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≫ロックマンX コマンドミッション
■発売元 カプコン
■ジャンル ロールプレイング
■CERO A(全年齢対象)
■定価 7140円(税込)
▼Information
■プレイ人数 1人
■セーブデータ数 8つ(※10ブロック使用)
■その他 ゲームキューブ専用メモリーカード対応、GBAケーブル対応
■総説明書ページ数 40ページ
■推定クリア時間 18〜22時間(エンディング目的)、35〜45時間(完全攻略目的)
西暦22XX年。
地球上に落下した小惑星の破片から未知の鉱物『フォースメタル』が採取された。
このフォースメタルを用いた応用技術は、レプリロイド工学に革新をもたらし、政府は新たにフォースメタルを採掘する為の巨大施設、人工島『ギガンティス』を設立する。

だがある日、島の一部のレプリロイドが『リベリオン』を名乗り、反乱を起こした。
彼らは圧倒的な戦闘力を持って、ギガンティス全土を占拠してしまう。
この事態を重く見た政府は、反乱の首謀者『イプシロン』をイレギュラーと断定。
ギガンティスにエックス達『イレギュラーハンター』チームを派遣する…。
▼Points Check
--- Good Point ---
◆RPGの基本とロックマンXらしさを適度に織り交ぜた、良質のゲームシステム
◆ロックマンX=アクションである事に徹底的にこだわった、シンプルなマップ構成(仕掛けとかも、アクションらしさ満点)
◆同じくロックマンX=アクションという事に徹底的にこだわった、簡単な謎解き
◆アクションのテンポの良さと操作感の楽しさを演出した、秀逸なバトルシステム
◆戦闘状況の把握のし易さと戦略の組み易さを実現した、『X(クロス)オーダー』
◆アクションゲームの操作感の醍醐味が凝縮された必殺技『アクショントリガー』
◆アクションが苦手な人でも楽しめる適度な歯応えが見事な、絶妙のゲームバランス
◆シンプルで直感的に動かせる触り心地の良さが見事な、抜群の操作性
◆チュートリアル、対象物のロックオン、デモカット等、完璧過ぎるサポートシステム
◆ムービー収集にイラスト収集、隠しボス等、面白さとやり応えも満点なやり込み要素
◆アニメっぽさ溢れるトゥーンシェーディングが異彩を放つ、美麗なグラフィック
◆ロックマンXシリーズらしい、名曲が満載の音楽(戦闘系の音楽がお見事)
◆シリアス且つ熱い展開が盛り沢山のストーリー
◆OPムービーや本編中のデモ、エフェクトなど丁寧な作り込みが光る、珠玉の演出

--- Bad Point ---
◆使う事に何のメリットがない必殺技『ファイナルストライク』
◆地味に高い、エンカウント率(下げるアイテムもあるけど、入手タイミングが遅い)
◆オプションにボイスを無しにする項目が無い(ボイスが嫌だという方もいるのだから最低限、入れておくべきだった)
◆クリア済みのマップへの転送手順が面倒(ベースから出来れば良かったのに)
◆イマイチな派遣システム(探索が終わるまで待つ時間が長い…)
◆ロックマンXの世界観に場違いな仲間キャラ『シナモン』(ボイスからして違う…)
◆戦闘時での敵の行動スピードが遅い(もう少し、早くしても良かったんでは)
▼Review ≪Last Update : 4/12/2008≫
禁じられし進化と共に…

恐るべき神の奇跡が起こる。


カプコンの看板アクションゲーム、ロックマンXシリーズの外伝。任天堂の据え置きハードでは1995年にスーパーファミコンで発売された『ロックマンX3』以来、実に9年ぶりの新作となる。

