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≫天国に一番近い男（教師編）
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| ■放送局 |
TBS系列（毎日放送、TBSテレビ） |
| ■放送時期 |
2001年4月13日～2001年6月29日（※全12話） |
| ■脚本 |
越智真人、細川徹 |
| ■演出 |
吉田秋生、片山修、金子文紀、戸髙正啓 |
| ■プロデューサー |
磯山晶 |
| ■出演 |
松岡昌宏（TOKIO）、陣内孝則、加藤あい、櫻井翔（嵐）、妻夫木聡、梅宮アンナ、阿部サダヲ、袴田吉彦、渡辺いっけい、北村総一朗…（ほか） |
| ■販売元 |
TCエンタテインメント |
| ■定価 |
22800円（DVD-BOX：税別）≪全6巻≫ |
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▼登場ゲーム及びゲーム効果音出展先一覧
≪Last Up Date ： 9/17/2017≫
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◆NINTENDO64本体
◆『ゼルダの伝説 時のオカリナ』
◆『ドンキーコング64』
◆『スクールウォーズ2001』（※非売品だが、デザインは任天堂が担当）
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◆ストーリー概略
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私立の進学高校「有栖川学園（ありすがわがくえん）」。北海道から上京し、父の影響で弁護士を目指そうとするも、司法試験に失敗してしまった為に挫折した隠岐之島和也（おきのしま かずや）は、いやいや教師として同学園に就職した。
要領だけはよく、ずる賢い和也は何事もうまくいきそうにないと、直に途中で止めてなかった事にする「リセット人間」であり、教師もなりたくてなった訳ではない為、内心は辛ければ辞職しようと考えていた。
生徒指導にしてもマニュアル通りに従えば問題ないとタカをくくり、クラス内でいじめを受けている女子生徒の黒沢雛子（くろさわ ひなこ）に対しても、彼女の相談にのるフリをして、実際は影でバカにしていた。
そんな和也の元にある日、自らを天使と名乗る黒づくめのスーツを着た怪しい男・天童世死見（てんどう よしみ）が現れる。「お前は生きている意味がない」と告げた彼は、4月13日午後3時、和也は死ぬと宣告。更に死にたくないのなら、これから出される「命題」をクリアしろとも告げ、その内容を明かした。
後日、天童は和也のクラスの副担任として、学校に出没するようになる。怪しげな死の宣告に一切耳を貸さず、今まで通りの日々を送る和也。しかし、次第にそれが真実である事を思い知らされる出来事が彼の周りで起き始める…。
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◆作品解説
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1999年1月8日、TBS系列の毎週金曜日午後9時から午後10時の枠で放送され、放送終了後にも特番が二度組まれるほどの人気を博したドラマ『天国に一番近い男』の続編。2000年末に放送された『MONOカンパニー編』の完結編に当たる特番『さらば天国に一番近い男』のエンディングで天童が次の担当者の元へ向かい、2001年の4月から彼が主人公の続編が始まる事を告げるシーンがあり、予告通りに翌年2001年4月13日の毎週金曜日午後9時から午後10時の枠で放送された。全12話。脚本は前作同様に『学校へ行こう！』などのバラエティ番組で知られる放送作家・越智真人（途中より、本人の改名に伴って「おちまさと」名義となる）。更に脚本家の細川徹が共同執筆で参加している。プロデューサーも前作同様に磯山晶が務めるが、前作で共同でプロデューサーを務めていた鈴木早苗は未参加。演出も前作同様に四人が担当しているが、続投した片山修、戸高正啓以外は本作から初参加の面々となっている。
主演は前作に引き続き「TOKIO」の松岡昌宏。本作では隠岐之島和也という新人教師の役を務める。そして、和也を副担任という立場から見守り、時に助言や叱責を行う自称天使の天童世死見は前作同様に陣内孝則。更に袴田吉彦、渡辺いっけい、北村総一朗と言った面々も続投。しかし、役回りは和也同様、前作無関係の独自のものになっている。基本的に前作と同じ役回りを務めるのは天童だけである。
また、本作からの新キャストとして、和也のクラスに属する女子生徒で、彼を奮起させるきっかけを作るヒロイン・黒沢雛子役にモデル兼女優の加藤あい、同じく和也のクラスに属し、どこか陰のある男子生徒・藤堂あゆみ役にアイドルグループ「嵐」のメンバーで、本作でドラマ初出演となる櫻井翔が参加。更に和也の弟・隠岐之島正役に『池袋ウエストゲートパーク』の斉藤富二夫役で知られ、当時は新人若手俳優として大きな注目を集めていた妻夫木聡、物理教師兼ロボット愛好会顧問で、和也を引っ掻き回す那須田潤役に『池袋ウエストゲートパーク』で浜口巡査役を務めていた俳優の阿部サダヲ、不審な動きを見せる養護教諭・冴島リンダ役は本作にてドラマ初出演となる梅宮アンナが務めた。その他、和也のクラスに属する生徒役として佐藤隆太、上原美佐、石川清乃、菊利友佳子と言った面々が出演している。
天使を自称する男から出される「命題」に挑み、死の宣告を覆すべく奮闘していく青年の姿を描きながら一生懸命生きる意味を問いかけるストーリー、漫画チックな設定は基本的に前作を踏襲。
