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≫メトロイド ゼロミッション
■発売元 任天堂
■ジャンル アクション
■CERO A(全年齢対象)
■定価 4800円(税込)
■公式サイト ≫こちら ※音が鳴ります
▼Information
■プレイ人数 1人
■セーブデータ数 3つ(※フラッシュメモリバックアップ)
■その他 ゲームボーイアドバンス専用通信ケーブル対応
■総説明書ページ数 40ページ
■推定クリア時間 50分〜3時間(エンディング目的)、10〜15時間(完全攻略目的)
コスモ暦20X5年。『惑星SR388』で捕獲された未知の生命体『メトロイド』を搬送中の銀河連邦の調査船が、スペースパイレーツによって奇襲された。

連邦警察は必死の捜索の末、スペースパイレーツの本拠地『要塞惑星ゼーベス』を発見、銀河連邦軍が総攻撃を行ったが、スペースパイレーツ達の猛烈な抵抗に遭い、攻め落とす事はできなかった。ゼーベスの地下要塞の中心部では、メトロイドを増殖させる準備が着々と進められているらしい。
メトロイドには、他の生物に取り付き、生態エネルギーを吸い尽くすという危険な能力がある。しかも、ベータ線を照射する事により、爆発的に増殖させる事が可能とまで言われる。もし、『メトロイド』がスペースパイレーツの手によって増殖され、生物兵器にでもされたとなれば、銀河系壊滅の危機は避け難い。

連邦当局は最終手段として、一人のバウンティーハンターをゼーベスの内部に侵入させ、要塞を集中管理している機械生命体『マザーブレイン』を破壊する作戦を決定する。

選ばれた宇宙戦士…、その名は『サムス・アラン』…。
▼Points Check
--- Good Point ---
◆シリーズの原点、探索の面白さを徹底追及した、自由度の高いゲームシステム
◆メトロイドの醍醐味が盛り込まれ、ちょっぴり意地悪になったナビゲートシステム
◆ナビに縛られる事が無くなり、細部まで調べつくす面白さが蘇った探索要素
◆原作の初代メトロイドには無かった、多彩且つ新鮮味溢れる追加アクション(スピードブースターにスペースジャンプ等、馴染みのものも満載)
◆初代を遊んだファンも新鮮な気持ちで挑める、新鮮味溢れるマップ構成(ほとんど新作と言ってもおかしくない作り)
◆同じく初代を遊んだファンも新鮮な気持ちで挑める、新しい試みが満載の『第二部』
◆前作フュージョン譲りの抜群の操作性(ミサイルの切り替えもRボタン一発と快適)
◆フュージョン同様、初心者から上級者の棲み分けを実現している『難易度選択システム』
◆相変わらずの理に適った、気持ち良い手応えを提供してくれる、絶妙なゲームバランス
◆色の主張が激しくなり、より印象深いものに進化した、質感溢れる美麗なグラフィック
◆GBAとは思えぬ音質の良さと印象的な曲調が素晴らしい、珠玉の音楽
◆キャラの動作が主体となって展開していく、ゲームらしいストーリー描写
◆相変わらず携帯ゲーム機とは思えぬ、迫力満点の恐怖の演出
◆携帯ゲーム機のハード特性に合わせ、豊富に設置されたセーブポイント
◆海外版『メトロイド』が遊べるなど、充実したおまけ要素群

--- Bad Point ---
◆プレイヤーとサムスの一体感を著しく損ねている、蛇足なアニメデモ(特に、ボス戦開始前に流れるデモは要らない)
◆ミサイル攻撃のごり押しで、簡単に倒せるようになってしまったボス達(何で…)
◆挑戦的な作りではあるが、ボリューム不足な感が否めない第二部(もう少しあっても…)
◆苦痛のアイテム回収(とる手順が複雑になり過ぎていて、嫌らし過ぎる)
◆意味不明の前作『メトロイドフュージョン』連動要素
◆心臓に悪いOPデモ(音量をMAXにして始めないように!)
▼Review ≪Last Update : 4/5/2008≫
必ず生還してみせる!

