≫ひゅ〜ストン
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■発売元 |
ポイソフト |
■ジャンル |
声出しちゃう系落下アクション |
■CERO |
A(全年齢対象) |
■定価 |
500円(税別) |
■公式サイト |
≫こちら |
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▼Information
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■プレイ人数 |
1人 |
■消費ブロック数 |
200ブロック |
■セーブデータ数 |
1つ |
■その他 |
すれちがい通信対応 |
■推定クリア時間 |
40〜1時間半(全ステージクリア目的)、2〜3時間(完全攻略目的) |
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底の見えない井戸に石を投げいれると、最後にチャポ〜ンと音がする。
石を投げいれてから、チャポ〜ンまでの間に何が起こっているのか?
早速、想像してみましょう!
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▼Points Check
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--- Good Point ---
◆石になって井戸を落下し、水源を目指すというアイディアの勝利とも言わんばかりの分かり易さと奇抜さ、3DSの立体視機能との相性の良さが異彩を放つゲームルール(&ゲームデザイン)
◆レースゲームにも負けず劣らず、立体視も合わせて他に無い迫力に秀でたスピード感
◆想像上の井戸という設定を活かした、ハチャメチャで嘘塗れの世界観&ステージ構成
◆同じく想像上の井戸という設定を活かした、場違い過ぎる障害物(ギミック)の数々
◆ラインナップのハチャメチャさとそれ故の露骨な性能面の差別化、そしてゲーム性の奥深さを引き立てる工夫と細かな作り込みが光る、全10種類の石
◆石ごとに用意されたシュールで妙な説得力に富んだショートストーリー
◆障害物の衝突を回避しつつ最速タイムを狙う、単純ながらもスリリングな遊び応えとやり込み甲斐に富んだタイムアタック要素(すれちがい通信での他プレイヤーとの争いも熱い)
◆スライドパッドのみしか使わない、シンプル・イズ・ザ・ベストな取っ付き易さが光る珠玉の操作性
◆のんびり遊びたい人からガッツリ遊びたい人まで、幅広く対応した難易度設定(様々な種類が用意された石が難易度選択機能の役割を担っているのも面白い)
◆曲数こそ少なめながら、スピード感溢れる本編と見事にマッチした勢いのある音楽
◆井戸の中を想像するという、ゲームの設定と絶妙にマッチした表現が秀逸なロード画面
--- Bad Point ---
◆最終的にはタイムアタックのやり込みに終始する事になる、やや人を選ぶゲーム内容
◆控え目なボリューム(クリア目的で遊ぶと一瞬で終わる)
◆ステージ1の加減を誤り気味な難易度設定(一番最初のステージとしてはそぐわない難しさ)
◆後日談無しのショートストーリー(一部、顛末が気になる話があるだけに、可能な限りフォローして欲しかった)
◆未実装のリバース操作切り替えオプション
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▼Review ≪Last Update : 4/13/2014≫
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「妄想の数だけ井戸がある。」
故にその中がおかしくても不思議では無いのです。
Wiiウェアにて『王だぁ!』、『ボクも世界を救いたい』などをリリースした福岡県の小規模メーカー、ポイソフト製作のアクションゲーム。ニンテンドーeショップのサービス開始と同時に配信されたロンチタイトルの一本でもある。
