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≫スーパーマリオ64(備考録)
■発売元 任天堂
■ジャンル 3Dアクション
■CERO A(全年齢対象)
■定価 初代:9800円(税別)
振動パック対応版:5040円(税込)
バーチャルコンソール版(Wii):1000Wiiポイント
■公式サイト ≫NINTENDO64版 / ≫VC版(Wii)
--- 参考資料 ---
■任天堂公式ガイドブック スーパーマリオ64(小学館)
■スーパーマリオスタジアム(テレビ東京):1995年9月21日放送回
▼Contents Index ≪Last Up Date:4/28/2013≫
▼『スーパーマリオ64』:レビュー / ▼『スーパーマリオ64』:スタッフリスト

◇プロトタイプ版と製品版の差異
◇振動パック対応版『スーパーマリオ64』
◇パワースター120枚後の世界
◇開発スタッフインタビュー:抜粋
◇プロトタイプ版と製品版の差異
今作は1995年9月14日に千葉県の幕張メッセにて開催された『ファミコンスペースワールド'95』にて、NINTENDO64のハード本体と共に初めて世間に一般公開。実際にプレイ可能な状態で出展されたほか、当時、テレビ東京系列で放送されていた『スーパーマリオスタジアム』の会場中継ではゲストにプロデューサー兼ディレクターの宮本茂氏を招き、ゲームの紹介や質疑応答が行われた。しかし、このスペースワールドで公開されたバージョンには後に発売された製品版とはかなり多くの異なる部分があった。


■画面表示情報の違い
製品版では左から「残り人数⇒コイン総数⇒集めたスターの数」と並んだデザインとなっていたが、スペースワールドバージョンではコイン総数とスターの数が上下に並んだ構図になっていた。また、フォントも別物である。
更にマリオの体力ゲージに至っては時計型のデザインで、ダメージを喰らうと針(矢印)が半時計周りで動き、中央部分に表示された数字が減っていく仕様になっていた。なお、会場で公開された動画には、製品版に近いデザインの体力ゲージが起用されたバージョンが映し出されるシーンもあった。時計型と製品版に近いデザイン、どちらが先でどちらが後だったのかは不明。ただ、製品版のデザインから察するに、時計型は初期のデザインであった事が考えられる。

■グラフィック全般の違い
開発途中というのもあり、背景は質素。更にキャラクターモデルやオブジェクトに至ってはポリゴンの面影がまだ残されていた。その為、若干ながらカクカクしたものになっている。

■マリオのボイス
製品版のように甲高くなく、少し低めの声になっていた。
また、クッパの炎攻撃を受けた際の悲鳴など、製品版とは異なる部分もあった。

■一部キャラクターのデザイン
ペンギンは頭部が微妙に大きいデザインとなっている。
また、『ウォーターランド』で登場するサメの敵『ホージロー』に至っては尖ったデザインではなく、丸っこくてツヤツヤしたデザインになっていた。
その他、『バッタンキングの砦』に登場する飛び出す壁も顔のデザインが異なる。

■スライダーステージのBGM
地上面の曲が使われている。
製品版で聴ける専用曲はこの時、まだ完成していなかったと思われる。

■コイン獲得効果音
製品版とは全くの別物となっている。
更にこの効果音は後のマリオシリーズでも使われてない。

■ジャイアントスウィングのアクション
ビックリするほどスローテンポ。


この他にも『バッタンキングの砦』屋上の床のデザインが違うなどがある。映像自体は公式のものはないが、動画サイト『Youtube』で『Super Mario 64 Beta』と検索してみると、何故か当時の映像が出てくる。発表当初のマリオ64が如何なるものだったのか、気になる方は確認してみるべきかもしれない。(※動画へのリンクは控えさせて頂きます。)
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◇振動パック対応版『スーパーマリオ64』
今作は1997年7月18日に周辺機器『振動パック』に対応させた、『振動パック対応バージョン』が発売されている。その名の通り、振動機能に対応した『スーパーマリオ64』なのだが、それ以外にも次のような変更が加えられている。