しかし、作風に関してはコメディ路線からシリアス路線へと180度転換。思わずクスッとしてしまうような登場人物達とその掛け合い、アブないパロディは鳴りを潜め、重く、時に精神を抉る描写や台詞を特色とした内容に刷新されている。特にその象徴が陣内孝則演じる天童で、前作ではひょうひょうとした掴み所の無いキャラクターだったが、本作ではそのような素振りは一切見せず、担当者の和也が問題行動を起こせば躊躇なく鉄拳制裁を行い、救い様のない行動を取った時は「お前なんか今すぐ死んでしまえ！」と辛らつな一言を浴びせるなど、冷淡なキャラクターに様変わりしている。一応、設定上では前作の天童と同一人物なのだが（※一部エピソードで、前作の四郎のことを仄めかす台詞がある）、ひょうひょうとした彼が強く印象に残っている人ならば困惑必至。人によっては、拒否反応すら覚えるだろう。
同じことは主人公の和也にも言え、四郎のような頼りなさ、そこから醸し出される可愛らしさは皆無。いじめられている生徒を陰でバカにしたり、周りに迷惑がかかるのを考えずに自己中心的な行動を取るなど、天童から死ねと言われても仕方がないと思ってしまうほど、「クズ」としか言い様がないキャラクターとなっている。しかしながら、回を重ねるごとに頼もしさが増していくところは前作と一緒。特に中盤からは様々な経験を重ねた影響もあって、別人のような人間に成長を遂げる（おまけに髪型まで変わる）。また、天童との関係も最初こそギクシャクしているが、次第に苦難を共にする相棒的な存在になっていくところも前作同様且つ、シリアス路線ならではの独特の魅力を描いたものになっている。最初がきついのもあって、そこまで辿り着くのに一定の忍耐力が求められはするが、乗り切った後は一話たりとも見逃せなくなってしまうほどに面白さが急上昇。まさにシリアス路線ならではの段階的な変化を活かした構成になっている。
また、コメディ要素も完全にスポイルされた訳ではなく、僅かながらギャグ演出も挟まれる。特に阿部サダヲ演じる物理教師・那須田が巻き起こす騒動がその象徴で、当人の見た目も相まって、シリアス一辺倒な本作に華を添える。漫画っぽい設定を感じさせる展開もあり、特に終盤で和也と天童が対峙する「組織」は荒唐無稽の極み。基本、シリアスに徹していながら、従来の設定と特色をそのままとしている所には前作視聴者なら一種の安心感すら覚えるだろう。更に本作では天童を執拗にストーキング（？）する謎の男が随所に登場し、彼に対して意味深な言葉を投げかける。男の正体に関しては最終話で明かされ、同時に天童に関する秘密も暴かれるのだが、これについては実際に本編をご覧になっていただきたい。『MONOカンパニー編』から本作を追い続けてきた人ならば、良くも悪くも唖然となるだろう。
総じて前作と異なる作風ながら、独自の魅力を持った作品に完成されている本作。しかし、脚本に関しては前作にも増して粗が目立ってしまっていて、特にいじめの救済描写の雑さ、荒唐無稽にしてもやり過ぎの感が否めない一部の設定（特に先の終盤で登場する組織）などには、前作を知る人のみならず、本作から初めて見る視聴者も違和感を抱きかねないものになっている。「命題」もメインストーリーとの関連付けが強引且つ、添え物と化しているところがあり、特に8話、10話はその無理矢理さに苦笑い必至。何より序盤は和也のクズっぷりがこれでもかと言わんばかりに描かれるので、その点でもかなり人を選ぶ上、前作のノリを期待すると序盤で即脱落してしまいかねないほどに見ていて楽しくない。しかしながら、人生を諦めていた男が死の運命を覆す為に様々な困難に見舞われ、成長していく姿とそこに秘められたテーマ性が光るストーリーは前作に負けず劣らないものがあるほか、緊迫感を煽る音楽、前作の四郎とは異なる関係性を描いた和也と天童のやり取りなど見所は十分。良くも悪くも、前作との差別化に対するこだわりが際立つ続編だ。
なお、前作は非常に高い人気を獲得したことから特番が二度に渡って組まれたが、本作は視聴率こそ前作に負けず劣らない記録を残したものの、特番が組まれることは一度もなかった。最終話が『天国に一番近い男』という作品の完結を示すものになっていたのも大きいと思われる。
しかしながら、やろうと思えば続けられそうな余地も残されているだけに、三作目を希望する視聴者も少なくはないようである。（実際に本作の公式サイト上に設置されていたメッセージボードの書き込みがそれを象徴している）
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◆ゲーム登場＆効果音使用場面
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1話冒頭、和也の自宅のシーンで前作『MONOカンパニー編』の3話にも出てきたNINTENDO64本体が登場。今回は箱ではなく、ゲーム機本体が姿を見せている。また、『ゼルダの伝説 時のオカリナ』、『ドンキーコング64』、更には『スクールウォーズ2001』なる非売品のNINTENDO64ソフトまで登場した。
しかも、非売品の『スクールウォーズ2001』は1話に美術協力として参加した任天堂が直々に制作したもので、ちゃんとロゴからパッケージアートワークまで、NINTENDO64専用ソフトな作りになっている。雰囲気的にはファミコンディスクシステム、スーパーファミコン向けに販売されたテキストアドベンチャーゲーム『ファミコン探偵倶楽部』に近い。登場するのはほんの一瞬ではあるが、本家本元が手掛けたなりの凝った仕上がりになっているので、ロクヨン好きならば必見だ。
なお、これを実際に遊ぶシーンもあるのだが（というより、オープニングがこのゲームの実写再現になっている）、さすがにゲームまで再現するのは厳しかったか、ポリゴン感溢れるCGアニメで誤魔化されている。
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