これぞ「アイディアの勝利」と言うに相応しい、突っ込み所盛り沢山の快作だ。
ゲーム内容は3D強制スクロール方式で展開するステージクリア型アクションゲーム。何らかの理由で井戸に落とされた『石』を操作し、最下部にある水源への着水を目指すというものである。公式及びジャンル名がそう謳っているのでアクションゲームと言ったが、ゲームデザイン的にはレースゲームとしての色彩が濃いめ。強制スクロールで展開する仕組み、自機こと『石』は上下左右と斜めを含めた8方向にしか動かせない、そして着水までのタイムが記録されるなど、それを強く印象付ける作りになっている。
収録ゲームモードは本編一種類のみとアッサリ。一応、他に各ステージのクリアタイムを記録した『ランキング』、すれ違ったプレイヤーとタイム争いができるようになる『すれちがい通信』が用意されているが、本編と違うルールで遊べるモードなど、そういうのは一切なし。往年のゲームを髣髴とさせる、シンプル・イズ・ザ・ベストなラインナップになっている。
そして、肝心のゲーム自体も先の概略の一文で済ませられるほどにシンプル。だが、今作はその井戸の中を落ちていくのに当たり、石を操作しなければならないというのがミソ。そもそも、井戸と言われて誰もがイメージするのは地下深くまで掘られた穴だろう。基本的に穴自体は直線状、真っ直ぐで、そこに石を落とせば、数秒経ってから「ポチャン」という音が鳴り響く。そういう事を実際に本物の井戸でやった事のある人、或いは『志村けんのバカ殿様』と言ったコント番組でネタにしているのを見た事がある人は少なからず居るはずだ。そのイメージが強ければ、今作には強い違和感を覚えるだろう。何故、直線状の穴で石を動かさなければならんのだ、と。
その答えは公式サイトなどでスクリーンショット見れば一目瞭然だが、今作で舞台になる井戸は普通の井戸では無い。「想像上の井戸」なのだ。具体的には今作でプレイヤーが操作する事になる『石』は、他のキャラクターが投げ入れたものと設定付けされている。その投げ入れた本人が井戸の中を”想像”。そうして具現化された井戸の中を石になって落ちていく…というのが今作における大まかな流れになっているのだ。何とも幼い少年のロマンを感じさせられる設定だが、そんな想像された井戸が舞台になるのだから、穴は実際の井戸みたく、直線状のスタンダードなものであるはずがなく。障害物が仕掛けられている、井戸なのに何故かマグマが広がっているなど、まさに正真正銘「想像されたもの」。『妄想の産物』と言わんばかりのハチャメチャなものになっている。加えて、着水に至るまでの道中に仕掛けられた障害物もぶっ飛んだものばかり。数が多いので一部のみで留めるが、襖の障子、ビスケット、角材(それも回転している)、金平糖、火山弾などなど。何でそんなものが井戸にあるんだよ、こんなのおかしいですよ!…と突っ込まざるを得ない色んなものが石の着水を邪魔してくる。更に先に説明しなかったが、石には耐久値が設定されており、井戸の壁は勿論の事、それらの障害物に直接激突するとダメージを受けてしまう。無論、それがゼロになってしまえば石は粉々になり、問答無用でゲームオーバー。単に落ちていただけの石に対して非情なる仕打ちを叩き付けてくるのだ。とは言え、中には落下速度を一時的に上げるドーナツ、耐久値を回復してくれる風船と言ったサポート的な役割を担うものも存在。何もかもが石の落下を妨害してくる訳では無い。しかし、落下の速度を速める障害物、最悪の場合は着水できずに終わる事があるという時点で既に今作、普通のゲームじゃないのはもう、嫌というほど想像が付くだろう。そもそも何で井戸の中を落ちていくだけなのに破壊される(死の)危険と隣り合わせなのか、どうしてこうも道のりが波乱万丈なのか、などなど、とにかく突っ込んだら負けなフィーチャーが盛り沢山で、プレイヤーの笑いを誘いまくる。まさに妄想恐るべし、石も大変なんだなとあれこれ思い知らされる「嘘」が炸裂した仕上がりになっているのだ。
