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≫デジャヴ
■公開年月(日本) 2007年3月17日
■監督 トニー・スコット
■出演 デンゼル・ワシントン、ポーラ・パットン、ヴァル・キルマー、ジェームズ・カヴィーゼル、アダム・ゴールドバーグ、エル・ファニング…(ほか)
■販売元 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
■定価 1429円(DVD:税別)、2381円(Blue-Ray:税別)
▼登場ゲーム一覧 ≪Last Up Date : 10/4/2015≫
◆ゲームボーイアドバンスSP(アズライトブルー)
◆ストーリー概略
2006年2月28日、アメリカ・ニューオリンズでフェリーが突如、爆破炎上する事故が発生。大人から子供を含む全543名もの乗客が犠牲となる大惨事となった。
捜査を開始したアメリカ連邦捜査機関『ATF(※アルコール・タバコ・火器及び爆発物取締局)』の捜査官タグ・カーリンは、水上に浮かんだ幾つかの証拠品を検証した結果、この事故が何者かに仕組まれたテロである事を突き留める。そして捜査の最中、この爆破事件に巻き込まれたと思われるクレア・クチヴァーという女性の遺体が発見された。タグはその遺体と対面するのだが、何故か彼女の顔に対し、見覚えがあるように思える違和感を抱く。更に調査を進めていくと、クレアは爆破事件の前に殺害されていたこと、彼女の殺人事件が爆破事件と何らかの繋がりを持っている事が判明する。そして奇妙な事に、彼女の部屋にはタグ自身の指紋を始めとする様々な痕跡が残されている事も発見された。

何故、赤の他人であるクレアの部屋に自分の痕跡があったのか。突如浮上したこの謎に悩んでいたタグの元に、FBIから特別捜査班への協力要請が来る。その要請に基づき、FBIの元へと出向いた彼が見たのは、政府が極秘に開発した『タイム・ウィンドウ』なる映像装置。過去の特定のエリアを自由に見ることが出来る監視システムだった。だが、その装置が見れるのは現在から4日と6時間前であり、事件に関係ある場所を確実に突き止める為、事故をテロと断定したタグの優れた観察眼が求められたのだ。かくして、『タイム・ウィンドウ』を駆使して事件の前日の状況を探っていく事になるタグ。彼がそこで見つけた驚愕の真相とは…?
◆作品解説
『アルマゲドン』、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズ等の多くの著名な映画作品を手掛けた敏腕プロデューサーとして知られるジェリー・ブラッカイマー製作による、SFサスペンス映画。監督は『トップガン』、『エネミー・オブ・アメリカ』等を手掛けたトニー・スコット。主演は『トレーニングデイ』でアフリカ系アメリカ人でシドニー・ポワチエに続くオスカー(アカデミー主演男優賞)を受賞したデンゼル・ワシントンが務めた。また、殺害された女性にしてキーパーソンのクレア・クチヴァーを『最後の恋のはじめ方』で端役を務めていたポーラ・パットン。氏にとっては今作が初めてのヒロイン役となった。更にFBI捜査官のポールには『バットマン フォーエヴァー』で主役のバットマン(ブルース・ウェイン)を演じたヴァル・キルマーを起用している。
日本では2007年3月17日に公開。奇しくも、同年には同じジェリー・ブラッカイマーが製作を務める『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』、『ナショナル・トレジャー リンカーン暗殺者の日記』も公開されており、今作はその3作の内のトップバッターを務める作品となった。また、日本ではこの3作連続公開を応援する独自のプロジェクトも立ち上げられており、総合プロデューサーを元プロ野球選手でタレントの新庄剛志氏が務めた。

タイトルの通り、初めてなのに何故か身に覚えのある感覚『既視感(デジャヴ)』を題材とした作品。複雑なストーリー展開、ジェリー・ブラッカイマー製作作品特有の特殊効果を活かした派手なアクションと演出、斬新且つ野心的なアイディアが凝らされたSF設定、デンゼル・ワシントンの躍動的且つ、迫力のある演技が光る内容になっている。
特にストーリーは波乱万丈の一言。序盤は凄惨な爆破事件とそれと関連する殺人事件、そして殺害された女性に対しての謎を描いたサスペンス全開な展開が描かれるのだが、中盤以降になると『タイム・ウィンドウ』なる驚愕の監視システムが登場し、過去の映像から事件の謎を紐解いていくSF色の濃い展開が繰り広げられる、180度異なる作風へと一変する。また、単に過去の映像から事件を調べていくだけでなく、映像に移っていた現地に出向き、当時の状況を探ると言った現在と過去が混同した展開も描かれ、一層、物語は(加えて映像と演出も)複雑なものになっていく。そしてその中盤にて、『タイム・ウィンドウ』に秘められた機能が主人公によって発見。実験の結果、機能を応用する事で”とんでもない荒業”が可能になるのを確信した主人公はそれを用い、衝撃的な形で事件の解決に向けて尽力していく事になり、序盤の既視感の正体が明らかになっていく…という流れになっている。そのあまりにも波乱万丈な展開からも察せる通りに、始まりから終わりまで目が離せない展開の連続。ほんの少しでも集中力が途切れてしまうと、何がどうして主人公は今の行動に出たのか、何故にその結論に至ったのかが分からなくなってしまうほど、入り組んだ作りになっている。とは言え、終盤の展開及びシステムにおける秘められた機能を実践する過程は、それなりに分かり易いものになっていたりするが。ただ、終盤の展開は色んな意味で賛否両論。既視感の正体も明らかになるのだが、正直、細かい設定を追求する方にとってはツッコミどころ満載な展開になっているかもしれない。

また、終盤の展開の詳細を伏せた事からも察せるかもしれないが、その辺は基本的にネタバレ厳禁とも言える展開になっている。そもそも、『タイム・ウィンドウ』なる監視システムが出てくる事を明かしてしまっている時点で、実は相当なネタバレだったりするのだが(※今作の公開前、宣伝でそのような要素が完全に伏せられていた為)。そんな驚愕の装置を用いて一体、事件はどのような決着を迎えるのか。気になった方はここから先は本編にてご確認頂きたい。結構な集中力を擁するのがタマにキズであったりするが、見終えた後には良い疲労感が得られるはず。エンディングもなかなか捻りを効かせた結末になっているので必見だ。
ちなみにDVD等に収録されている日本語吹き替え版で、主人公のダグ・カーリンはデンゼル・ワシントンの専属吹き替え声優でもある大塚明夫氏が担当している。正直、ストーリーの内容(特に中盤以降の展開)からして、オリジナルの英語+日本語字幕だと理解が追い付かない所があったりするので、見るならば吹き替え版がお薦めだ。大塚氏の演技もデンゼル・ワシントンの演技と併せて非常に迫力満点のものになっているので要チェックである。
◆ゲーム登場場面
オープニングのフェリー爆破事件発生前、乗客がフェリー上で和気あいあいと楽しんでいるシーンにて、ゲームボーイアドバンスSPのアズライトブルーが登場。一瞬、クローズアップされる一人の男の子のカットで出てくる。ただ、SP本体が真横状態で映る都合上、男の子が何のゲームで遊んでいたのかまでは確認できない。
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