例えどんなに不利な状況下であろうとも。


『メトロイドフュージョン』に次ぐ形でリリースされた、GBA版メトロイド最新作にして、シリーズ第6作目。ファミコンディスクシステムでリリースされた初代『メトロイド』のリメイク作である。

リメイクの枠を超えた、豪華絢爛なアレンジの数々!
もはや新作と言ってもおかしくないクオリティを誇る、最高級のアクションゲームだ。

基本的なゲーム内容、並びにシステムは、前作に当たる『メトロイドフュージョン』から一転。本作の原作でもある初代『メトロイド』、シリーズ第三弾『スーパーメトロイド』を髣髴させる、自由度の高い探索型アクションゲームとなっている。
故に今作はフュージョンのような指示を受けて行動するタイプではなく、歴代シリーズの経験者にとっては非常に懐かしい遊び応えを感じ取れる仕上がりとなっている。逆に未経験者や前作で初めてメトロイドをプレイしたユーザーにとっては、フュージョン風ではなくなった事で「迷い易くなったどころか、難しくなったのでは…」と思わず不安を覚えてしまうだろうが、そんな事は無い。形は全く違えど、次に向かうべき目的地を教えてくれるナビゲートシステムは今作にも搭載されているので、シリーズ未経験者もフュージョンからのメトロイドシリーズ経験者も安心して遊べる作りになっている。ゲームシステム的には逆行してしまったが、前作で培われた初心者の為のサポートと抜群の遊び易さは今作でも健在だ。
但し、今作に搭載されているナビゲートシステムはフュージョンよりも幾分、不親切になっている。何故かと言うと、今回は次に向かうべき目的地から、更にその先の目的地を指示するのがほとんどなのである。とりあえず「ここを目指せ」と最低限、言ってくれる。だ・け・ど、そこに到達するのに必要なアイテムは「自分で探してください」。最初から最後まで、答えを教えてくれるほど、生易しい仕様ではなくなったのだ。
「それは酷くね?」と感じる方が少なからずいるかもしれないが、基本的にそのナビゲートでは示されない本当の次の目的地までの道筋は、比較的自然なものになっているので、これと言ってストレスを溜める事は滅多に無い。流石にゲーム終盤辺りになると、意地悪なものが出てきたりして、どっちに行ったら良いのか、迷う事もしばしばあるが…。だが、そんな「道に迷う」事こそが、メトロイドシリーズ本来の醍醐味ではないだろうか。それに、やたら滅多に答えが表示されては、自力で道を見つける事の面白さが味わえないし、何よりも到達すべき場所が既に分かりきっちゃっているのだから、達成感も薄い。そういう意味では今作のナビゲートシステムと言うのは、もの凄く良く出来ていると言える。流れの分かり易さを提供するのみならず、メトロイドシリーズの醍醐味まで一度に提供し、一人一人のユーザーに自力で道を切り開く事の面白さを訴えるその様は、ユーザー思いな所と意地悪な側面が上手く噛み合っていて、非常にバランスが良い。最初から答えを教えられても面白くない、そんなのにしてしまったらゲームじゃなくなる。そんなこだわりが今作には全編にて反映されており、制作スタッフのメトロイドの面白さをより多くの人に楽しんでもらおうと奮闘した努力を感じ取る事ができる。
悪戯に難易度だけ下げたり、或いは難易度選択機能だけを盛り込んだりしてゲームの面白さと魅力を訴えるゲームとは、格が違い過ぎだ。本当に今作はよく考えられている。