また、井戸ばかりが無茶苦茶なだけではない。プレイヤーキャラクターたる「石」も同じくらい無茶苦茶で突っ込みどころ満載なものになっている。というのも、石は一種類だけではない。全部で10種類の石が用意されており、それぞれ全く異なるプレイ感覚、スリルを楽しめるようになっているのだ。その用意された石のラインナップ自体もスタンダードな石のほか、ゴムボール、鉄球、宝石、スイカ、タマゴ、木魚、マトリョーシカと言った「それは石じゃないだろ」と突っ込みを入れたくなるものばかり。井戸の構成に負けず劣らずの素晴らしくフリーダムで、嘘塗れのセンスが炸裂している。しかし、そんなラインナップであるが故に個性付けは相当に激しく、例えばゴムボールなら耐久値の概念が無い、タマゴは脆い、マトリョーシカはダメージを受ける度に落下速度が速くなっていくなど、同じステージでももう一度、遊んでみたくなる魅力を兼ね備えたものに仕上げられてる。更にゴムボールみたく難易度をガラリと変えてしまうものもあり、スリルを求めて破壊される危険を求めるか、或いは破壊の危険も無く井戸を落ちていくかなど、プレイヤーの好みに応じた難易度で遊べる懐の広さを兼ね備えているのも大きな特色だ。一見、笑いを誘う狙いで揃えたかのようなラインナップだが、ゲーム性の幅を広げたり、プレイヤーを選ばないような工夫を仕込むなど、意外とその作りは真面目で丁寧。それでいて、10種類もあるので一つのステージで何度も楽しめるなど、しっかりゲームの魅力を底上げさせる配慮も徹底していて無駄が無い。初見ではラインナップの方に目が行ってしまうところがあるが、実際にプレイしてみると、それがちゃんとゲームとしての面白さを引き立てるものとして機能している事を思い知らされるだろう。それほどまでにしっかりした出来。ぶっ飛んだセンスもさることながら、ゲームとしての面白さを大事にした仕上がりになっている。
他にも各石には個別にストーリーが用意されており、ゲーム開始時にはちょっとした会話デモが見れるなど、それぞれのボールを試してみたい意欲を掻き立てるフィーチャーも充実。驚くほどシンプルなルールのゲームだが、その印象とは裏腹に中身はやり応え十分。それでいて、ファミコン、スーパーファミコン時代のゲームを髣髴とさせる「現実的にあり得ない描写」があちらこちらにあり、当時のゲームを遊んでいたプレイヤーの懐かしい記憶を呼び起こさせる。まさに(良い意味で)嘘塗れなゲーム。シンプルながらも強烈な個性を持つ作品に完成されている。
そんな今作の魅力は言うまでも無く、シンプルながらも研ぎ澄まされたゲームデザインに集約される。石になって井戸の中を落ちていく。その一文だけで締め括られるほどに今作の内容はシンプルで取っ付き易く、それでいて秀逸なアイディアとセンス溢れる工夫の数々により、長く遊び込める魅力的なゲームに仕上げられている。
特に秀逸なのは、この上ないほどニンテンドー3DSというハードにマッチしたゲームになっている事。そもそも、井戸の中を石になって落ちていくという遊び自体、奥行き感のある立体視を特色とする3DSの魅力を語るには十分過ぎるネタ。それをゲームとして作り上げたのみならず、まだ3DSが出て間もない時期にリリースしたのはまさに「アイディア勝ち」の一言だ。むしろ、何故このようなゲームを本体と一緒に発売しようとしなかったのか、任天堂も含めた他のメーカーは作ろうとすらしなかったのかと不思議に思ってしまうぐらいである。実際に今作は立体視を付けるか付けないかで、その印象が劇的に変化。付けた場合なら障害物との距離感がはっきりと掴めるのみならず、回避のタイミングが分かり易いと言った恩恵を得る事ができるなど、より遊び易くなる。無論、立体視を付けなくても遊べない事は無いのだが、付けた時との差は歴然。このスクロール方式あってこそ立体視は真価を発揮する、そう言わんばかりに今作は遊び心地に差が出るのだ。また、井戸の中を落ちていく展開ならではの「深さ」を堪能できるのも大きな見所。先の先まではっきりと見えた状態でどんどん奥へ、奥へと進んでいく立体視を付けた状態下でのスクロールの演出は、まさに3DSだからこその魅力に富んだ唯一無二のものに仕上げられている。更に言うと今作、その基本的な内容とは裏腹に結構、スピード感のあるゲームになっている。主にドーナツで加速した際は、結構なスピードが出る。