■上映:2012年6月1日
■監督:ジョン・シングルトン
■出演:テイラー・ロートナー、リリー・コリンズ、シガニー・ウィーバー、マリア・ベロ、ジェイソン・アイザックス、アルフレッド・モリーナ、ミカエル・ニクヴィスト、ダーモット・マローニー(ほか)
■日本語吹替:細谷佳正、木下紗華、石住昭彦、滝知史、井上まひろ、高宮俊介、藤生聖子(ほか)
■販売元:ハピネット
■定価:3714円(DVD:税別)、4700円(Blu-Ray:税別)
【Latest Update :10/4/2026 | First Publication Date:4/10/2016】
登場ゲーム&ゲーム効果音
【登場ゲーム一覧】
◆Xbox 360本体
◆コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア2
ストーリー概略
ごく普通の高校生ネイサン・ハーパーは、厳格ながらも理解のある両親と共に幸せな生活を過ごしていた。だが、彼は毎晩、いつも同じ悪夢に悩まされ、時として感情制御ができなくなり、暴力沙汰を引き起こす事が多々あった。ベネット医師のカウンセリングで、その問題は幾分か回復したが、彼は常に自身の内面に潜む違和感に悩まされていた。
そんなネイサンはある日、高校の授業で出された課題の為、幼馴染のカレンとアメリカの児童誘拐事件に関しての調査を始める。その過程で、彼らは誘拐児童の情報一覧を掲載したWEBサイトにアクセスするのだが、そこで13年前のネイサン自身の写真を発見。自らが誘拐児童として掲載されている衝撃的な事実を知ることになる。
何故、自分がサイトに掲載されているのか?
そもそも自分は誰なのか?
全てを疑い始めた瞬間、彼の近くに迫り来る影があった……。
作品解説
平凡で幸せな生活を送っていた高校生の少年が自らの出生にまつわる重要な秘密を知ることになり、国家絡みの陰謀に巻き込まれていく姿を描いたアクションサスペンス映画。2011年製作作品で、日本国内では翌年の2012年6月1日に公開された(※PG-12指定)。監督はコロンビア大学で繰り広げられる若者達の苦悩を描いた『ハイヤー・ラーニング』、ストリートレースを題材にしたカーアクション映画シリーズ第二弾『ワイルドスピードX2』で知られるジョン・シングルトン。主人公のネイサン・ハーパー役は吸血鬼と女子高生のロマンスを描いた、ステファニー・メイヤーの小説を原作とした映画『トワイライト』シリーズのジェイコブ・ブラック役で知られるテイラー・ロートナー。氏にとっては、今作が映画初主演作となる。また、ヒロインであるカレン・マーフィー役に今作の後に公開された『白雪姫と鏡の女王』の白雪姫役で一躍その名を知られるようになったリリー・コリンズ、そして、ネイサンのカウンセリングを担当している医師で、ストーリーの重要人物であるベネット医師役は映画『エイリアン』シリーズのリプリーで有名な女優、シガニー・ウィーバーが務めている。その他のキャストにマリア・ベロ、ジェイソン・アイザックス、ミカエル・ニクヴィストと言った面々が名を連ねている。
ストーリーは端的に表すならティーンエイジャー版『ボーン・アイデンティティー』。実際に公式でも「『ボーン・アイデンティティー』のDNAを受け継ぐ緊迫のサスペンスアクションが始動!!」と大きくアピールしており、ストーリーや登場人物の設定、アクションシーンなどは同作への影響が色濃く現れた作りになっている。
ただし、本作に関しては主人公が大人ではなく、高校生の少年であるという設定にちなんで、同級生(主に幼馴染)との触れ合いが描かれたり、親子関係にまつわる展開、日常生活の描写などが頻繁に挟まれるといった、独自の展開も用意されている。特に同年代の登場人物たちのやり取りが描かれるシーンは、まさにこの設定だからこそ成し得た感じにまとめられている。「もし、高校生の少年がジェイソン・ボーンと同じ境遇に陥ったら……?」という非現実的なIFを描く内容としては、それなりの納得感を持った仕上がりである。
しかしながら、元々の設定の反動もあってストーリーには結構なツッコミどころが。とりわけネイサンを狙う敵組織のやり口には、観た誰もが「実はこいつら、結構残念な人たちなのでは?」と呆れ果ててしまうこと必至。思わず、脚本担当者に対して「ほかにもっと効率的な方法があるだろうに、考えなかったの?」と問い質したくなるほどである。その一端は上記に掲載したトレイラーでも確認できるので、どういう感じなのか気になったのなら確かめてみるといいだろう。多分、「お前ら、運に頼りすぎだろう!」と言いたくなる。また、高校生の少年がジェイソン・ボーンのような境遇に陥る展開、父親と母親だと思っていた人物の正体など、アニメ、漫画染みた展開も多い。特に後者はアニメに詳しい人なら強烈な既視感を覚えるかもしれない。
ほかに主人公とヒロインが逃避行する流れは、完全に『ボーン・アイデンティティー』をなぞったものになってしまっているなど、いくらボーンの影響を受けているからと言って、それはやり過ぎではないのかと思ってしまうところも。シガニー・ウィーバー演じるベネット医師の行動とその強靭ぶりに関しても、過去に何度もエイリアンとの死闘を潜り抜けたからと言って盛り過ぎだろうと変な笑いが出てしまうほどだ。いや、エイリアンは全く関係ないが。
そうもあり得ない描写と展開の数々、ボーンのコピーに徹してしまっている部分がある為、B級映画的な雰囲気が強いが、銃撃戦、格闘戦と言ったアクションシーン全般は迫力満点。また主人公が高校生、未成年というのを配慮し、作中の銃撃戦、カーチェイスの主導的役割は大人のキャラクター達が務めるようにし、彼らには手を汚させないとするティーンエイジャー版ボーンとしての配慮が凝らされているのも秀逸だ(さらに暴力、出血描写も大人しめで比較的安心して鑑賞できる)。正直、ストーリーの粗もあって出来はそこまではないが、ボーンが高校生だったら……というもしもを描いた作品としてはそこそこ見る価値はあり。単純にアクションシーンだけでも見応えのある内容になっているので、それ目的で見るのも良いかもしれない。
ゲーム登場&効果音使用場面
『コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア2』とXbox 360が登場する一幕がある。登場するのはストーリー序盤、課題のレポートに関する打ち合わせをする為、カレンがネイサンの家へと訪れる直前のシーン。このシーンの最後にネイサンの部屋が映し出されるところがあり、そこで彼が当のゲームを遊んでいた。なお、遊んでいたのはシングルキャンペーンで、ACT1のクリフハンガー終盤のスノーモービルのシーンだった。