真新しさは無いが、ロックマンXらしさが存分に発揮された、傑作RPGだ。

ゲーム内容は、シナリオクリア型の正統派ロールプレイングゲーム。プレイヤーは主人公エックスを操作し、様々なシナリオで課せられるミッションや敵との戦闘を乗り越えていく。
ゲームは一本道の話単位で構成されており、基本的に各話の終盤で待ち構えるボスを倒すとストーリークリア、次の話へと進めるようになる。簡単に言ってしまえば、従来のロックマンXシリーズのステージクリア型のゲームシステムをそのままRPGの形に置き換えた作り。如何にもロックマンXのRPGらしいシステムとなっている。
しかしながら、アクションのロックマンXシリーズとは違い、ステージ選択システムは無く、進行面における自由度は一本道と言う事もあって総じて低め。RPGの体裁とシナリオの都合上、プレイヤーの意のままの攻略ルートを構築して楽しむ、お馴染みの遊びは残念ながら削られてしまっている。だが、その代わりとして『ハンターベース』という各シナリオへと進む前の中間エリアを設置し、本編から外れたサブイベントを豊富に導入。またベース内にある転送システムを使う事で、既にクリアしたシナリオで訪れた土地へと移動できたりなど、シリーズお馴染みのマップ探索の面白さは形は全く違えど健在なので、シリーズファンも大いに満足できるはずだ。
更に、各シナリオで舞台となるマップの構成も秀逸。昨今のRPGでは常識となりつつある、ブロックパズル等と言った謎解き要素が一切存在せず、どのマップもひたすら前へ前へと進んでいくアクションゲームらしさを全面に押し出した配慮が徹底されており、如何にもロックマンXらしさ溢れる仕上がりとなっている。勿論、ただ前へと進んでいくだけではなく、あるマップではサーチされるとスターと地点に戻されてしまう、恐ろしいメカニロイドを避けながら通っていく部屋があったり、またあるマップではベルトコンベアの進行方向を変えながら進んでいく通路があったり等、特殊な仕掛けが張り巡らされた場所も盛り沢山で、プレイヤーを決して飽きさせない。中には少しだけ、ロックマンXらしからぬパズルっぽい仕掛けもあったりするが、あくまでもロックマンXはアクションゲーム…前へと進んでいく事こそに真の面白さがあるという事で、恐ろしく簡単な作りとなっているので、謎解きとかが苦手な方でも全然大丈夫。とにかく、ロックマンXはアクションだと言う事を前提としたデザインとなっている為、サクサクとテンポ良く進めていけるのだ。
どうせなら、もっとロックマンXらしさを出す為にジャンプぐらいあっても良かったのではないのかと思ってしまうのも事実だが、それはそれでユーザーを狭めかねない恐れもあるし、何よりもカプコンがそんなのをやったりしたら、下手に難しい所とかが出てくる可能性すらあり得るので、これはこれで良い判断。何よりも、このような単純な作りを徹した事で、誰もが気軽にアクションゲームのテンポの良さを味わえるようになっているのだから、下手なアレンジを加えたりでもしたら、その魅力がなくなる可能性もある。
このように今作は、正伝シリーズとジャンルは違えど、細かな面においてロックマンXらしさとアクションゲームっぽさが炸裂しており、RPGが苦手と言う方も、Xシリーズファンも気軽に且つ熱く楽しめる、懐の広い内容となっているのだ。

