▼初代『スーパーマリオアドバンス』が保ち続ける特別感に“デラックス”の精神と起源あり(リアルサウンド テック)
新年度にちなんで、WEBメディアさま向けに書いた記事の補完情報、余談を書いてみることにした。なお、全部の記事に対して書いたりはしないのであしからず(※インタビュー記事とかは完全に対象外です)。
最初の1本として、3月21日にリアルサウンドテックさんで掲載された『スーパーマリオアドバンス』のコラム記事を。
実は当初、『スーパーマリオブラザーズ デラックス』をメインテーマにして、『スーパーマリオアドバンス』をサブテーマにした構成を考えていた。ただ、諸々あって『スーパーマリオアドバンス』がメインテーマになる逆構成になったという。元々この2作、リメイクの手法が同じという共通点を持っていたことから、この機にセットで掘り下げてみた。
で、最終稿ではあまり触れずに終わった情報をここで補完しておく。
【オリジナル『スーパーマリオUSA』と『スーパーマリオアドバンス』の違い】
記事では「Aコイン」「ヨッシーチャレンジ」を代表的なものとして挙げた。
ほかにスコアシステムの導入と、それに伴う「連続1UP」の追加、1コースに隠されたキノコの数増加、巨大な敵キャラクターの登場、ツボ内部のグラフィックと音楽変更、ボイス追加など、多数の新要素や変更点が存在する。
記事のサムネイル画像に選んだ新ボス「メカキャサリン」も新要素のひとつ。
オリジナル版(および『スーパーマリオコレクション』版)『スーパーマリオUSA』だと、このワールド(ワールド3)のボスは爆弾を投げてくるグラサンをかけたネズミ「ドン・チュルゲ」だったが、『スーパーマリオアドバンス』では「ドン・チュルゲ」はワールド6のボスと後ろに回されている。また、その影響でオリジナルおよび『スーパーマリオコレクション』版のワールド6ボスで、三頭の赤蛇「ガブチョ」はワールド2のみの登場となった。
細かいところでもコーススタート時は決まってライフ1の最小状態(敵などに接触すれば即ミス)、ハートアイテムの出現箇所増加、1UP演出の変更とかもある。『スーパーマリオアドバンス2』以降のシリーズと比べてみると、突出して変更点が多く、作風も違っているのが分かると思う。そもそも、メカキャサリンを筆頭に新規のグラフィックが作られている点で、リメイクというよりはリニューアル版というのが適切かと。
地味にこの初代『スーパーマリオアドバンス』の変更点、公式にもあまりアピールされていない節があるので、気になれば『ゲームボーイアドバンス Nintendo Switch Online』の方でプレイしてみていただければと。
追加パックへの加入が必須だが……。
【『スーパーマリオブラザーズ デラックス』と共通するスタッフ】
鈴木利明、米政美(敬称略)の御二方。『スーパーマリオブラザーズ デラックス』ではディレクターとサブディレクターを務めている(米氏はサウンドも兼任)。『スーパーマリオアドバンス』では鈴木氏がディレクター、米氏がサウンド担当。
いずれもスタッフクレジット(エンディング、取扱説明書)からの情報。
ちなみに鈴木氏は『スーパーマリオアドバンス』の後、『ゼルダの伝説 4つの剣+』『顔シューティング』などに携わっている。米氏は『リズム天国』シリーズに携わっている(『みんなのリズム天国』の「レスラー会見」を考えた人である)。
※参考リンク
▼「コロコロカービィ」 〜落とすな、転がれ、ゴールまで!〜(ほぼ日刊イトイ新聞)
▼社長が訊く『ニンテンドー3DS』 内蔵ソフト 篇(任天堂公式サイト)
▼社長が訊く『みんなのリズム天国』(任天堂公式サイト)
【任天堂開発第二部の作品について】
『ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online』『スーパーファミコン Nintendo Switch Online』『ゲームボーイ Nintendo Switch Online』向けに全5タイトルが配信されている。該当タイトルは以下の通り。
◇『マリオオープンゴルフ』(ファミリーコンピュータ)
◇『マーヴェラス もうひとつの宝島』(スーパーファミコン)
◇『すってはっくん』(スーパーファミコン)
◇『ゼルダの伝説 夢をみる島DX』(ゲームボーイ)
◇『コロコロカービィ』(ゲームボーイ)
今のところ『スーパーマリオブラザーズ デラックス』だけが未配信。いつか来てほしいところ……。
(3DSで非売品扱いにされた『ゲームボーイギャラリー3』に続かないものか……)