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≫ブレイン・ゲーム
■公開年月:2018年10月6日(※日本)(※R15指定作品:15歳未満鑑賞禁止)
■監督:アフォンソ・ポイアルチ
■出演:アンソニー・ホプキンス、ジェフリー・ディーン・モーガン、アビー・コーニッシュ、ジョーダン・ウッズ=ロビンソン、マーリー・シェルトン、ザンダー・バークレー、ケニー・ジョンソン、コリン・ファレル…(ほか)
■販売元:ポニーキャニオン
■定価:4,700円(税別:Blue-ray)、3,800円(税別:DVD)
▼登場ゲーム一覧 ≪Last Up Date : 10/11/2020≫
◆PlayStation Vita(クリスタル・ブラック)※PCH-1000シリーズ
◆ストーリー概略
連続殺人事件を追うFBI捜査官ジョー・メリウェザー、その相棒キャサリン・コウルズは捜査に行き詰まっていた。そこでジョーは以前、同僚だった予知能力を持つアナリストであるジョン・クランシーに協力を仰ぐ。

最愛の娘を失い、郊外で隠居生活を送っていたクランシーは当初、依頼を断るが、事件の概要に興味を抱き、次第に捜査へと協力していくことになる。そこでクランシーはメリウェザー捜査官の身辺でこれから起こる様々な予知を目撃にすると同時に、事件の犯人もまた、同じ予知能力の持ち主ではないのかとの推測に行き着く。

果たして、犯人の正体と殺人を繰り返す目的とは。
そして、クランシーの予知は現実となってしまうのか。
◆作品解説


隠居生活を送っていた壮年の男性が、自らの予知能力を駆使して連続殺人事件の犯人を追い、思いもしない形で対決する様を描いたサイコスリラー映画。原題は『Solace』。
2015年9月にカナダで開催された「第40回トロント国際映画祭」でプレミア上映された後、1年後の2016年12月に全米で公開。日本ではそれから2年も経った後の2018年10月に公開されたという、特異な経緯を辿った作品でもある。なお、R15指定。そのため、過激な出血、暴力描写のほか、一部ヌード表現もあるのでご注意を。
主演は映画『羊たちの沈黙』、『ハンニバル』、『レッド・ドラゴン』のハンニバル・レクター役で知られるアンソニー・ホプキンス。彼に協力を依頼するジョー・メリウェザー捜査官役にはドラマ『ウォーキング・デッド』のニーガン役を代表出演作とするジェフリー・ディーン・モーガン、その相棒のキャサリン・コウルズ捜査官にはリメイク版『ロボコップ』(※2014年公開)でクララ・マーフィーを演じたアビー・コーニッシュが配役されている。
そのほかのキャストで、(若干ネタバレになるが)殺人事件の犯人役には『マイノリティ・リポート』のダニー・ウィットワー役、『マイアミ・バイス』のソニー・クロケット役などで知られるコリン・ファレルが起用されている。

邦題から能力者同士の知能戦が描かれる内容を想像するが、実際は真逆。主人公のクランシーが殺人事件の被害者の背景、犯人の動機を知るにつれ、それに共感を覚える己の葛藤を静かに、かつ緊張感を保ちながら描いていくストーリーになっている。そのため、中盤にあるカーチェイスを除けば、派手なアクションシーンなどはほとんどない。反面、被害者が殺害されていく様、予知が現実になっていく過程は生々しく描かれていて、サイコスリラーの名に恥じぬ迫力に満ちている。また、コリン・ファレル演じる犯人が登場して以降は作品全体に漂う緊張感が一気に底上げ。それまでクランシーが目にした予知が現実になってしまうのか、或いは全く違う未来が訪れるのかと言った見逃せない展開が描かれていく。それらを繰り返した末に待つエンディングも何とも言いがたい幕引き。大体、思い描いた通り(予想の付く)オチに収束するのだが、観る側に大きな問いかけを残すものになっている。未完という訳ではないので、消化不良感は全く残らないが、犯人に対して色々考えを巡らせてしまうこと間違いなし。まさに最終的に主人公のクランシーのように思考を巡らせるようになる、移入度合いの高さが際立つストーリーに仕上がっている。
俳優陣の演技、演出面も総じて見事。特に俳優陣に関しては、クランシー演じるアンソニー・ホプキンスが秀逸。終始、渋み全開で演じられるので、氏のファンならばたまらないかもしれない。犯人役のコリン・ファレルの存在感も抜群。出番は大分後なのだが、登場後に全体の空気がそれまでのものから一変する瞬間は必見だ。クランシーに調査を依頼した張本人たるメリウェザー捜査官演じるジェフリー・ディーン・モーガンの存在感も抜群。彼は中盤の終わり付近で”ある出来事”に見舞われるのだが、その際に発する台詞が非常に重々しく、印象深いものになっている。この作品でテーマにしている事柄を象徴するようなものでもあるので、要チェックである。間違いなく「自分もこうなってしまうのか……」と未来に対して考えを巡らせてしまうはず。ちなみに日本語吹き替え版ではメリウェザー捜査官役を声優の大塚明夫が演じているので、より重々しさが倍増するメリット(?)が得られる。最初に字幕版で見た人も、台詞の印象をより強く残したいのなら、あとから吹き替え版でシーンをチェックしてみることをおすすめする。

欠点を挙げるなら、ここまでの内容から想像する通りに邦題である。見事にテーマとズレてしまっている。ただ、そのおかげで意外性がプラスされている所もあるため、一長一短だったりもする。また、派手なシーンはないので、その手のものを求めると肩透かしを喰らう。ただ、張り詰めた空気が全編に漂っているのもあって退屈することはほとんどない。R15指定相応の暴力・出血表現もそれを引き立てているので、サイコスリラー好きならば申し分のない時間を過ごせるはず。渋さと緊張感が混在し、題材の重さから大きな問いかけも残す侮りがたい良作だ。
ちなみに本作、Blue-rayとDVD以外にもYouTube、Google Play Movie、NetFlix、Amazonプライム・ビデオなどの動画サイトでも販売・配信されているのだが、この内、Amazonプライム・ビデオに関しては(なぜか)「G(一般)」のレーティングにされてしまっているためご注意を。実際に観れば分かるが、思いっきり関連する演出が炸裂する。もし、そんな作品だと知らずに観てしまうと、人によっては深刻なトラウマを負いかねないのでご注意頂きたい。

以上、”被害者(経験者)は語る”でした。
◆ゲーム登場場面
本編30分頃に挿入されるジョー捜査官の自宅のシーン(厳密には31分40秒頃)にて、PlayStation Vita本体(クリスタル・ブラック)が登場。学校に行こうとするジョーの息子ケヴィンが手に持っていた。
なお、本体のデザインは旧型(PCH-1000シリーズ)。また、Wi-FIモデルか3Gモデルかについては不明。
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