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≫メイド・イン・ワリオ
■発売元 任天堂
■ジャンル 瞬間アクション
■CERO A(全年齢対象)
■定価 5040円(税込)
■公式サイト ≫こちら
▼Information
■プレイ人数 1〜2人(※通信ケーブル不要)
■セーブデータ数 1つ(※フラッシュメモリバックアップ)
■総説明書ページ数 37ページ
■推定クリア時間 2〜5時間(エンディング目的)、18〜20時間(完全攻略目的)
ワリオの暮らす、地図に載っていない不思議な街『ダイアモンドシティ』。ある日、ワリオはテレビで、とあるゲームソフトが巷で好評を博してるのを伝えるニュースを見る。

それを見てワリオはひらめいた。自分もゲームを作って、金儲けをしようと…。
すぐさまワリオはこの計画を実行し、ゲーム開発に必要な機材を集め、同時に会社を建設。全ての準備が整ったと共にワリオはゲームを作り始めるのだが、社員はワリオだけ。自分一人でゲームを作るには無理があった…。そこでワリオは、町の仲間達にも手伝わせようと考え、すぐさま彼らに連絡を取った。

そして、遂にゲーム制作は本格化。果たして、どんなゲームが仕上がるのか…?
▼Points Check
--- Good Point ---
◆5秒で終わるプチゲームを延々とこなしていく、斬新且つ奇抜なゲームシステム
◆ジャンルが細分化され、それぞれの個性が際立っているステージ構成
◆システム上の単調のなり易さを上手くカバーした、巧みな演出群(スピードアップなど)
◆鼻の穴に小指を突っ込むなど、くだらなさ全開の全200種類もの『プチゲーム』
◆ゲーム中のくだらなさを引き立てる、爆笑必至のプチゲームでの失敗演出
◆任天堂ファンには感涙モノのサービスがたっぷりの『ニンテンドウ』ジャンルのプチゲーム群(スーパーマリオブラザーズにF-ZEROなどの名作が多数収録)
◆暇つぶしに最適なお手軽さと圧倒的な中毒性が見事な『サブゲーム』
◆通信ケーブルを使わず、本体1つだけで楽しめてしまう敷居の低さが見事な対戦ゲーム
◆十字キーとAボタンのみしか使用しない、簡単且つ快適な操作性
◆覚えゲー的な側面を持つが、終始安定した難易度を維持している優れたゲームバランス
◆プチゲームを次々と発掘しては埋めていく快感が癖になる、『図鑑』モード
◆スコアアタック、隠しゲーム発掘など、充実したやり込み要素の数々
◆美しいものからド下手なものまで、バリエーション豊かなグラフィック
◆プチゲームのくだらなさを引き立てる、爆笑且つ秀逸な音楽(歌も収録)
◆某有名RPGのパクリ台詞など、所々で(良い意味で)悪乗りしまくりな解説テキスト
◆おまけシールに伝言文、更には迷路などと、楽しい遊びが満載の説明書

--- Bad Point ---
◆一部、直感では遊び方が分からない、プチゲームが存在する(特に『トランポリン』)
◆無駄に長い、一部ステージのボスゲーム(特にクライゴアステージはやり過ぎ…)
◆ワリオ流にアレンジされてる為、原作の雰囲気皆無な任天堂タイトルのサブゲーム
◆人によっては抵抗感のある総計ボリューム(ややスマブラを思わせるものがある)
▼Review ≪Last Update : 12/1/2007≫
理由?そんなものは、無い!

自分の集中力が途切れるまで、やり続けろ!


鼻の穴に小指を突っ込むという、あまりに衝撃的な映像でデビューを飾った、ワリオシリーズ番外編にして、ミニゲームを下回る『プチゲーム』を次々とこなしていく、一風変わったゲームシステムを取り入れた「瞬間アクションゲーム」。