肝心のゲーム展開もまた、初代『メトロイド』を原作としながら、決して過去のユーザーだけに媚を売る作りになってないのが素晴らしい。先述の通り、基本はディスクシステムで発売された初代『メトロイド』のリメイクなのだが、舞台となるマップが原作とは全く違う構造になっていたり、初代には無かった新しいエリアが追加されていたり、更にボスキャラも初代で登場したクレイド、リドリー、マザーブレイン以外の新しいキャラクターが数体追加されているなど、リメイクの枠を飛び越えた大がかりなアレンジがこれでもか、と言わんばかりに盛り込まれており、完全新作と言っても全然おかしくない内容に様変わりしているのだ。勿論、攻略法に関してだって、新しいエリアが追加された都合もあってか、初代と同じ方法は一切当てはまらない。マップの構造だって全然違うのだからなおの事。初代経験者も未経験者も、同じスタートラインに立って楽しめる、非常に懐の広い…いや、広過ぎるリメイク作になっているのだ。
特に今作の新しい追加要素で最も注目なのは、初代には無かった『第二部』が追加された事だろう。実は今作、初代とは違い、ラスボスのマザーブレインを倒してもゲームクリアとならない。マザーブレインを倒すと、その『第二部』と呼ばれる新しいシナリオがスタートするのである。この第二部での主な目的は『脱出』。スペースパイレーツの宇宙船内部に潜入し、宇宙船を発見して惑星ゼーベスからの脱出を目指していくのだ。しかもスーツ未装着、”生身”のサムスを操作して。これだけでも、この第二部がシリーズとしては革新的な内容である事は想像に難く無いだろう。今まで、シリーズではトップシークレットとされてきたスーツを脱いだサムス、そんな彼女を操作して、プレイヤーは脱出を目指していかねばならないのだ。当然ながら、生身故にサムスの能力は貧弱だ。防御力は言うまでもなく、敵を倒す武器は持ってないし、特殊アクションも扱えない。それでいて、倒せない敵達は執拗にサムスを攻撃してくる。……スリル満点である。
初代をリメイクするどころか、こんな追加シナリオまで導入するとは、本当につくづく…やり過ぎだ。しかも、この二部も二部で、それまでのシリーズには無い『隠れながら逃げる』(メタルギア?)面白さとスリルを限りなく表現しているほどの作り込みで隙が無い。あくまでもおまけという事で、そんなに二部自体のボリュームがそれほど無いのが残念ではあるが、今までのメトロイドシリーズには無かった遊びが楽しめると言うだけでも十分、及第点。これだけでも、今作が遊ぶ価値に値する一本なのは言うまでもないだろう。
他にも今作には海外版の初代『メトロイド』がボーナスで用意されていたり、毎度お馴染みのタイムアタックのやり込みなど、おまけは盛り沢山。本当に新作と言っても不思議でないほど、豪華な内容となっているのだ。

操作性もフュージョンの完成された操作を継承しているという事もあって完璧。Rボタン一発でミサイルが切り替えられるのは相変わらず、便利すぎて困るほど。
ゲームバランスも少々、硬派だった原作よりも大分、緩くなっているのが素晴らしい。フュージョンと同様、難易度選択機能でユーザーのプレイスタイルによって様々な遊び方ができる工夫が施されているのも流石だ。
しかしながら、アイテム回収のバランスが悪くなってしまっている点は手放しに褒められない。見つけるまでが大変で、取るのが楽…ではなく、見つけるのが楽で取るのが大変と言うこれまでとは逆行したバランスが取られてしまっており、1つのアイテムを入手するだけでやたら高度なアクションが求められたりして、凄く辛いし、全然面白く無い。
この辺はこれまでのシリーズに習ったバランスを取って頂きたかった…。幾ら何でも、これは理不尽だ。折角のユーザー思いの仕様も、これじゃ意味を成してない。
またストーリーも、今回はフュージョンとは違って長いテキストで語られず、『スーパーメトロイド』を髣髴とさせる動作主体のものに回帰したのだが、度々挿入されるアニメ風のデモシーンがウザい。しかも、このデモシーンはゲーム中、頻繁に使われていて大ボスが登場する際などにも挿入されるほどで、これが返ってサムスとプレイヤーの一体感を薄くさせてしまっている。ハード性能に頼らず、制限の中でデモを表現するのがシリーズの醍醐味であったのに…これは頂けない。おかげで今作では感動する事も滅多に無いし、驚きも少ない。
もっと、シリーズらしい凝ったものにして頂きたかった。これじゃあ、メトロイドらしくない。

そんな感じに欠点も少しあるが、ゲーム自体は先述の通り、もの凄くよく出来ているし、ボリュームもそこそこでやり応えもある。今作もフュージョンと同じく、随所においてらしくない所はあるが、幅広いユーザー層にお薦めできるメトロイドである事は間違いない。リメイクである事を思わせない豪華な追加要素と卓越したゲームバランスとマップデザイン、そして質感溢れるグラフィックとGBAの限界を超えたと言っても過言ではない音楽と、とにかく見所満載の本作。
アクションゲーム好きからメトロイドシリーズファンは言うまでもなく、シリーズ未経験者にも自信を持ってお薦めする、GBA史上最高級の探索アクションゲームだ。
フュージョンと並行して、こちらもかなりお薦め。GBAユーザーならやっておきましょう。
今ならば、手頃な値段で買えますんで、狙い時ですよ(ニヤリ)。
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