■オープニングデモの変更
ピーチ姫の手紙のシーンがフルボイス(英語)になった。
また、手紙のグラフィックも別物になっている。

■マリオのボイス演出増加
非対応の初代よりも喋るようになった。
何と寝言まで追加されている。
また、若干ながら声自体も甲高いものへと改められている。

補足として、任天堂公式ガイドブックのインタビューでは、海外版でマリオに寝言が追加された事を手塚卓志氏が見所の一つとして紹介している。

■効果音変更
赤コインを獲得した時の効果音が別物になっている。
また、ワンワンの鳴き声も別物にされている。

■バグの修正
有名な斜め階段のバグを使ったショートカットができなくなっている。
その他にも多くのバグが修正され、初代で使えた技の数々が使えなくなっている。

■クレジット表記とタイトル画面の変更
1997年に発売されたという事で、『1997,1996 Nintendo』にクレジットが改められている。また、タイトル画面に至っては『振動パック対応』の表記が追加されている。


ちなみにこれらの変更点は海外版とほとんど同じものである。
また2012年現在、Wiiのバーチャルコンソールで配信されている『スーパーマリオ64』はこの振動パック対応バージョンとなっている。公式サイトのスクリーンショットからでも明らかだが、1997年のクレジットが追加されているのがその証拠。
但し、振動パック対応バージョンでありながら、ハードの仕様上により、振動機能には対応していない。振動付きでプレイしたい場合は、オリジナル版をプレイする以外に手はないのであしからず。また、バーチャルコンソールでこの振動パック対応バージョンが配信されている為、バグ技などが残された初代を遊びたい場合もオリジナル版を選ぶ以外に選択肢はない。どうしてもバグが残された方をやってみたいという方は中古市場で探ってみよう。参考程度にカセット単体ならばそれほど高く、大体500円以下で購入する事が可能だ。
(※但し、2012年現在の話。今後、上がる可能性も否定できないので注意。)
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◇パワースター120枚後の世界
本編に隠されているパワースターは全部で120枚。これを全て集めると、次のような特典が得られる。
(一部、特典とは言い難いものもあったりする…)


■ピーチ城外の池にある大砲が解禁
それまで鉄格子で封じられていた大砲が使えるようになり、城の屋根へと上れるようになる。そして、その屋根の上では意外な人物(?)と出会うことができる。

■三段ジャンプの変化
小さな変化だが、キラキラ光るようになる。

■スライダーチャンピオンのペンギンが太る
『さむいさむいマウンテン』のスライダーチャンピオンであるペンギンが何故か太る。
更に台詞もそれまでとは違ったものになる。
色々疑問点だらけの特典だが、太った影響でスライダーの難易度が上昇。幅寄せの妨害が嫌らしくなっている。クリア済みなので、新たにスターを得る事はできないが、それまでとは異なる勝負が楽しめるので、試してみる価値アリ。

なお、スター120枚の詳細は下記の通り。
集める際の参考にどうぞ。

◆コースクリア:15コース×6枚=90枚
◆100枚コイン:15コース×1枚=15枚
◆エクストラコース1(通常クリア):1枚
◆エクストラコース1(目標タイム達成):1枚
◆エクストラコース2〜9(8枚コイン):8コース×1枚:8枚
◆キノピオのプレゼント:3枚
◆ミップ(ウサギ)のプレゼント:2枚
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◇開発スタッフインタビュー:抜粋
『任天堂公式ガイドブック スーパーマリオ64(小学館)』の100〜103ページに掲載された、開発スタッフインタビューの抜粋。インタビューの参加メンバーはプロデューサー兼ディレクターの宮本茂、アシスタントディレクターの手塚卓志と小泉歓晃、プログラマーの矢嶋肇、システムプログラマーの西田泰也、谷本義典の6名。


■最初は最終的なものを仕上げたスタッフからすると、詐欺だと怒られるぐらい簡単なものを作っていた(笑)。積み木で作ったような部屋があり、その中でマリオとルイージがトコトコと走って坂を上り、ジャンプして隣に飛び移るというようなもの。それを3Dスティックで動かしてみて、滑らかに動くねと言って半分出来たと言っていた。で、やっている内にもうちょっと広い庭が欲しいという事になってしまった。(宮本氏)

■最初は大型コンピュータでシミュレートして動かしていた。後に64の試作品ができ、実際に動かしてみたら意外なほどよく動いて、これは行けると思って仕様書を書いたらこんな大変なものを作るとは聞いてなかったと、スタッフに嘘つきと言われた(笑)。(宮本氏)

■今回の大きなテーマはマリオを思い通りに動かすという事だった。マリオを動かす事が楽しいというものを作りたかった。(宮本氏)