くだらなさ満点の演出に斬新なゲーム構成、超シンプル且つ優れた操作性が異彩を放つ、GBA屈指にして、爆笑必至の新感覚アクションゲームだ。

ゲーム内容は、『プチゲーム』というミニゲームよりも小さい、僅か5秒程度で終了するゲームを次々とこなしていく、その名も『瞬間アクションゲーム』。基本はステージクリア方式を採用しており、プレイヤーは複数のプチゲームが一同に集まったキャラクターのステージをクリアしながら、最後のステージを目指していく事になる。
各ステージには全部で25種類ものプチゲームが用意されており(最初のステージだけは13種類)、その内の十種類がステージの開始と同時にランダムで選出。その自動的に選ばれたプチゲームをプレイヤーは一定量こなし、最後に現れる『ボスゲーム』を攻略する事で、そのステージはクリアとなる。途中、プチゲームの攻略に失敗し、全部で4回ミスをしてしまうとその時点でゲームオーバー。また最初のゲームからやり直しとなる。
より具体的に基本となるゲームの流れを説明するととこのような感じだ。随分と淡々としていて、どうにもゲームとして単調な印象が否めないが、実際は意外にも起伏に富んでおり、例えば一定量のプチゲームをクリアすると、その次からスピードアップして制限時間が短くなったり、更にこれはステージクリア後に遊んだ際だが、ボスゲームをクリアするとそこから先のプチゲームの難易度が上昇したり、他のステージに収録されているはずのプチゲームが突如、乱入してきたり等、プレイヤーを飽きさせない工夫が随所に凝らされている。また、各ステージごとに収録されているプチゲームは、キャラクターごとに明確なジャンル分けが行われており、例えば最初にプレイできるワリオのステージでは、ゲームの基本に慣れる為の簡単なプチゲームがメイン、そこをクリアした後に選べるようになる、新キャラクター『ジミー』のステージでは「スポーツ」をテーマにしたプチゲームがメイン、同じく新キャラクター『モナ』のステージでは「ヘンナノ」をテーマにしたプチゲームがメインと言ったように、それぞれの個性を際立たせた構成となっている。
勿論、プチゲームだけでなくステージそのものの演出も、例えば先ほどの『ジミー』のステージでは、攻略したプチゲームのカウント画面が携帯電話の液晶となっていたり、これまた新キャラクターの『ドリブル&スピッツ』のステージではタクシーの中で、しかも流れる音楽が一曲で統一されていたり等、それぞれ異なったものを用意。
ただ普通にプチゲームを攻略していくだけならば、明らかに単調になりかねない内容を、本作ではアクションゲームにおける起伏に富んだ展開を何よりも大事にしたバランス調整、ハイセンスな演出でコーディング。終始、飽きの来難いゲームプレイを心行くまで楽しめる作りになっているのだ。その遊び応えは、まさにアクションゲームそのものでありながらも、何処か瞬間的。まさしくこれぞ「瞬間アクション」と称するしかない仕上がりとなっているである。ここまでもジャンルの呼び名に納得できるゲームを作り出してしまうとは、流石任天堂と言ったところか…?

本作の売りでもある、5秒程度で終わる小さなミニゲームこと『プチゲーム』も爆笑必至のラインナップ。先の鼻の穴に小指を突っ込むゲームのほか、頭身の気持ち悪い(失礼)マリオとクッパが格闘するゲームや、萌え系美少女の鼻から盛大に漏れてくる鼻水をボタン連打で引っ込めるゲーム、落ちてくるスイカを人間(しかもリアル)で打ち返すという謎のゲーム、そしてカップラーメンにお湯を注ぐゲーム(あみだくじ)など、どれもこれもくだらないものばかりで、「真面目な任天堂の大暴走」と言わんばかりの強烈な出来栄えになっている。
特にプチゲームを失敗した際の演出は最高に面白く、プレイヤーを抱腹絶倒のドツボに陥れるほどのインパクトに満ちている。例えば、キャッチボールのゲームで、ボールを取り損ねると画面が割れてしまったり、刀で竹を斬るプチゲームで失敗すると何の前触れも無くタヌキが落ちてきたり、また瓦割りのゲームで失敗すると、当事者のキャラクターが甲高い悲鳴を挙げたり(勿論、何処か変)などと、どれもこれも、やたら仰々しいものばかりなのだ。
また、あるステージで、ゲームオーバーになると…、

死んでしまうとは、何事だ!