アクションゲームである事、ロックマンXである事へのこだわりと熱意は、バトルシステムからも感じ取る事ができる。
本作のバトルシステムは、悪く言えばありがちなもので、一般的なコマンド型の戦闘システムを簡略化させただけのものなのだが、全ての動作がボタン一発で行えるという事もあって操作性は抜群、尚且つかなりテンポが良く戦闘が展開し、ロックマンXの味でもある、スピード感と爽快感がよく活きている。
その戦闘のテンポの良さに更なる拍車をかけているのが、バトル画面右下に表示される『X(クロス)オーダー』。これは味方と敵の体力、8ターン先までの行動を表示するもので、今現在行われているバトルが、どのような順番(敵が何ターン目に攻撃してくるのかなど)で行動するのかをプレイヤーに教えてくれるのだ。これがかなりのスグレモノ。この事もあって本作では、戦闘での戦略が驚くほど組み立て易くなっており、不測の事態が頻発する事が滅多に無い。また、このXオーダーには敵味方共に体力を示すバーも表示されており、「あと、どの位で敵が倒せる(或いは自分がやられる)」と言った情報も、一目で分かるようになっているのが素晴らしい。これはロックマンXらしさが出ているのみならず、普段、あまりRPGをやらない人や小さな子供にも優しい、大変優れたシステムだと言える。
また、装備アイテムとして『サブウェポン』、『フォースメタル』と言った飾り付けの要素もバッチリ。これらもまた、戦闘における戦略性な深さを大いに引き立てている。
そして、何と言っても必見なのが『アクショントリガー』だ。これは各キャラの持つ必殺技で、本作のバトルシステムの中で唯一、アクション要素が盛り込まれたものとなっている。いわゆる、一定のアクション操作を制限時間内で行い、技を繰り出すというもので、Aボタンを押し続けるもの、連打するもの、一定時間内に特殊なコマンドを入力するもの、スティックをグリグリと回すものなどと種類は実に多彩な技が用意されている。アクション操作は苦手…という人の為の配慮も万全で、『WEゲージ』というのが本作にはあるのだが、これが100%まで溜まった段階でアクショントリガーを発動させると、ボタン入力の制限時間が長くになったりと、難易度が大幅に下がる仕組みとなっているのだ。逆に、50%辺りでは制限時間が短めになって入力し難くなったり、思ったほどの威力の攻撃が繰り出し難くなるデメリットが生じる(威力の減少に関しては、一部の技のみ)。だが、少ないパーセンテージでも、何度かコツを掴めば軽々と大技を繰り出す事ができるようになる等…ちゃんと、プレイヤーの腕の上達ぶりがそのまま結果として反映されるバランス調整が施されているので、何も少ないからと言って決して不利になったりする事は無いのだ。この辺りの調整の上手さとこだわり様は、流石はロックマンXのRPGとして作っただけにあると言ったところだ。勿論、各アクショントリガーの操作感も素晴らしい。いずれのトリガーも単純な作りなのだが、入力する際のボタン反応の触り心地がとても良く、思わず何度も触りたくなる魅力に満ち溢れている。特に、格闘アクションバリのコマンド入力技の妙味を楽しめる、ゼロのアクショントリガーは要チェックだ。
強いて言うなら、スパイダーと言うキャラのアクショントリガーの敷居が高いのと、次のターンに移るのがやや遅い、『ファイナルストライク』という必殺技に何のメリットも無いと言った欠点もあるが、完成度は非常に高く、ロックマンXらしさとアクションの爽快感が活きた、実に独自性溢れるものに完成されている。つくづく、本作全体に流れる、このロックマンXとアクションゲームへの尋常でないこだわり様には頭が下がるばかりだ。何という深い愛情か。

操作性とゲームバランスも珠玉の域。操作性の良さは既にバトルの項で述べてるが、とにかくシンプルで、アクションが苦手な方でもアクションの魅力が味わえる実に練り込まれた仕上がりとなっている。ゲームバランスも優し過ぎず難し過ぎずで、アクションのロックマンXが苦手な人でも頑張れる絶妙な難易度を終始、維持している。
更に今作はサポートシステムが素晴らしい!調べる事のできる対象物のロックオン機能、デモカット機能、チュートリアルなど、まさに痒い所に手が届く徹底振りで、全く遊んでいてストレスを感じる事が無い。特にデモカット機能の使い勝手の良さは相当なもので、他のRPGも、見習って欲しいぐらいだ。本当、判り過ぎて逆に困る。
グラフィック、音楽の完成度も相当なもの。特に音楽は数多くの名曲を生み出してきたロックマンXらしい、耳に残る爽快な曲が満載で、ただ聴いているだけでも楽しい。この音楽目的で本作をプレイしても、決して損はしない。
また、演出…主にムービーも丁寧に作られており、見応え満点。中でもOPムービーは秀逸で、安部 麻美が歌う主題歌『情熱セツナ』との溶け込み具合は驚異的だ。

ストーリーも強引な所が多少ありはするが、全体的に良く出来ており、意外な展開もあったりして熱い。過去のロックマンXシリーズから引っ張ってきた展開も無いので、未経験者でも楽しめる敷居の低さが出ているのもナイスだ。
他にも充実したやり込み要素と隠し要素など、とにかく見所たっぷりの本作。
バトルの一部要素やエンカウント率の高さ、ボイス消去オプションの不在、場違い過ぎるキャラ『シナモン』等、気になる箇所もありはするが、RPGとしての完成度は相当なもの。
ロックマンXシリーズファンは勿論の事、RPG好きから初心者まで、是非とも遊んでみて頂きたい意外な傑作だ。もの凄く手軽に遊べる作りなので、最近の重厚長大なRPGにお疲れ気味のユーザーの方は是非、お試しあれ。
ロックマンXがRPG元来の面白さを貴方に提供します。お薦めの逸品だ。
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