■小泉氏がアニメーションデータを作り、僕がプログラムを組んだ。この間、数を数えてみたら193パターンもマリオの動きがあった。それでも没になったのが50ぐらいあったので、全部で250近く作った事になる。(西田氏)

■上手になって来た人は色んなボタンの組み合わせを試すので、その時の反応がないと嫌に感じてしまう。そうやって全部のボタンの組み合わせに対し、動きを作っていった。しゃがみ回し蹴りとか、意味がないものも入っていたりする(笑)。(宮本氏、小泉氏)
⇒小泉氏曰く、回し蹴り自体は低い所にいる小さな敵をやっつける技として入れたが、小さい敵が入らなかったとか。

■ショーで公開した時は「こんなフラフラするもの大丈夫か」とか、散々言われた。そうですかと引き下がる訳には行かないので、「いや、文化が変わるとはこういうことだ」って一生懸命頑張った。なので、コントローラに対するマリオの動き、加速曲線とかはかなりやった。(宮本氏)

■実は結構真面目に物理計算をしたり、厄介な事をしている。大袈裟に言うとマリオは自動車のような動きをしているところと人のような動きをしているところ、飛行機のような動きをしているところがあって、全部物理法則が違うのにジャンプの種類によってどの動きを使うかとか。物体が止まるとはどういう事かという事をもう一回、中学生に返って勉強してこなくちゃならなかった。この歳でそんな勉強するとは思わなかったけど、楽しかった。(宮本氏)

■カメラに関してはマニュアルにするか、オートにするか、セミオートにするかは随分迷って心が揺れ動いた部分。基本的にセミオートで通したが、未だに問題はある。自分はこの角度から見たいと思ってもなかなかその方向を向いてくれなかったりとか、実際にある。小さい子にはそんなこと意識せずに遊んで欲しいし、かと言って意識しない人向けに作ったら、意識したい人から見たい方向に動かないという意見が出てくる。最後の頃は、もうカメラが何処に食い込むか分からないけどやったるわ、とやけになってた(笑)。(宮本氏)

■3Dゲームの開発は2Dと大して変わらない。基本システムを作るのに半分ぐらいの力がかかっていて、コースや敵を作るのはもう最後の方に「とりあえず放り込んでしまえ」というぐらいに一気にやってしまった。ハードが賢いので、ワリと自由に作れた。(宮本氏)

■マップには設計図がない。イメージスケッチ、小さなメモだけ。僕が適当に話したものをマップデザイナーの山田氏(山田洋一氏)が絵にする形でマップが作られていった。粘土を練り上げて箱庭を作る感じ。最初に構造を作り、そこでマリオを動かして色々試し、遊びを入れていく方式で作った。メモを書いている時は半信半疑(システムとして作れるのかどうかの疑問があった模様)だけど、ちゃんと作ったらそれなりに見られるものなんだなと思わされた。(宮本氏)

■珍しく子供のモニターを半日ぐらいとった。ボムキングの所だけをウロウロしている小学生10人ほどを並べて、後ろから眺めていた。中にはうちの子供も居たが、上れない坂をサルのように何十回も挑戦してて、知恵が無いのかと親として情けなく思いながら見てた(笑)。で、終わった後に感想を聞いたら面白かった、またやりたいと言ってくれた。(宮本氏)

■本来、ゲームってクリアしないと楽しくないというイメージがある。僕らもそこにこだわるけど、全然クリアしていないのにこれだけ楽しいと思ってくれたら、まあいいか、と。それまではこんなことして楽しいかなと半信半疑、賭けだった。半分くらいの人は一直線にお城に入る、半分くらいの人は入らないだろうと思っている。で、できたら入らない人達を大事にしたいと思って作っている。勿論、どちらが正解という事ではない。(宮本氏)

■僕の中では、マリオとゼルダは一緒。基本的にはフィールドの中で半分自分で半分他人のキャラクターを操って遊ぶという事。アクションが主体か、謎解きが主体かという違いだけ。いつも同時進行で、都合の良い方にネタを使い回している。実は今回のお城のシステムはゼルダ用に考えていたものだった。しかし、それを今回使ってしまったので、ゼルダはどうしようかと悩んでいる(笑)。でも、64というハードは次に作るものが本当に楽しみ。今作っているものと言わなくちゃいけないけど(笑)。(宮本氏)
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