という、某国民的RPGで有名な王様の台詞までもが!
……流石に、ここまで来ると悪乗りし過ぎだ(笑)。
このように、プチゲームは中身もさる事ながら、細かな遊びも随所で光っており、終始、プレイヤーに笑いと衝撃と快感を提供してくれる作りになっているのである。しっかりとゲームとしても遊べる作りながらも、見た目でも楽しめるように工夫されたこの作り込みには、改めて玩具屋としての任天堂の顔を垣間見せられる。
また、プチゲームの中には任天堂が過去に発売されたゲームソフトもあり、『スーパーマリオブラザーズ』、『F-ZERO』、『メトロイド』と言った懐かしいものが多数登場するなど、オールドファンにはたまらない演出が盛り込まれてるのも必見だ。更にこれらのプチゲームは『図鑑』というゲームモードで自由に遊ぶ事ができ、スコアアタックを楽しむ事もできる。但し、図鑑で遊べるのは既に本編でプレイした事のあるプチゲームだけで、数を増やしたければ、本編でステージを何度もプレイし、遊んでないプチゲームを発掘していく必要あり。このような、『ポケットモンスター』を髣髴とさせられる、モンスター集めならぬゲーム集めという要素も本作には導入されているのだ。
なお、プチゲームの種類は総計200以上で、ボリュームも満点。加えてプチゲームよりも大きめな『サブゲーム』というのも用意されており、これを発掘していくという要素もある。『サブゲーム』は主に暇つぶしプレイに最適なエンドレス系のゲームが多く、『なわとび』、『スケボー』と言ったものが用意されている。いずれもシンプルながら完成度は高く、スコアアタックするだけでもかなりの歯応えを味わえる。また、あのマリオペイントの『ハエタタキ』、ドクターマリオならぬ『ドクターワリオ』なる、任天堂ファンにはたまらないゲームが用意されているのも注目だ。
他にも、通信ケーブルを使わずに楽しめる対戦ゲーム等、まだまだ見所は満載。見た目の面白さと内容の面白さのみならず、奥深さにも今作はこだわっており、単純ながらも我を忘れるような面白さを秘めた遊びが、随所に用意されているのだ。この面白さには、昔懐かしい『ゲーム&ウォッチ』、或いはゲームボーイで発売された『ゲームボーイギャラリー』に似た匂いを感じさせられる。古き良きゲームの面白さが、時代の色を帯び、帰ってきたような感じだ。

操作性も基本的に十字キーとAボタンだけしか使用しないので、簡単且つ快適。あまりに簡単過ぎる為にチュートリアルも無く、最近のゲームにありがちな堅苦しさが無いのも新鮮だ。ゲームバランスも若干、覚えゲー的な側面があるが終始、絶妙のバランスを維持しており、これと言って理不尽な箇所は無いに等しい。
グラフィック、音楽もハイセンスな仕上がり。グラフィックは下手な落書きから綺麗な絵画まで色んなバリエーションがあり、今までのゲームに無い異様な雰囲気を醸し出している。音楽も圧巻。作曲担当は『ワリオランドアドバンス ヨーキのお宝』と同じ吉富 亮二氏で、周囲の状況に合わせて変化するインタラクティブな曲に謎の女性歌手による歌など、氏ならではのこだわりが大爆発した仕上がりとなっている。特に歌の完成度は凄く、『カット&アナ』のステージ全編で流れる演歌(!)『春夏秋冬』は爆笑必至且つ必聴の価値ありだ。また、ゲームクリア後の切ないスタッフロールの曲も素晴らしい完成度で、これもまた先のと同様、必聴の価値ありだ。

やり込み要素も先述の通りに豊富で、図鑑埋めやハイスコアチャレンジ、隠し要素などその数は膨大。ただ、普通にクリアするだけならば割りとサクッと行けてしまうのだが、完璧な攻略を目指すとなると結構、歯応えがある。
そんな作りである為に、一度クリアしたらそれでお終いとするユーザーにはイマイチ物足りなく、長期プレイに耐え得る内容になってないのがタマにキズ。また、別の事ながら、パッと見では操作方法が直に判別できないプチゲームや異様に一回のプレイが長い、一部のボスゲームなど地味な欠点もチラホラとあるのも残念な所だ。
しかしながら、全体的なゲームとしての完成度は総じて非常に高く、改めて誰もが楽しめるゲームの理想図というものをとくと思い知らされる作りになっている。システム面のみならず、個々のプチゲームの演出や操作性、ゲームバランス、そして音楽等もかなり抜きん出た仕上がりとなっている、この『メイド・イン・ワリオ』。
ゲーム初心者から上級者まで幅広く楽しめ、尚且つシンプルなゲームの醍醐味がたっぷりと詰まった、GBA屈指の意欲作にして、名作アクションゲームだ。この”最多・最短・最速”の面白さ、一度触ってみなくちゃ分からない。
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