他のレースゲームに迫るレベルと言っても良い位だ。そんなスピード感に立体視が組み合わさるとどんな事になるのかに関しては、もはや言うまでも無く。正直、人によっては思わず「ドキリ」としてしまう衝撃を味わう事になるかもしれない。石が落ちていくだけのゲームでそんなスピード感など、と突っ込みたくなる方も居るかもしれないが、実際にそれを体験してみれば、嫌というほどその凄みを思い知らされるだろう。演出面の強化、グラフィックの見栄えを良くする、新しい画面構成を構築するなど、立体視を起用する狙いはゲームそれぞれだ。だが、今作の場合は基本のアイディアがベストマッチしているのもあり、まさに3DS無くしては生まれなかったゲームという独自性を持つタイトルとして確立されているのが見事。旧作に毛の生えた程度とかではなく、完全新規、それもダウンロード配信専用タイトルで立体視の可能性を突き詰め、他に無い味わいのゲームを生み出したその手腕は大きな評価に値すると言っても過言では無い。井戸に落とした石のその後を描くというありそうで無い、それでいて3DSと非常に相性のいいネタをしっかりゲームとして昇華させた事もまた然り。その自由で研ぎ澄まされた発想とセンスの良さには、本当にファミコン、スーパーファミコン時代の夢に溢れてた頃のゲームの匂いを実感させられるばかりである。
そんな古き良き時代のゲームを髣髴とさせる、嘘塗れな描写の数々も今作の魅力。先に一通り紹介した通りだが、今作で舞台となるのは『想像上の井戸』。その為、実際の井戸から著しくかけ離れたシチュエーションが盛り沢山な内容になっている。そんなあり得ない障害物等で構成された井戸の中を駆け抜けていく楽しさは格別。それでいて、古き良き時代のゲームを髣髴とさせる自由な発想と嘘の数々を寄せ集めた作りが非常に気持ち良く、如何にもゲームを遊んでいるなという気分に浸らせてくれる。特にファミコン、スーパーファミコンと言ったゲームに慣れ親しみ、ワクワクさせられてきたプレイヤーなら、今作の懐かしいノリには思わず唸ってしまうこと請け合い。そもそも、井戸の中でビスケットなどが石を妨害してくるという時点で、それらのハードが一世を風靡していた時代のゲームを思い浮かべてしまうだろう。やや懐古趣味な話になるが、まだ表現力が十分でなかった時代には数多くの嘘な描写で固めたゲームが沢山発売された。宇宙船の次の舞台が石器時代であるゲーム、城を持っている農夫が悪役を務めるゲーム、グロテスクなモンスターが徘徊する悪夢の世界を駆け抜けるゲームなどなど。それらのゲームに強い関心を抱き、どんな冒険と遊びを楽しめるのだろうと心震えた方も中には居たのではないだろうか。近年は表現力の向上に伴い、そう言った露骨な嘘で固められたゲームは一気に減少してしまったが、そんな中で今作は細かいストーリーなどを取り決めず、あの頃を髣髴とさせる露骨な嘘で凝り固めた内容に仕立て上げている。悪く言えば古臭いのだが、そう細かく設定しなかったが故の得体の知れなさは異彩を放っており、「何で?どうして?」「そんな井戸があるかい!」と楽しく突っ込みたくなる作りになっていて非常に心地良い。どんな意図で今回の世界観が構築されたかは製作者のみぞ知るところだが、近年の風潮に合わせず、ひたすらに楽しく、プレイヤー側も関心を持ってくれるビジュアルを突き詰めた姿勢は素直に好感が持てる。これで仮に普通の井戸が舞台なら、作品の魅力は半減しただろうし、プレイヤーの記憶にも残らぬものになっていたかもしれない。純粋に楽しく、ゲームならではの非現実さの強調を。下手に真面目に作り込もうとせず、楽しさを突き詰めた今作の世界観には、誰もがゲームってこういう得体の要れない面が強調されたものほど強く印象が残るよなと、あれこれ考えさせられるだろう。
