えてしまうのだ。なので、イマイチ迫力に欠ける。オリジナル版経験者なら、その変更には恐らく、強烈な違和感を覚えるだろう。さすがに点滅エフェクトなどは時代が時代だけに削除は致し方が無い。だが、オリジナル版以上の性能を持つハードでありながら、そちらの方が勝るというのには、幾ら何でも作り込み不足を実感させられざるを得ない。爆発の仰々しさ、それによるクリアした達成感と余韻もオリジナル版の魅力だったと思うのだが、それがまるで再現されてない所には、かなりのもどかしさを覚えるばかりだ。実に勿体ない。ただ、効果音がオリジナル版の流用になっている辺りはせめてもの救いと言える。

そう演出面で露骨な欠点が目立つ格好になってしまっているが、それらを除けば残りは総じて優秀。元から優れていたゲームバランスはセーブシステムの改善で更に洗練されたものになったほか、より高いレベルのやり込みにも対応してあらゆるプレイヤーの欲求に応えるものへと進化を遂げている。操作性にしても、ジャイロ以外のボタン操作も配置が適切。折角、ハード上のボタン配置がスーパーファミコンと同じなのだから、そのスタイルも用意してくれていると面白かったのだが、さすがにそれは高望みし過ぎか。他にボリュームもやり込み要素増強で盛り沢山で、ステージ構成も14年近く経っても全く色褪せない作り込みの深さ。ボイス周りの変更はあれど、相変わらずストーリー展開は熱く、プレイヤーをのめり込ませてくれる。
音楽、演出周りの劣化があまりにも目立つ所為で、100点満点を挙げられないのが非常にもどかしい限りではあるが、リメイク作品としての出来は総じて優秀。スターフォックスシリーズとしてもリメイクながら、久々に純粋なシューティングが楽しめる内容という事で、昨今の路線に不満を覚えていたシリーズファンも一安心の作りになっている今作。
音楽周りの差異があまりにも露骨な為、オリジナル版経験者、思い入れが強い方には安易にお薦めできないところがあるが、それ以外の方ならば是非、プレイしてみて欲しい3Dシューティングゲームの傑作だ。オリジナル版をクリアできずに終えてしまった方も、今回はセーブシステム周りの改善でより遊び易くなっているので、リベンジ目的で是非。
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