≫JUNO / ジュノ
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■公開年月(日本) |
2008年6月14日 |
■監督 |
ジェイソン・ライトマン |
■出演 |
エレン・ペイジ、マイケル・セラ、オリヴィア・サルビー、ジェニファー・ガーナー、ジェイソン・ベイトマン、アリソン・ジャネイ、J・K・シモンズ…(ほか) |
■販売元 |
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン |
■定価 |
1419円(DVD:税別)、1905円(Blue-Ray:税別) |
■公式サイト |
≫こちら(Fox Japan) ※動画が再生されます |
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▼登場ゲーム一覧
≪Last Up Date : 10/11/2015≫
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◆ニンテンドーDS Lite(クリスタルホワイト)
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◆ストーリー概略
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秋…16歳の女子高生、ジュノに予想外のトラブルが起きた。バンドも組んだことのある、同級生のポーリーと興味本位で行った一度きりのセックスが元となり、彼の子供を妊娠してしまったのだ。ポーリーと親友のリアに妊娠を報告したジュノは中絶する意思を伝えるのだが、出向いた中絶クリニックの前で中絶反対運動中の同級生と遭遇。彼女の「赤ちゃんは成長している」と呟いた一言がジュノの心に鋭く突き刺さり、やはり赤ちゃんを産もうと決意する。
そしてリアと共に里親探しを始めるジュノ。そして、街のフリーペーパーから、郊外の高級住宅街に住むヴァネッサとマークのカップルを見つけ出す。そうして外堀を埋めたジュノは両親に自らが妊娠してしまったことを報告。両親は大きなショックを受けながらも、既に養子縁組の手配まで済ませていたジュノを受け入れるしかなくなり、父マックはその面接へと同行し、義母のブレンはジュノを全面的にバックアップしてくれる事になった。
幾度かの対話を通した後、事務手続きを済ませ、更にマークとも共通の趣味から意気投合するなど、良好な関係を築くジュノ。そして長い冬が過ぎ、春から初夏に変わる頃、遂に出産予定日を迎える。その時、彼女の隣に居るのは…
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◆作品解説
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好奇心で同級生と”やってしまった”事から、予期せぬ妊娠をしてしまった女子高生の成長を描いたハートフル・コメディ。監督は当時30歳にして、タバコ業界に身を置く男性の奮闘を描いた『サンキュー・スモーキング』に次ぐ長編二作目となったジェイソン・ライトマン。脚本に至っては今作がデビュー作で、当時29歳のディアブロ・コーディという若手のメンバーによって制作された。主人公のジュノ役は『X-MEN: ファイナル ディシジョン』のキティ・プライド、シャドウキャット役で知られ、近年ではプレイステーション3専用タイトル『BEYOND: Two Souls』で主人公のジョディ・ホームズの声及びモーションキャプチャーを担当するなど、多岐に渡って活躍している女優のエレン・ペイジ。彼女が妊娠するきっかけとなったポーリー役に『オーロラの彼方へ』、『コンフェッション』等で子役として出演し、今作で映画俳優として注目を集める事になったマイケル・セラ。そしてジュノの父親マック役はスパイダーマンシリーズのJ・ジョナ・ジェイムソン新聞編集長役で知られるJ・K・シモンズが演じている。その他のキャストにジェイソン・ベイトマン、ジェニファー・ガーナー、オリヴィア・サールビーほか。女子高生を主人公に据えた作品という事で、キャスト陣も主に若手の俳優が多数を占めている。
未成年の妊娠と出産をテーマとしたストーリーという事で、かつて日本テレビ系列で放送されていた連続ドラマ『14歳の母』のイメージから、非常に重い内容を想像してしまうかもしれないが、実際はそんな重さを感じさせない明るく、ほのぼのとしたノリの内容。自由奔放で物怖じしない性格の主人公ジュノ、随所に凝らされたブラックジョークの数々により、それほど肩の力を入れずに楽しめるポップな作りになっている。登場人物達もジュノを始め、個性的な面々が揃っており、一連のストーリーのきっかけを作ったポーリーの異様なまでの影の薄さ、切り替えの速い父親のマックなど、いずれもコメディ作品ならではの存在感を放っている。だが、コメディだからと言って終始、軽いノリで進行する訳では無く。重いテーマを扱っているなりの描写もしっかりと抑えられており、中でもジュノの自分が明るくしていないと心が押し殺されてしまうという妊娠に対する不安と未成年であるが故の弱さを描いた中盤以降のシーンは観る者に強烈な印象を残すものに仕上げられている。また、そうした不安と苦労の末に迎えるエンディングも印象的で、序盤のノリから打って変わった切なさに富んだものになっているので必見だ。
ジュノ自身、性格的に生意気な所が強く出ているのもあり、人によっては強烈な不快感を抱く部分があるのも否めない。随所で炸裂するブラックジョークの数々もまた然りだ。
しかし、妊娠してしまったという現実に正面から向き合い、明るく振る舞い続ける姿には他の未成年の妊娠をテーマとした作品とは別次元の重さがあり、特に大人の世代であればこう言った状況に万が一巡り会ってしまった場合、どう振る舞うべきなのか。どう接する事がこの為になるのかと、色々と考えてしまうかもしれない。コメディ作品とは言え、その内面に潜む問いかけは実に深い。そのストーリーを追うだけでも、鑑賞する価値を大いに持った作品だ。
そう言った巧みなストーリーとキャラクターの造形が高評価を獲得し、2008年の第80回アカデミー賞において脚本賞を受賞。更に作品賞、主演女優賞、監督賞にもノミネートするなど、快挙と言うに相応しい高い評価を得た。僅か30歳の監督と脚本家が手掛けたという、不利な条件を跳ね除けての受賞とノミネートは奇跡とまで称され、全米において大きな話題を呼ぶに至っている。なお、日本ではそんなアカデミー賞の快進撃が告げられた2008年の6月に全国公開。国内においても、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭で観客賞、映画館大賞で2008年に最もスクリーンで輝いた映画27位にランクインするなど、高い評価を得ている。
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◆ゲーム登場場面
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冒頭、ジュノが中絶を決意し、病院内の受付で手続きをする場面にてニンテンドーDS Liteのクリスタルホワイトが登場。受付担当者がそれで遊んでいた。何のゲームをプレイしていたのかは、画面が映らない為、不明。
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