逆に最初のステージの突き放した難しさなど、往年のゲームっぽさが悪い意味で活かされた箇所も幾つかある為、褒め難いところもある。だが、単純に面白さを突き詰めたゲームデザインと立体視の効果的な活かし方、そして嘘だらけの描写の数々が醸し出す雰囲気は非常に気持ちよい。「井戸に落ちていく」というコンセプトを突き詰めた作りも「アイディアの勝利」な感じになっててなかなかに痛快だ。既に3DSにはパッケージ、ダウンロードも含めて幾つものタイトルが発売されているが、最も手軽に立体視の魅力が堪能できるゲームは何か。もし、そんな質問をされた場合は今作を真っ先に挙げるだろう。実際にプレイすれば、その理由がよく分かるはず。それ位、相性の良さが現れたゲームになっている。
また、今作で特筆すべき魅力として操作性がある。何と今作、ゲーム本編ではボタンを一切使用しない。全てスライドパッドで石の操作を行うのだ。その為、説明書を読まずとも全然大丈夫な取っ付き易さ。この辺のシンプルさも、先の3DSで最も手軽に立体視の魅力を堪能できるゲームとして選ばれる理由の一つと言える。
更に秀逸な要素の一つとして、『すれちがい通信』によるタイムアタックがある。今作では各ステージをクリアすると、着水までにかかったタイムがランキングに記録される仕組みになっている。この最高タイムは『すれちがい通信』で同じプレイヤー同士、タイムの交換できる。そして、受信したプレイヤーの名前がランキング上に出現し、成績の見比べができるのだ。そこまで斬新な要素という訳では無いのだが、すれ違って自分が上位に君臨してたステージが書き換えられた時は地味にショックで、相手を下に落とす為、ムキになってやり込みたくなる衝動に駆られるほど、やり込み甲斐のあるものになっている。純粋に通信を除外してのタイムアタックも非常に熱い。特に詳細こそ伏せるが、最弱で最速の石を使って最高タイムを叩き出すチャレンジの手強さはかなりのもの。無事、良いタイムを叩き出せた時の達成感も格別で、非常に高い満足度を得られるものになっているので、腕に自信のあるプレイヤーはレッツ・チャレンジだ。
その他、ゲームバランスも普通にプレイした時はそこそこの手強さだが、単純に全ステージクリアを目指すだけならゴムボールで廻ればゲームに不慣れな方でも楽にクリアできてしまったりと、プレイヤーを選ばぬ調整でまとめられているのが見事。徹底的に難しくして遊ぶ事もでき、先の最弱で最速の石によるプレイはその真骨頂。その熾烈なバランスには製作者のマゾっぷりを思い知らされるだろう。多分。
そしてグラフィック、音楽の出来は平均的。ただ、音楽は数こそ少なめながら、印象深い曲が揃っている。その勢い溢れる曲と合わせて井戸を猛スピードで落ちていく気持ちよさは素晴らしいものがあるので、是非、お試しあれだ。
演出周りは立体視と組み合わさった際のスピード感など、なかなかに派手。ステージ開始前に挟まれる会話デモも、わざわざ石ごとに個別のストーリーを設けるなど、変に凝った作りになっていて笑える。内容自体もシュール且つ、どうして井戸に石を落としたかの背景が知れる作りになっているので必見だ。他にもステージ開始前には数秒のロードが挟まるのだが、これが「ロード中」でなく、「井戸の中を想像中」と表示されるようになっているのがユニーク。確かに想像するなら、それぐらい時間がかかるよなと、妙な説得力に富んだその間も今作の大きな見所の一つ…と言えるかもしれない。
タイムアタックのやり込みに終始するのでボリュームは控え目、上下左右と斜めに移動できる操作性ながらリバース操作の切り替えオプションが付いていないなど、人を選ぶ部分や気の利いていない箇所も散見されはする。
しかしながら、ゲームとしての完成度はピカイチで、まさに3DSだからこそ生まれたタイトルとも言わんばかりオリジナリティの高さは特筆に値する。それのみならず、古き良き時代のゲームを髣髴とさせる嘘塗れな世界観など、魅力的なフィーチャーも満載。3DSの立体視の魅力を手軽に知るに当たっては本当に打ってつけの一本と言っても全くおかしくないこの『ひゅ〜ストン』。3DSをお持ちの方なら、プレイする価値大いにアリのセンス溢れる傑作だ。また、レースゲームが好きな方もプレイする価値大いにあり。井戸の中を猛スピードで落ちていく爽快感とタイムアタックの異様な熱さは格別です。是非、お試しの程を!お薦めの一本です。
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